【Pancrase326】打撃戦で勝負を分けたのはTD――亀井晨佑が中田大貴に背中をつかせて判定を制す
【写真】殴り合いの向こう側、殴り合える気持ちと組み負けない融合は成立するのか……(C)NOBU YASUMURA
<フェザー級挑戦者決定T/5分3R>
亀井晨佑(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
中田大貴(日本)
まずサークリングしながらローで攻め立てるのは中田。亀井も右カーフキックを返す。亀井の左ジャブがヒット、続く右ストレートに中田は左インローを合わせた。リーチに勝る亀井の左ジャブが当たる。中田の顔面からは出血が見られる。亀井の右の蹴り足をキャッチした中田が組みつき、亀井をケージに押し込みながらバックに回った。残り2分で一度左足をかけようと試みた中田だが、ヒザ蹴りを繰り出しながら右ヒザをかけていく。
その右ヒザに右ヒジを突き刺す亀井。離れた亀井を追いかけてパンチを打ち込む中田、右ロー、右バックヒジから左フックを当てると、亀井の腰が落ちた。ここから中田がパンチのラッシュを仕掛ける。仕留ることはできなかったが、このラウンドは全ジャッジ10-9で取った。
2R、中田が近距離から左ボディ、中間距離になると右ボディストレートを伸ばす。亀井も左ジャブを突くが、1Rほどは中田の顔面に届かない。さらに中田の右カーフを食らい、亀井がバランスを崩す。しかし亀井の左ジャブから右ストレートがヒット、徐々に中田の顔面が腫れ、鼻から出血が見られるように。やや中田の手数が減ったか。
亀井の左ジャブが伸びる。中田は左ボディストレート。さらに右クロスで亀井を下がらせる。中田の左右フックをブロックする亀井、残り1分20秒で中田が仕掛けたダブルレッグをスプロールした亀井は、そのまま中田のパンチがブロックして左を突き続けた。さらに亀井の右クロスが中田の顔面を捉えて、このラウンドは亀井にジャッジ全員が10-9をつけた。
ラウンドを取り合って迎えた最終回、中田が潜り込んでパンチを散らすが、亀井が組みついてボディロックで中田をケージに押し込む。グラウンドに持ち込んだ亀井は、ハーフガードの中田を抑え込みパンチとヒジを狙う。ケージに背中を着けて起き上がる中田。そのまま立ち上がり、スタンドに戻ると左右フックを上下に振るっていく。亀井は左ジャブから右ストレート、打ち合いに持ち込みたいか中田は接近してパンチの連打。中田が左フックから右ショートを亀井の顔面に当てる。
残り2分で亀井が組みつき、ケージ際でボディロックからバックへ。しかし中田が離れて再び打撃戦へ。中田が上下にストレートを打ち分ける。手数で上回る中田、亀井の右前蹴りに右ストレートを合わせて、相手のアゴを跳ね上げた。疲労が見えるも左ジャブを突き続ける中田は、残り20秒でダブルレッグを仕掛けた。スプロールしながら奇声を上げる亀井、中田は押し込み続けて試合終了を待った。
3Rは中田に尻もちを着かせた亀井のテイクダウンを評価したか、ジャッジ2人が10-9をつけた亀井がスプリットで判定を制した。