【ONE FN27】TDが決まらない。キャリア9戦目の初黒星。モン・ボーが完璧な澤田対策を実行
【写真】テイクダウンを切られた後に、どう戦うか。澤田にとっては新たな課題だ(C)ONE
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
Def.3-0
澤田千優(日本)
サウスポーの澤田の最初のテイクダウン狙いをスプロールしたモン・ボー。そのままシングルレッグでコーナーに押し込んだ澤田だが、自ら離れる。パンチを振るって距離を詰める澤田のテイクダウン狙いを2度に渡り切ったモン・ボーが右アッパーを入れる。被弾しても距離を詰め、しつこく組んだ澤田はシングルから上組みへ。離れてすぐに右を差すが、モン・ボーも押し返す。澤田のクリンチに左エルボーを見せたモン・ボーは、距離を取り直した澤田にヒザを繰り出す。モン・ボーはジャブで距離を測り、ステップインに右を合わせる。
後ろもつかえているモン・ボーに対し、澤田はパンチを見せ、テイクダウンのフェイクを見せるが右を被弾する。回ってジャブ、インローを蹴ったモン・ボーはスイッチも駆使し徹底して澤田のテイクダウン狙いを切り続ける。残り20秒、ローシングルを切られた澤田はパウンドを落とされ初回を落とした。
2R、組んでテイクダウンだけでなくボディロックやバックに回りたい澤田が、シングルレッグへ。スプロールして左に回って距離を取り直したモン・ボーが右インローを蹴る。澤田は右を見せてシングルレッグ、ここで引き込んでボディロックに取る。と、ここでレフェリーがブレイク、モン・ボーもロープ掴みにイエローカードを提示する。
同体で試合はリスタートされ。澤田はしっかりポジションを指示してバタフライガードへ。モン・ボーは立ち上がる。澤田はシングルから、ついにバックに回る。モン・ボーも正対して対応すると、右を伸ばす。前に出るようになったモン・ボーに、シングルから引き込んだ澤田だが、パスの圧を受ける。澤田はバタフライガードでエルボーを下から打っていく。
ハーフバタフライも厳しい状態の澤田が、クローズドへ。鉄槌を落としたモン・ボーのトップが続く。モン・ボーは右のパンチを落とし、印象点も課せず。立ち上がって距離を取ったモン・ボーが、スタンド戦を要求する。直後の組でモン・ボーが大内刈りへ。澤田も内股で対応して、両者が前転するようにスクランブル。澤田がバックを伺うも離れたモン・ボーがミドルを蹴った。
最終回、シングルのフェイクからパンチを見せた澤田は、続くシングルを切られスイッチも潰されて背中をつかさせる。澤田はスクランブルに持ち込めずガードを強いられると、腰を上げたモン・ボーの勢いのある右のパンチを受ける。パスを嫌い、シングルを切られた澤田は、レッスルアップもリバーサルにも持ち込むことができず背中をつけた状態が続く。
モン・ボーはハーフでしっかりとトップをキープし、盤石の展開に。残り90秒、モン・ボーがスペースを創り前腕を振り落とす。立ち上がったモン・ボーは、澤田の立ち上がる動作をしっくりと見ている。澤田はシングルを決めることができないなか、レスリング勝負を続けるしかなく手のない状況に。残り10秒、ミドルを入れジャブを当てたモン・ボーが満点といって良い澤田対策を実行し、3-0の判定勝ちを手にした。
左目を大きく腫らしている勝者はコーチ、友人、タイガームエタイに感謝し、「私は成長している」と話した。