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【PFL2022#05】プレーオフ進出を賭けてフローレス戦前に工藤諒司「今回は1Rで決めきるつもりです」

【写真】このような状態で水抜きをしていたことが、写真を送ってもらって判明した。ひたすら感謝です(C)RYO CHONAN

24日(金・現地時間)にジョージア州アトランタのエリート・アリーナで開催されるPFL2022#05で工藤諒司がメキシコ人ファイターのアレハンドロ・フローレスと対戦する。

2022年フェザー級レギュラーシーズン、4月のブレンダン・ラウネーン戦で悔しい判定負けを喫した工藤が、プレーオフ進出を賭けてフローレスと戦う。ポイント制のPFL、現在無得点の工藤がトップ4入りするにはフィニッシュが絶対条件で、短い時間で勝つほどに可能性が高まる。

そんな通常のMMAとは違う状況での試合に挑む工藤──水抜き中──に話を訊いた。


──すみません、今、長南さんにお伺いしたら水抜きが始まった状態でインタビューを受けて頂けるということで。いったい、どういう状況で水抜きをしている状態で話すことができるのでしょうか。

「なんか日本ではやったことがない水抜き方法なんですが、テント式のサウナのような形で頭だけ出して、サウナに入っているような状態です。前回のPFLで初めてやって、思った以上に楽に落ちました。今回も半身浴でなく、こっちのサウナでやっています」

──……。ちょっと、想像がつかないのですが、どういう風な点が半身浴よりも楽になるのですか。

「顔が暑くないのが一番です。テントの中はつないだ電気ポットのような器機からスチームが入って来るんですけど、顔に湯気が上がって来なくて。普通に息ができるのが大きいです。それに部屋は涼しくできるので。このテントをPFLがオフィシャルで用意してくれて、凄く助かります」

長南 これはTRIBEで購入します。凄く良いです。どこで買えるのが、調べます。

「凄く体重が落ちやすくて。それに食事も朝と夜用にオフィシャルが用意してくれます。オートミールと果物、ゆで卵、夜はブラウンライスとポテト、サラダとチキンの胸肉とか魚がつくような感じで。1400キロカロリー程度で凄くローカロリーなのですが、自分は昼に食べて夜は抜いています。この用意してくれた食事をローディングしておけば、体重は落ちますね。味は薄味ですが、結構いけます(笑)」

──至れり尽くせり、ですね。2戦目を直前にしてですが、改めて4月のブレンダン・ラウネーン戦、どのように敗北を受け止めましたか。

「裁定が出る時は勝ったと思ったのですが……結果が出てしまったモノには何もいえないので。次は何も言われないようフィニッシュしようという風に気持ちを切り替えて、これまでやってきました。今回、ホテルで会う関係者やファイターも『お前が勝っていた』と言ってくれます……。ラウネーンと戦う相手が『アドバイスをくれ』と言ってきて。僕はできないので、長南さんにしてもらいました」

長南 プレーオフを英国でやることが決まったから、そういう判定があったんだろうって思っています。そういう意味でも、こっちは主流じゃない日本からの挑戦なんですよね。

──ジャッジ陣にその意識があるかどうはさておき、組み合わせなどに関してはPFLの胸算用は確実に影響していると思います。

「でも、そういうものを全部踏まえてここで戦い、やるしかないというつもりです」

──現状、フェザー級は全てが判定決着で勝った選手も3Pしか持っていません。フィニッシュ勝利で最大3Pのボーナスを獲得すると、トップ4に残る可能性があります。通常のMMAではない状態で、やはり戦い方は変わってきますか。

「一応普段から判定を狙っているわけではなく、判定勝ちになってしまうことがあります。それでもフィニッシュすることは、いつも頭の中にあって。今回の試合は、なおさらフィニッシュをして勝ちたいと思っています。

前回はダウンを取ったあとに詰めることができなかったので、長南さんとの最終調整でも細かいところを直してもらいました。それを生かせると、倒した後に詰めて決めきることができるかと思います。1Rで倒すことが一番です。前回の試合は、あの詰めでスタミナを切らしてしまったので……難しいところはあるのですが、今回は1Rで決めきるつもりです」

──対して、アレハンドロ・フローレスは3Pを獲得しており、判定勝ちでも良いという風に考えてくるかもしれないです。

「そこは本当に、そういう戦いをしてくると思います。組んで時間を使ってくるのか、長い距離でパンチと蹴りを使って、サイドに回る。手足が長くて、際での跳びヒザもあります。足技もフェイントをかけて二段蹴りとか多彩です。そういうところで惑わされないで、自分の戦いを貫きたいです。

試合になってみないとちょっと分からないですけど、攻めてくることも頭にいれつつ逃げてくると思って戦います。そういう相手に自分が下がるような試合をしていたら、向うの距離になります。だから詰めてアグレッシブに手を出して戦います。そうしないと判定になってしまうので、積極的に攻めます。そうすれば全然、勝てると思っています」

──試合直前に嫌な話になりますが、そうなると昨年7月のSASUKE戦で前に出られなかったことは不安要素になってしまいます。

「……」

長南 そこはコイツは言い訳になるから言わないし、自分も試合直後は負け惜しみになってしまうので言わなかったですけど、そもそもケガで戦える状態じゃなかったです。まぁ、ケガをするのは本人が悪いということにはなりますけど、あの試合で前に出なかったのはケガのせいです。工藤は何も喋らない奴だから、大丈夫かって聞くと『ダメです。行けないです』って答えたぐらいで。しかも自分がコロナで隔離されていた時で、良くないことが重なってしまいました。

──なるほど、そういうことがあったのですね。

「前回もそうですし、今回も凄く体調が良くて。良いコンディションで試合ができると、戦っていて楽しいです」

──では改めて、フローレス戦に向けて意気込みの方をお願いします。

「1Rからいきます」

■視聴方法(予定)
6月25日(土・日本時間)
午前6時30分~DAZN

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