【Shooto2022#02】齋藤奨司、絶妙な左足の変化と効果。Lyo’oから3-0の判定勝ちを手にする
【写真】しっかりと組みに対処して、判定勝ちを手にした齋藤(C)MATSUNAO KOKUBO
<バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18
Lyo’o(日本)
やや腰を落とした構えから、上半身を起こしたし齋藤がローから左ハイを狙う。組まれてヒザを入れた齋藤に対し、Lyo’oが右を振るいながら組んでいく。腕を差した齋藤は、首相撲にも離れる。Lyo’oの前進にカウンターを合わせた齋藤は、前に出てボディを打っていく。
Lyo’oは飛びヒザからパンチ、組んでいく。ケージ際で体を入れ替えた間合いを取り直した齋藤が右を当てる。さらに左ヒザからテンカオ、Lyo’oも右ローを蹴ってパンチを伺う。
ロー、蹴りと見せて左ジャブの齋藤だが、Lyo’oがローにカウンターを合わせる。効かされた齋藤が、組みの展開でヒザをボディに連続で突き上げる。Lyo’oのスピニングバックエルボーも組んだ齋藤が離れて右オーバーハンドを伸ばす。ワンツーに右を打ち返したLyo’o──手数&精度で齋藤だったが、パンチで腰が落ちたシーンもありLyo’oが取っていることも十分に考えられる。
最終回、左ミドルの齋藤が、右ローを蹴り込み、ワンツーを伸ばす。スイッチからの蹴りのフェイクの齋藤に対し、Lyo’oが後ろ回し蹴り。さらに飛び込んでダブルレッグへ。シングルに切り替えたLyo’oにヒジを落とす齋藤は、これを効かせて左腕を取ってキムラへ。そのまま腕を制してヒジを続ける。
Lyo’oはボディロックに切り替えて、前方へ崩していく。小外掛けも耐えて離れた齋藤が前蹴り、Lyo’oは左右のフックを打っていく。残り半分、蹴りを見せて右を伸ばし、ジャブを当てた齋藤がボディに繋げる。左足を上げるなど、巧みなフェイクを織り交ぜて手の攻撃につなげる齋藤が、ボディを入れる。
さらに前蹴りから右カーフ、左フックを入れた齋藤は、組まれてもケージにLyo’oを押し込む。最後の1分、組めないLyo’oが前蹴りで突き放され、突っ込むところで右オーバーハンドを打っていく。スピニングバックフィストの空振りにバックを取った齋藤は、打撃戦を選択して左ジャブを入れる。2Rはテイクダウンも許さなかった齋藤が──3-0で判定勝ちを手にした。
「俺はもうボクサーでもキックボクサーでもない」と言いつつ、総合格闘家を嚙んでしまった齋藤は苦笑いを浮かべた。