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【IRE06】今成正和戦へ、柔術家 石黒翔也─02─「足関を極めちゃうところを見届けてください」

【写真】12月26日に柔術マッチで米倉に一本勝ちしている石黒(C)ASJJF ROLLING TOUR

10日(日・祝)に東京都港区のリバーサル田町芝浦スタジオで開催されるIRE06のメインで今成正和と戦う石黒翔也インタビュー後編。

未知の体験となるコンバット柔術挑戦の2週間前に、石黒はプロ柔術大会=ART01で米倉大貴と戦っていた。この無茶ともとれる試合間隔で、なぜ彼は今成正和とこのルールで戦うことを決めたのか──。

全ては柔術家として強くなるためだった。

<石黒翔也インタビューPart.01はコチラから>


──ヒールに関しては、課題を克服することができたという感覚でしょうか。

「ハイ。そこを試合で出せるか。自分の中では柔術とグラップリングを両立させるということが面白くて。どちらかしか勝てない選手が多いなかで、自分自身もほぼグラップリングをやってこなかったので、柔術ではない未知の部分に侵攻していって強い人を倒すということを想像すると、凄くワクワクしてきます。

ヒール無しで高橋Submission選手に勝てたことも結構自信につながっていて、今成さんを相手にしても自分の柔術のスキルを生かせば勝てなくないんじゃないかなって。そういう自分への期待があります」

──例えばノーギだと今成選手のヒールを警戒してハーフガードなどで足を組まず、ニーシールドやZガードを取ることができると思います。ただし、コンバットでは密着しないと腹や顔を叩かれるかもしれないです。

「ガードに関しては色々と考えました。シッティングガード、オープンガード、ハーフガード……デラヒーバガードは足が結構取られやすいです。ハーフで足を組むとサドルや、外掛け、ヒザ十字を創られたりして。デラヒーバもバックステップからサドルとか……。シッティングでも足回しをしていると、足を取られるじゃないですか。

さらにそこに掌底が加わるので、打撃に意識がいっていると足の警戒心が疎かになりますよね。特に今成さんが相手ですからね。

でもガードポジションって何も攻撃をされないということはないので、今あるガードで叩かれない態勢を創りながら、かつ足関に意識をいかせる……そういう戦いをしないといけないです」

──加えて今回は、広いマットとは違いケージの中で試合が行われます。

「ケージに関しては1度も入ったことがなく、練習でも体感したことがないんです」

──それは厳しい……。

「三田と田町は近いので、場所借りをして1度体感しにいこうかと思っていたのですが、今週はスケジュールが立て込んでいて……それができるか分からないんです(苦笑)。

ケージとマットの違いは回転して逃げられないこと。ヒールなんかも詰まって、アジャストされる。あとはプレッシャーパスで、三角絞めも潰されます」

──ケージに押し込まれると、お尻も持ち挙げられやすいですしね。

「そういうところを意識して、壁を使って練習してきました。ヒール、掌底、ケージ、そこに今成さんとIREで戦うというのは、自分には絶体絶命の状況です。でも、そこでも自信があります。結果を出して、エクスタシーを感じたいなと思います」

──そのような戦いの前に、12月26日にART01は米倉大貴選手と柔術マッチを戦い送り襟しめで一本勝ちを収めています。この三重苦の試合前に柔術のワンマッチを戦う時、練習に対しても、どのような気持ちで臨んでいたのでしょうか。

「今成選手と戦うことが決まったのは12月の頭ぐらいでした。それで……グラップリングの練習をし始めたのは、試合まで1カ月を切ってからぐらいで。その10日後には米倉選手との試合が控えていました。

もちろん僕は柔術家ですし、普段から柔術をメインに練習しています。そんななかで米倉選手との柔術の試合があっても、12月の半ばからはグラップリングの練習をしないといけなかったのです。ただ、何があっても一番落としたくないのは柔術の試合なんです」

──……。

「そういう気持ちは自分の中にあります。自分、2020年から柔術の試合に負けていなくて。このまま連勝を続けて、海外のトーナメントに出たい。ここは絶対に守りたいところなんです。なのでグラップリングの試合が決まって、そっちの練習をして柔術で負けるようなことがあったら、自分自身もコンバット柔術のオファーを受けたことに対して、ネガティブな感情が起こっていたと思いますし、皆の期待を裏切ることになってしまいます。

今成さんとの試合が近づいてくるのに、柔術で負けたとばかり考えるようになっていたはずです。だから米倉選手との試合前は、ほぼ100パーセント意識をあの試合に向けていました」

──それでも、この時期にコンバット柔術で戦う必要はあったのでしょうか。

「それは今成選手が相手だからです」

──素晴らしいです。では道着で──ムンジアルで勝ちたい選手にとって、この試合を経験することは自身の強化につながると石黒選手は考えていますか。

「もちろんです。グラップリングの練習をすることは柔術にとってもポジティブになります。グラップリングでも結果を残し、自分はどっちでも強いという自信をもって柔術で思い切りに試合に臨めるようになりたい。そういう風に自分を高めるためにも、今回の試合は大切だと思っています」

──ホイス・グレイシーのUFCがあったから、今のMMAがあります。MMAが急激に進化しても、根っこに柔術があった事実は変わりありません。MMAPLANETはMMAのサイトですが、コンバット柔術に出場することで、読者が石黒選手の道着の試合にも興味を持ってもらえると嬉しいです。そんなMMAやグラップリング・ファンの読者の方に、最後に一言アピールお願いできますか。

「MMAファンの皆さん、柔術家の石黒翔也です。今成正和選手を極めるところ……足関を極めちゃうところをぜひ見届けてください。宜しくお願いします」

■視聴方法(予定)
1月19日(日)
午後7時00分~ABEMA格闘チャンネル
             
■対戦カード

<68キロ契約/7分1R>
今成正和(日本)
石黒翔也(日本)

<63キロ契約/7分1R>
倉本一真(日本)
寒河江寿泰(日本)

<65キロ契約/7分1R>
魚井フルスイング(日本)
村田卓見(日本)

<51.5キロ契約/7分1R>
杉内由紀(日本)
石黒遥希(日本)

<無差別級/7分1R>
ジェイク・ムラタ(日本)
清水俊一(日本)

<65キロ契約/7分1R>
福山祐平(日本)
大嶋聡承(日本)

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