【ONE FN27】計量オーバーが惜しい強さ。アブデュラエフがタン・カイを最終回にパウンドアウト
<156.75ポンド(※71.1キロ)契約/5分5R>
アクバル・アブデュラエフ(キルギス)
Def.5R1分21秒 by TKO
タン・カイ(中国)
世界フェザー級選手権試合は、挑戦者アブデュラエフが計量オーバーにより、キャッチウェイト戦に。試合が始まると互いにジャブを上下に散らす。タン・カイは左に回りながらジャブ&ロー。アブデュラエフが距離を詰めていく。ローから左ジャブに繋げるタン・カイに対し、アブデュラエフも頭を振りながら左ジャブ、右カーフと前に出る。タン・カイのパンチに対し、アブデュラエフはよける動きが大きい。しかしアブデュラエフは左ジャブを上下に散らし、左三日月をボディに突き刺す。
タン・カイがロープを背負わさられる場面も増えた。やや動きが落ちたタン・カイの顔面をアブデュラエフのパンチが襲う。タン・カイは回りながら右アッパーを突き上げるも、アブデュラエフの前進は止まらず。コーナーでの組み合いは、タン・カイが右腕を差し上げてボディロックへ。動きが止まるとレフェリーがアクションを促す。アブデュラエフが左足を入れてテイクダウンを許さない。タン・カイが左右に揺さぶるも、アブデュラエフは右オーバーフックで耐えた。
2R開始早々、アブデュラエフが左ジャブを連打で突く。アブデュラエフは右アッパー、タン・カイも左アッパーを返す。右ロー、左ジャブからレベルチェンジで組んだアブデュラエフは、ニータップでタン・カイに背中を着かせた。ストップ・ドントムーブからタン・カイはハーフからガードに戻す。フックガードからアブデュラエフの体を浮かせるタン・カイ。しかしアブデュラエフがトップをキープすると、タン・カイもクローズドガードへ。
アブデュラエフのパスをZハーフで防いだタン・カイは、バックを狙う相手に対し、立ち上がってコーナーに詰める。左腕を差し上げたタン・カイは、アブデュラエフの左足を取りに行く。アブデュラエフが内股で切り返し、タン・カイをコーナーに押し込んだ。ボディへのヒザ蹴りで弱らせると、スクランブルで上を取る。タン・カイもスクランブルから押し込んでいくも、アブデュラエフが右腕を差し上げてコーナーに詰めた。タン・カイは切り返したが、アブデュラエフが内股で投げ、背中を着かせてラウンドを終えた。
3Rもいきなりアブデュラエフがラッシュを仕掛けた。タン・カイもパンチで打ち合いに応じる。タン・カイの左がアブデュラエフの顔面を捉えた。下がるアブデュラエフ。組んだアブデュラエフがヒザを突き上げると、タン・カイは下がってから左跳び蹴りを見せた。ここでタン・カイがマウスピースを落として試合は中断。再開後、アブデュラエフがダブルレッグで飛び込み、クリーン・テイクダウンを奪った。タン・カイが頭をロープの外に出すと、レフェリーは止めてリング中央での再開を命じる。
再開後、アブデュラエフが右側へパスするも、タン・カイはスクランブルに持ち込む。しかしアブデュラエフはガブりながら、ヒザの連打でダメージを与える。さらに打ち合いから、組んでくるタン・カイの頭部にヒザを連打。コーナー際で尻もちを着いたタン・カイにパウンドを浴びせる。またもタン・カイの頭がロープの外に出たため、リング中央へ。頭をおっつけたアブデュラエフがパンチとヒジを落とすも、疲れが見える。タン・カイの口を押えてからパウンドを打ち込むアブデュラエフ。残り30秒でブレイクが掛かるが、スタンドに戻るとアブデュラエフが蹴りを散らし、横に顔を向けながら右を放って組みつく。切り返したタン・カイに体を預けて休んだ。
4R、タン・カイが左ジャブを突く。アブデュラエフは上下左右に体を揺らしながら、パンチを繰り出しつつボディロックからグラウンドに引きずり込む。またもタン・カイは頭をロープの外に。リング中央でハーフの状態からリスタート。アブデュラエフはタン・カイの口を塞ぐ嫌がらせを見せる。右側にパスしたアブデュラエフはマウントを奪った。すぐハーフに戻すタン・カイだが、表情に疲労が見える。さらにアブデュラエフの左グローブを掴むタン・カイに注意は与えられない。
ならばとアブデュラエフはダースチョークへ。これは極まらずも、ハーフのタン・カイにパウンドとヒジでダメージを与える。タン・カイが顔面をガードすると、アブデュラエフが左ヒザのフェイントも入れていく。タン・カイはZハーフからクローズドガードに戻すも、パウンドを浴び続ける。タン・カイが両腕を差し上げて抱き着くと、レフェリーがブレイクを掛けた。再開後、すぐボディロックで組んだアブデュラエフが小外掛けで倒す。やはりタン・カイはロープの外に頭を出してラウンド終了を待った。
最終回、アブデュラエフは上下左右からパンチを連打する。タン・カイの左ジャブをかわしたアブデュラエフがシングルレッグで倒した。タン・カイはクローズドガードからアブデュラエフに抱き着く。アクションを促すレフェリー。潜ろうとしたタン・カイの顔面に左のヒジとパウンドの連打を浴びせたアブデュラエフが、そのまま左の拳を落とし続けるとレフェリーがストップした。
デビュー以来12連勝、全試合フィニッシュというパーフェクトレコードを守ったアブデュラエフだが、今回は自身の計量失敗でベルトを巻くことはできず。再戦はあるのか。