【UFC267】カムザット・チマエフと対戦、リー・ジンリャン「日本人選手もUFC PI上海で一緒に練習を」
【写真】いつだって自信満々、リー・ジンリャン。このメンタルは見習いたい (C)MMAPLANET
本日 10月30日(土・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC267「Blachowicz vs Teixeira」で、アジアの大砲リー・ジンリャンがカムザット・チマエフと対戦する。
キャリア9勝0敗、UFCでは3試合連続フィニッシュ勝利中のチマエフは第二のガビブ・ヌルマゴメドフという見方がされるほど評価を得ている。コロナ感染による引退騒動から、オクタゴンに戻ってきたチマエフとの試合を前にして、リー・ジンリャンはいつも通りに自信に満ち溢れていた。
──土曜日に非常にタフなカムザット・チマエフと戦います。今の気持ちを教えてください。
「凄く良い調子だ。今回の試合のために、6人ものコーチやトレーニングパートナーがアブダビまでやってきてくれた。皆、チマエフは良いファイターだというけど、アイツのこれまでの対戦相手と自分は違う。俺はベリーグッドだ(笑)。より強い相手と戦うということは、良い戦いができるから嬉しい」
──今回の試合に向けて、準備はどこで行ってきましたか。以前は米国でキャンプもしていましたが。
「UFC PI上海で練習してきた。コーチ、設備、練習環境が本当に素晴らしい。今後はもっと多くの国の選手がPIに来て練習してほしいと思う。本当に良い環境だから。セラピスト、栄養士、何から何まで整っている。本当に凄い」
──UFC PI上海があることは、中国人選手のアドバンテージになりますか。
「もちろん。豊かな才能の持ち主が集まっているよ」
──では日本や韓国の選手のように米国のジムに所属する必要性がなくなるかもしれないですね。
「その通りだ。日本や韓国の選手たち……全アジアの国のファイターたちは上海のUFC PIで練習すれば良いと思う。施設の規模が段違いだし、互いに意思疎通が取れて強くなるという目標に向かって良い練習ができるに違いない。それこそがアジアのMMAの成長につながるはずだ」
──なるほど。その一方で今朝(※取材は日本時間で10月27日に行われた)のコンテンダーシリーズでUFC PI上海のUFCアカデミーから出場した3人の中国人選手は揃って敗れ、UFCとの契約を勝ち取るのは簡単ではないと痛感しました。
「彼らはまだ若い。MMAファイターとして生きていると、勝つときがあれば負けるときもある。それが常識だ。この敗北は成功への一歩だ。今回負けたことで、彼らは色々と多くのことを学べたに違いない。この負けが全てじゃない、彼らの将来の成長を見てやってほしい」
──了解しました。シエ・ビン、シャオ・ロン、そしてイェン・チーフエイのこれからを追っていきたいと思います。ところでリー・ジンリャン自身の試合ですが、改めてチマエフの印象を教えてください。
「さっきも言ったけど、UFCでまだ3試合しかしていない。そして、知名度はどんどん上がった。その人気に実力が追いついていることを期待したい。まあ、この試合が終わればファンは自分の力を認めることになるだろう。
キャリアの違い、経験の差を見せたい。この競技を戦ってきた歴史がアイツとは違う」
──リー・ジンリャンはパンチを被弾しても倒れない。そこからの反撃は凄まじいものがあります。アゴが強いのか、ハートが強いのか。あの打たれ強さはどこからきているのでしょうか。
「厳しいトレーニングでメンタルが強くなっていることは間違いないけど、その強さの秘密はシークレットだ(笑)。それは秘密だが、鉄のアゴを持っていることで誰とでもガンガン打ち合える。でも、その秘訣は言えない。なぜ、俺がここまで打たれ強いのかを知りたいなら、もっと俺の試合を注意してチェックして、探り当ててほしい(笑)。1回だけ見てもダメだ。じっくり、何回も見返すんだ。そうしたら、分かって来るだろう」
──心臓が強いことは間違いなさそうですね。
「謝謝!! サンキュー」
──タイトル挑戦に向けて、この試合後に想い描いているプランはありますか。
「そこが問題なんだ。俺の目標はただ一つ。ただし、ダナ・ホワイトは常にファンやメディアの声に耳を傾けている。次の試合がどうなるのか、それは皆が決めることなんだ」
──ところでジャン・ウェイリが既にUFC世界女子ストロー級チャンピオンとなり、中国人初のUFC王者になっています。前世界王者に続く、男子の中国人初のUFC王者誕生に向けてどれほど自信を持っていますか。
「そう急ぐ必要はない。もう少し時間が必要だ。アジア人、中国人ファイターはUFC世界チャンピオンになれるから。俺たちはベストになる。中国にはソン・ヤードン、スムダーチー、ロン・チュウという素晴らしいファイターが揃っている。
彼らは経験も十分に積んでいるし、メンタル的にも成熟している。中国から男子のUFC世界チャンピオンはもう少しすれば生まれる。自信を持ってそう言えるよ」
──それはリー・ジンリャンではなく?
「今、話したのは俺以外の選手で──ということだよ(笑)。もちろん、ザ・リーチ(リー・ジンリャンのニックネーム)は中国人初の男子UFC世界チャンピオンになる!!」
──ザ・リーチ、今日はありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。
「応援ありがとう。日本人選手もUFC PI上海に来て、一緒に練習をしよう。そしてアジアのMMAをナンバーワンにしようじゃないか!!」
■視聴方法(予定)
10月30日(土・日本時間)
午後11時30分~UFC FIGHT PASS
10月31日(日・日本時間)
午前3時~PPV
午前3時~WOWOWライブ
■UFC267試合結果
<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ヤン・ブラボヴィッチ: 205ポンド(92.99キロ)
[挑戦者]グローバー・テイシェイラ: 205ポンド(92.99キロ)
<UFC世界暫定バンタム級王座決定戦/5分5R>
ピョートル・ヤン: 135ポンド(61.24キロ)
コリー・サンドハーゲン: 135ポンド(61.24キロ)
<ライト級/5分5R>
イスラム・マカチェフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ダン・フッカー: 156ポンド(70.76キロ)
<ヘビー級/5分3R>
アレキサンダー・ヴォルコフ: 263ポンド(119.29キロ)
マルチン・ティブラ: 249ポンド(112.95キロ)
<ウェルター級/5分3R>
リー・ジンリャン: 171ポンド(77.56キロ)
カムザット・チマエフ: 171ポンド(77.56キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ヴォルカン・オデズミア: 205.5ポンド(93.21キロ)
<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・ヒーバス: 115.5ポンド(52.38キロ)
ヴィルナ・ジャンジローバ116ポンド(52.62キロ)
<フェザー級/5分3R>
ズベア・トホゴフ: 146ポンド(66.22キロ)
ヒカルド・ラモス: 146ポンド(66.22キロ)
<ミドル級/5分3R>
アルベルト・デュラエフ: 186ポンド(84.37キロ)
ローマン・コピロフ: 186ポンド(84.37キロ)
<ウェルター級/5分3R>
エリゼウ・カポエイラ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ブノワ・サンドニ: 171ポンド(77.56キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
ミハウ・オレキシェイジュク: 206ポンド(93.44キロ)
シャミル・ガムザトフ: 206ポンド(93.44キロ)
<フェザー級/5分3R>
マクワン・アミルカーニ: 146ポンド(66.22キロ)
レローン・マーフィー: 146ポンド(66.22キロ)
<ミドル級/5分3R>
フ・ヤオゾン: 186ポンド(84.37キロ)
アンドレ・ペトロスキー: 185.5ポンド(84.14キロ)
<ライト級/5分3R>
ダミール・イスマグロフ: 163.5ポンド(74.16キロ)
マゴメド・ムスタファエフ: 156ポンド(70.76キロ)
<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ: 125.5ポンド(56.92キロ)
アラン・ナシメント: 126ポンド(57.15キロ)