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【UFC270】3度目の対決はフィゲイレドが攻撃の正確性で上回り、モレノから世界フライ級王座を奪還

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)
Def.3-0:48-47.48-47.48-47.
ブランドン・モレノ(メキシコ)

互いにケージ中央で高くガードを上げるなか、フィゲイレドは右カーフキック。モレノは左ジャブをカウンターで当てる。さらにフィゲイレドが右カーフを狙うなか、両者はケージ際で組み合う。フィゲイレドが右腕を差し上げると、モレノも右腕を差しながらフィゲイレドの股の間からクラッチを試みる。組めないと見るや、左のアンダーフックからフィゲイレドのクラッチを切ったモレノ。その瞬間にフィゲイレドも離れた。再びケージ中央で向かい合う両者、フィゲイレドの右カーフでモレノがバランスを崩した。

フィゲイレドはモレノの左ハイをブロックし、またも右カーフを当てる。モレノも右ローを返すが届かない。モレノの右ストレートにボディロックを合わせたフィゲイレドが、バックに回る。モレノは反転してフィゲイレドを振り落として立ち上がった。スタンドに戻ると、フィゲイレドはまたも右カーフキックを当てる。さらにサウスポーへスイッチ、するとモレノは右のバックスピンキックから右ストレートを当てた。フィゲイレドが右ストレートと左前蹴り、モレノもパンチを返して1Rを終えた。

2R、フィゲイレドが前に出る。ジャブで迎え撃つモレノの左足にシングルレッグを仕掛けたフィゲイレドだったが、ここは倒せず。しかし右カーフを当てながら、コンタクトを試みる。左右フックを振り合あった後、がフィゲイレドがまたも右カーフを当てた。フェイントの掛け合いから左ジャブを当てるフィゲイレド、モレノが前に出てくると組み付いてかわす。ここでフィゲイレドの右バックスピンキックをキャッチして、さらに左足を刈ってテイクダウンしたモレノだったが、フィゲイレドもすぐに立ち上がった。

モレノも左ジャブから右カーフキックをヒットさせる。フィゲイレドは右の前蹴り。徐々にモレノが追いかける展開に変わっていく。距離が詰まると、ショートのパンチを当てたモレノ。フィゲイレドの右カーフに左ジャブを返す。フィゲイレドはシングルレッグを狙うも倒せず。モレノが左ジャブで自分のリズムを作っていく。さらに右バックスピンキックを、フィゲイレドの足に当てたモレノ。両者がケージ中央で打ち合う名から、フィゲイレドのパンチをもらったモレノの動きが一瞬止まるも、モレノのパンチもフィゲイレドの顔面を捉える。最後はモレノが左ハイから左ジャブを当て、フィゲイレドの左ハイをかわした。

3R開始早々、フィゲイレドの右カーフが当たる。モレノが飛びヒザを見せようとした瞬間、それを受け止めたフィゲイレドがテイクダウンを奪い、バックに回る。しかしモレノも立ち上がり、フィゲイレドもヒザを突き刺しながら離れた。スタンドでは、モレノの右カーフがヒット。ところがフィゲイレドの左ジャブがクリーンヒットして、モレノがダウン。すぐに立ちあがったモレノの左ジャブがフィゲイレドの顔面を捉え、フィゲイレドの動きが鈍った。フィゲイレドも左ボディを突き刺し、右カーフでモレノのバランスを崩した。

モレノが二段蹴りから左フックを当て、組み付くのに失敗したフィゲイレドも右カーフをヒットさせる。互いに左ジャブで探りながら、フィゲイレドの右カーフに右のパンチを合わせて下がらせたのはモレノだ。組み付きたいフィゲイレドを突き離し、パンチを当てるモレノ。しかし残り10秒でフィゲイレドの右クロスがクリーンヒット、前のめりに両手を着いたモレノにフィゲイレドが上から覆いかぶさる形でラウンドが終了した。

4Rもフィゲイレドの右カーフキックからスタート。ケージ中央でフェイントを見せ合う両者、モレノのバックスピンキックとパンチが届かず、フィゲイレドのパンチが当たる。対するモレノも右ローと右バックスピンキックでフィゲイレドの足を狙っていく。フィゲイレドの左右フックをブロックしたモレノだったが、中間距離になるとフィゲイレドの右カーフを食らってしまう。フィゲイレドが距離を取り始め、左ストレートを繰り出したが、モレノがカウンターで右ローを当てた。

モレノの左ジャブがクリーンヒット。フィゲイレドは距離を取って、手数が少なくなった。しかしスタンドの正確性はフィゲイレドのほうが上か。モレノは手数こそ多いものの、空振りも見られる。ここでフィゲイレドは組みを選択し、ボディロックからモレノをケージに押し込み、バックに回った。モレノの足にヒザを突き刺して削っていくフィゲイレド、モレノはケージづらいに離れ、打ち合いからケージ中央に引き戻した。左ミドルから左ジャブを繰り出すモレノと、右カーフを繰り出すフィゲイレド。残り5秒でモレノが組み付き、両腕を差し上げていったが、すぐにフィゲイレドが離れた。

最終回、フィゲイレドが前に出る。フィゲイレドの右をかわしたモレノが左ジャブを放つと、フィゲイレドは距離を取った。しかしモレノも組み付き、ボディロックからテイクダウンを奪って、フィゲイレドにしっかり背中を着かせた。フィゲイレドも足を利かせながら、足を掴んでくるモレノから離れて立ち上がる。スタンドに戻ると、モレノが左ジャブでリズムを作る。モレノの右をかわしたフィゲイレドがダブルレッグを仕掛けるも、モレノがスプロールしてスタンドに戻した。

ケージ中央で見合う両者。モレノの左の射程距離が長い。フィゲイレドが十分に距離を取りつつ、ショートレンジになるとテイクダウンを仕掛ける場面も。ここでフィゲイレドの右ストレートが当たり、モレノが尻もちを着いた。モレノも立ち上がり、パンチでフィゲレイドを下がらせる。サウスポーにスイッチしたフィゲイレドへ右ローを放つモレノ、フィゲイレドもオーソドックスに戻して右ロー。残り30秒から激しく打ち合う両者、さらに残り10秒フィゲイレドのテイクダウンを凌いだモレノが、左右フックを当てて試合終了のホーンを聞いた。

3度目の対決はフルラウンドのシーソーゲームに。各ジャッジ1ポイント差のユナニマス判定でフィゲイレドが勝利し、前王者が世界フライ級王座を奪還した。


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