【LFA138】LFA初陣=ジョンズ戦へ、河名マスト―02―「LFAという団体でUFCを目指す日本人がいることを」
【写真】現地時間の2日(火)にオクラホマ入りした河名。後ろに小さく見える建物が今回の会場であるグランドホテル・カジノ&リゾート。ショーニーの街にはいくつかカジノが点在しているが、ここが最大級だ(C)MMAPLANET
5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138でアライジャ・ジョンズと対戦する河名マスト・インタビュー後編。
1年で6試合、グラップリングも2試合を戦ったことでMMAファイターとして、グレコの強さをいかんなく発揮し始めた河名は、声を大にすることなく過去の例のないステップアップ方法を邁進している。
<河名マスト・インタビューPart.01はコチラから>
――6月にグラジエイター内のプログレス・ルールで、国内トップ柔術家の森戸新士選手と戦いました。あの経験をどのように感じていますか。
「今後、森戸選手と同じような技量を持つ選手と戦うこともあるかもしれないですし、良かったです。森戸さんに試合を創ってもらいましたね。跳びつきとか、練習でも経験したことがなかったなか、ガチンコの試合で引き込んでくる相手と戦うことが収穫になりました。打撃がないなかでも、あの緊張感のあるなかで森戸選手と試合ができて良かったです」
――森戸選手はMMA歴で河名選手を上回る経験の持ち主をプログレスで極めてきました。対して極めさせず、ポイントで勝ったことに関してはどのように捉えていますか。
「MMAファイターとして認められていない……MMAを始めたときに、『もう取られても良い』と吹っ切れて、とにかく守る練習をしてきたことが、ここに来て生きていると感じました。ワキ差しを深くした時に腕十字に入られてのですが、パニックになることなく対処できました」
――短期間で急激に吸収してきた河名選手ですが、改めてアライジャ・ジョンズの印象を教えてください。
「レスリングができるタイプで、相手がテイクダウンディフェンス力が落ちる場合は打撃を織り交ぜて組んで倒す。そこからコントロールしますが、寝技が強い相手にはとにかく切って組ませず、打撃で勝負をしています。戦い方を分けている選手です」
――つまり、切ってくるファイトになることが予想されますが、どのような対策を考えていますか。
「近づいて、どれだけ自分を押し付けることができるか。とにかくワンテイクするまで気持ちを切らさず戦います。実戦経験を積み、上でコントロールすることはできてきたので、そこで殴る。隙あらば極めたいと思います(笑)」
――そこで笑ってしまうのは?
「そんな簡単に隙を作ってくれる選手だと思っていないからです(笑)。5分3R使って、気持ちを折る。折れた時に一気呵成に攻めたいです」
――現状バックグラブとバックコントロール、どちらが戦いやすいですか。
「今は足をフックしない状態の方が、上にいられる自信はあります。ただ、相手が萎えた時に……蓋しかないイメージを持っていると思うので、その隙をついて取りにいければと思います」
――ワンフックか、両足か。
「そこは楽しみにしていてください(笑)」
――ところで計量の前々日に現地入り、減量の方は?
「水抜きの量を減らして行こうと、思っています。そもそも減量幅が大きいわけではないので、それほど不安ではないです」
――ではLFA初戦から、この後に関してどのような青写真を描いていますか。
「今回の相手はLFAでタイトルマッチを戦っている選手なので、勝てばある程度認めてもらえる相手です。認めてもらって、UFCに近づく試合にしたいです」
――ここでインパクトを残せば、コンテンダーシリーズもあるかもしれないです。
「……そこまでは考えていなかったです(笑)。この1年、目の前の試合を勝つことでPOUNDSTORMや今回のLFAにつながってきました。願ってはいましたが、希望ぐらいに思っていたものに近づけたので、ここもこの試合に集中しています。
とにかくデビューの時に『いつかは』と思っていたけど、1年後にこんな風に海外で試合ができるなんて思っていなかったです」
――そう考えると、1年目に試合を詰め込んだことは良かったですね。
「ハイ。結局、成長できるのは試合だと思っています。これだけ試合数をこなせたのも、それが可能になる練習環境があったからです。そこは本当に良かったです。試合が続くので、それだけ気持ちも入った練習ができました。それに試合があるから、格闘技に集中した生活ができていたので」
――では、改めてLFA挑戦への意気込みをお願いします。
「日本だと土曜日の昼頃、MMAが好きな人が試合をチェックしてくれると思います。この試合に向けて、色々な人が協力をしてくれました。本当に感謝の気持ちしかないです。Road to UFCに続き、ABEMAでLFAが中継される。UFCに挑戦しようとする日本人がいるということが認知され始めたなかで、UFCを目指す方法がRoad to UFCだけでなく、日本の団体でチャンピオンになるだけでもない。
米国のLFAという団体で……北米ではオーソドックスな目指し方であるLFAで、日本人がUFCを目指す。そういう日本人がいるぞっていうのを知ってもらえるような試合をしたいと思います」