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【VTJ2021】アルフレド・ムアイアド戦前の平良達郎「当たり前に勝つという強さを見せないといけない」

【写真】風呂上り、素のまんまの平良達郎 (C)MMAPLANET

6日(土)、東京都江東区のスタジオ・コーストで行われるVTJ2021のメインで平良達郎が1年10カ月振りの国際戦再開=アルフレド・ムアイアド戦を戦う。

本来11月に試合をするつもりがなかった平良は、コロナ禍で外国人選手の来日に制限があるなか、その高いハードルを越える努力をしたサステイン首脳に心打たれ、漢気の出場を決めた。

急遽、試合に向けて調整をするために千葉を離れ、沖縄に戻ってから3週間、平良に話を訊いた。


──千葉での集中練習から、VTJ出場で沖縄に帰郷。3週間が経ちましたが、仕上がり具合はいかがですか。

「千葉で少しケガをしていた部分があり、最初は走り込みや体重を落としつつスタミナの強化をしてきました。そこからMMAのスパーリング、今は打撃に力を入れています。体重もあとは塩抜き、水抜きぐらいです」

──14日に修斗の沖縄大会もあり、ジム全体が活気づいているのではないですか。

「そうですね、僕の試合の次の日の高松の大会に先輩の波平コング選手が出て、12月の広島の大会では畠山隆弥、ジャナタン・バイエスが戦います。沖縄大会で戦う選手を含めると、パラエストラ沖縄所属のプロ選手のほとんどが試合を控えている感じで、凄く良い空気です」

──RIZIN沖縄大会にクロスラインの砂辺光久選手、そして宮城友一選手も出場することもあり、プロ練習は相当に気合が入っているでしょうね。

「砂辺さん達は……今は週一ぐらいですかね、一緒に練習をするのは。Shooto OKINAWAでクロスラインの当真(佳直)選手とウチの金内(サイダー雄哉)選手が試合をするので、金内さんがいるときはあまり来ないようにしているみたいです」

──あぁ、なるほど。普段は仲が良くても、修斗では組まれますしね。

「当真選手も練習には来られないですよね、空気的に。自分も若い時はクロスラインが嫌いでした」

──クロスラインが嫌い……ということに驚く前に、今も若いと突っ込ませてください(笑)。

「アハハハ。アマ修斗の時にクロスラインの親川(龍)選手と2回戦って、プロでも新人王トーナメントの決勝で再戦したり、凄く嫌でした。砂辺さんもセコンドに就いているから、なんか嫌で。新人王トーナメントが終わってから、一緒に練習するようになりましたけどね。だから沖縄で修斗の試合があると、練習はパラエストラ沖縄中心になりますけど、他から出稽古にくる人もいますし、やっぱり盛り上がっています。

最近になって、沖縄の選手は恵まれているなって分かったんです。闘裸男とも交流があって、沖縄、四国、中国地方で試合ができるのは松根さんの人徳で。プロだから当然のように試合があるという考えが違っていたことが最近になって分かるようになりました。自分達は恵まれています。

それと今回の試合に関しても、やっぱり坂本(一弘)さん達が僕のために色々と苦労して外国人選手を呼んでくれたりして、本当にこの試合はしっかりと勝たないといけないです。僕自身、『なんでこんなにしてくれるんだろう』。『なんで、皆は僕に期待してくれるんだろう』って不思議だったんです。VTJのメインで戦えること自体、僕で良いのかっていう気持ちもありましたし、ABEMAのアイコンも自分を使ってもらって。『ヤベェ』と思いました。

でも松根さんから『お前は、そういう選手になったんだから。自分ではピンと来ていないけど、皆の期待に応えられるように頑張っていこう』と言われて……本当にもう、最高の状態を創ってぶっ倒します。そのためにも今夜、これ(※増田俊也著『VTJ前夜の中井祐樹』を取り出し)を読もうと思っています。VTJに出るなら、これを読まないとダメだろうって道場から持ってきました」

──中井祐樹✖ジェラルド・ゴルドー……しかし、平良選手の生まれる5年も前になるのですね……。

「僕にとってVTJは松根さんの引退試合(※松根良太は現時点で最後の試合、引退はしていないと言っている)、その印象が強い大会だったんです」

──とはいえ松根さんは自らの主催する大会があり、選手もこれだけ試合に出る。ムアイアド対策など、付き合ってもらえたのでしょうか。

「対策っていう対策はないです。パンチは気を付けないといけないとか、そういう注意すべき点は指摘してもらって、自分の攻撃力を上げる練習を皆でやっています。僕自身は勝って当たり前の試合だと思っています。VTJのメインで戦うことは有難いですが、対戦相手に関しては特別に思うところはないです。当たり前に勝つという部分で、自分の強さを見せて勝たないといけないと思っています」

──ところで3週間前のファイト&ライフのインタビューでは神龍誠選手を意識していましたが、福田龍彌選手との試合を見てどのような印象を持ちましたか。

「福田さんは組みで小手が強いとか、研究していて分かっていたので、試合前から神龍君は苦戦するだろうなとは思っていました。だから、あの試合内容にはあまりビックリはしなかったです。『あぁ神龍君、苦戦するんだ』って感じで。ただ3Rにパンチでダウンを奪ったのは凄いと思いました。ジャッジはなんか一方的な判定もありましたけど、僕は1Rと2Rは福田さんのペースに見えたし、あのまま福田さんが勝つかもという感じで見ていたので。福田さんにパンチを当てることができるのは凄いです。負けない強さを神龍君は持っているなと思いました」

──刺激を受けましたか。

「刺激はまぁ……受けないッスね(苦笑)」

──しっかりと言いたいことを言ってくれるのが有難いです(笑)。

「1Rでギロチンをそのまま極めて勝つようなら、刺激を受けたと思います。試合前は神龍と平良が見たいっていう声が挙がれば面白いかと思ったんですけど、あそこを凌がれて苦戦をしたので……神龍君に対しては、士気は上がらないです。それよりファイト&ライフでインタビューをしてもらった時に、UFC、UFCって言っていて……甘く見ていたなって今は思っています」

──えっ、それはどういうことですか。

「道場にファイト&ライフが送られてきて、僕のインタビューのあとにUFCに行っていない選手が何人も紹介されていたじゃないですか? アレを見て、『えっ、こんな選手がいるんだ』って……」

──いやぁ、アレはファンに読んで欲しいページなのに。本人がそんな風になるとは……。

「アレを見ていると、自分にはベースもないですし、攻撃の幅を増やさないとああいう選手たちには勝てないって思ったんです。勿論、このままじゃUFCで勝てない。だから今はムアイアドにしっかりと勝って、海外で練習をしたいという気持ちが強いです。

そうですね……レスリングで負けた時のために、柔術を磨きたいです。そこをもっとやらないと、今の自分は下になることが練習であまりないので。この試合に勝つことに集中しないといけないのですが、これからどうするかを考える必要があると思っています」

──今、言われたようにまずはムアイアドです。

「海外で自分が通用するというのを見せる試合にしたいです。ただ……どれだけ自信があっても、試合って不安になる時もありますし。弱い気持ちが出てくることもあります。でも、本当に練習してきたことを出したいですし、『見とけよ』っていう気持ちです」

■視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■VTJ2021対戦カード
             
<58.5キロ契約/5分3R>
平良達郎(日本)
アルフレド・ムアイアド(チリ)

<63キロ契約/5分3R>
佐藤将光(日本)
河村泰博(日本)

<フェザー級/5分3R>
宇野薫(日本)
原口央(日本)

<ライト級/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
野村駿太(日本)

<ライト級/5分3R>
原口伸(日本)
岡澤弘太(日本)

■FORCE14対戦カード

<バンタム級/5分2R>
高岡宏気(日本)
寺島直人(日本)

<73キロ契約/5分2R>
CHAN-龍(日本)
山下康一朗(日本)

<フライ級/5分2R>
石原愼之介(日本)
坂本潤一(日本)

<フェザー級/5分2R>
麻植裕太(日本)
波平コング(日本)

<フェザー級/5分2R>
藤川智史(日本)
國頭武(日本)

■FORCE GIG01対戦カード

<フライ級/5分2R>
木村旬志(日本)
三輪勇気(日本)

<バンタム級/5分2R>
宇都宮伍(日本)
井口翔太(日本)

<バンタム級/5分2R>
堀川“55”滉介(日本)
當房桂(日本)

<ウェルター級/5分2R>
岡野”Garcia”史詩(日本)
KENZO(日本)

<フェザー級/5分2R>
梶原大悟(日本)
川北晏生(日本)

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