【PFL2022#02】初回にダウンを奪った工藤だが、圧され気味の3Rの頭突きでテクニカル裁定→判定負け
<フェザー級/5分5R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
Def.3R technical decision 3-0:29-28.29-28.29-28
工藤諒司(日本)
左ジャブから左ミドルを見せた工藤が、右ローを蹴る。右フック、飛び込んでの右は空を切り、ラウネーンがローを入れる。工藤もカーフを蹴り、左右・上下に動く。工藤の左リードフックをヘッドスリップでかわしたラウネーンだが、ローとのコンビでジャブを被弾する。ローを蹴られても前に出る工藤に対し、ラウネーンが走るように間合いを外す。
ローにワンツーを合わせた工藤は、ツー=左フックがアゴを捕らえてダウンを奪う。懸命に足をきかせようとするラウネーンにパウンドを入れる工藤は、クローズドガードに立ち上がってパンチを落とそうとする。手首を掴んで防いだラウネーンは蹴り上げからスタンドに戻る。工藤はワンツーで前へ。ここもラウネーンが走って距離を取る。
ラウネーンはスピニングバックキックも、工藤は踏み込んで右をヒットする。ローに右を合わせたラウネーンがカーフ、工藤はスピニングバックキックを捌いて右を伸ばす。残り15秒、テイクダウンのフェイクからの右は当たらなかったが、工藤が初回を取った。
2R、まずラウネーンがワンツーを伸ばす。工藤は左フックで前に出て、右ハイと攻撃を散らす。ワンツーだけでなく、スリーからフォーと前に出る工藤にラウネーンは必死のサークリングで対応する。飛び込んで左と積極的な工藤はダブルのジャブから右フック、隙をついてはパンチを伸ばす。ラウネーンはスイッチを見せると、オーソから右を伸ばして組む。良い所を持たせない工藤は、離れたラウネーンにパンチをヒットさせる。
工藤のワンツーに組んだラウネーンがケージに押し込んでくるが、押し返した工藤は打撃の間合いに戻す。ローを蹴って離れるラウネーンを追いかける工藤がダブルレッグで尻もちをつかせる。ラウネーンが立ち上がるが、印象点を稼げているか。ラウネーンは後ろ回し蹴りを多用するが、工藤は気にせず前に出る。必死に下がるラウネーンは、近距離の攻防を嫌がっているのか。
組んでボディロック、右を差しあげるラウネーンは肩パンチから離れる。直ぐに追いかける工藤は、ダブルレッグで半身で倒され、即スタンドに戻る。ヒザを入れるラウネーン、工藤はやや圧されている。ボディにヒザを入れたラウネーンが、最後の工藤の左右のフックに右を合わせようとする。これが当たったのか、ただのスリップか工藤がバランスを崩し時間となった。
最終回、左ハイからローを見せる工藤に、ラウネーンがショートアッパーを入れる。工藤はシングルを止められ、ヒザ蹴りにダブルレッグを合わされてバックを許す。前方にテイクダウンを許した工藤は胸を合わせてヒザをボディに入れる。ラウネーンもヒザを返し、回った工藤が離れる。残り3分半、勝負の時──工藤は左フックを空振りに、組まれて大きくスラム気味のテイクダウンを許す。バックを取ったラウネーンは、後方から足払いを見せるなど攻勢を続ける。
胸を合わせた工藤は、ラウネーンが離れると距離を詰めアッパー。工藤のダブルレッグ狙いを頭を下げて防ごうとしたラウネーン、両者の頭がぶつかる。これで工藤は額をカットし激しい流血に見舞われてしまう。と、ドクターが続行不可能と判断……。
ストップまでのスコアで勝敗が決まることに。工藤は初回をクリアに取っており、2Rも精度と打撃の積極性は上回っているが、組みはラウネーンだった。最終回はラウネーン──果たしてジャッジの判断は……、3者とも29-28でラウネーンに。工藤は無念のテクニカル判定負けとなった。
「14年、MMAをやってきてダウンをしたのは始めて。多くのミステークをした。クドウとの試合を見直さないといけない。2Rはどうなっていたか分からなかった。コーナーも確信がなかったから、3Rは攻めたんだ」と勝者は試合を振り返った。