【ONE158】パシオ×ブルックス延期も。実力誇示へ好機到来!? 和田竜光×カイラット・アクメトフ戦決定
【写真】この試合、和田の強さが改めて確認できる試合となるか(C)MMAPLANET
25日(水・現地時間)、6月3日(金・同)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE158の全対戦カードが発表され、フライ級で和田竜光がカイラット・アクメトフと対戦することが発表された。
当初の予定ではONE世界ストロー級選手権試合=王者ジョシュア・パシオ×挑戦者ジャレッド・ブルックスという超注目タイトル戦が組まれていたが、今日の発表では両者の対戦はカードが消滅。
公式ツイッターではスケジュールの不意一致で延期となったという説明がなされているが、恐らくは──米国でAmazon プライムがスタートする7月大会以降にリスケされたモノと思われる。
とはいえ5月20日大会はキックやムエタイ、そしてグラップリングの陰に隠れた感のあるMMAが、今大会ではメインこそムエタイに譲っているが、バンタム級でファブシリオ・アンドラジがクォン・ウォンイルを戦う一戦、ヘビー級のブシェシャ×サイモン・カーソンらと共にフライ級でリース・マクラーレン×シェ・ウェイ、そしてアクメトフ×和田がメイン―ドで組まれた。
3月の王者アドリアーノ・モライシュが若松佑弥を破ったONEフライ級戦線で2位にランクされているアクメトフとのマッチアップは、和田がタイトル戦線に一気に浮上するチャンスだ。
ランク外の和田だが、実力的にはトップ5に入って然り。そして、勝った試合も負けた試合も──、強さを見せる戦い&ルールと判定基準を徹底的についた戦い、思い通りになった試合もそうでない試合も、やるべきことをやり通す。今や和田はMMAマスターの域に達しつつある。
対する元世界フライ級王者で27勝2敗という驚異的なレコードを残すアクメトフは、4年9カ月前にモライシュにベルトを手渡し、3年5カ月前に微妙な判定でジェヘ・ユースタキオを相手に暫定王座を取りそこなって以来、4連勝中でうち2試合は和田が判定で惜敗したダニー・キンガドとマクラーレンが含まれている。
ONEでの評価はアクメトフかもしれないが、日本人ファイターで和田をアンダードッグと見る者はまずいないだろう。
足にアタックできるグレコレスラーのアクメトフは、一言でいえば防御能力が高く、テイクダウンからコントロールで勝つファイターだ。そして、その防御能力はONEの打撃系ファイターに多い──大砲へ装備が際立っている。
その一方でマクラーレンのねちっこさにも競り勝っているが、そんな守備力の高いアクメット戦こそ、MMAマスターの力が多いに確認できる一戦となるに違いない。
和田の打撃は大砲ではない。ただし、狙いすませたライフルだ。加えてそのライフルを散らすことで、組みと融合させる術を有している。和田のMMAは打撃と組みのコンビネーション及び融合で、籠城戦を打破していく。そんな和田の強さを結果とパフォーマンスを伴ったうえで見せつける最大の好機到来といえるカイラット・アクメトフ戦だ。