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【Grachan51&52】極真世界王者から、MMAへ。上田幹雄「顔面パンチ? 空手本来の部分が好きなので」

【写真】この拳、どのような突きがMMAで見られるのか楽しみ (C)MMAPLANET

25日(月)に東京都渋谷区の恵比寿カルフールSTUDIOでGrachan51及びGrachan52、そして上田幹雄の極真会館大会&MMA転向決意表明会見が行われた。

Grachan51&52は12月19日(日)に千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで昼・夕2部制で開催される。その夕方の部=Grachan52ではメインでGrachanバンタム級選手権試合=王者・伊藤空也✖挑戦者・手塚基伸の間で組まれ、伊藤が会見に出席した。

伊藤のバンタム級王座防衛戦に関する質疑応答の後、第50回全日本空手道選手権及び第12回全世界空手道選手権大会優勝の上田のMMA転向会見に場が引き継がれた。


「4年前に極真の全日本を取った時以来、どうすれば空手の強さを広められるのかを考えてきて、大晦日の試合とか見ていると自分がやるべきことはそこ。MMAで戦うことだと自然と思うようになりました。もともと小学生の時にK-1の選手になりたいと思い、ああいう大舞台で戦いたいという気持ちがあった」と質疑応答で上田はMMA転向理由を話した。

「日本の重量級なら今でも勝てる」と上田を指導する宮田和幸BRAVE代表は言い、さらに「レスリングを今やらせていますが、柔道をしていたので組みに対するアレルギーはないです。レスリングと空手はMMAに生かせるので活躍できる」と太鼓判を押している。

柔道だけでなく相撲の経験もある上田は「抑え込みの基礎やどういう体の状態が抑え込まれやすいのか。レスリングというか相撲ですが、組み合いで何が悪い状態かは頭の中にはあるので、今は心と頭を一致させる作業をしている」という風に組み技対策の現状を話した。

その上田本人はデビューの時期は周囲に任せると言い、グラチャンの岩﨑ヒロユキ代表は「国内でやるならヘビー級ということもありグラチャン、DEEP、RIZINしかないですが、世界に行くための過程なので、一発目で世界のローカル団体かもしれないですし、グラチャンかもしれない。他の2つの団体かもしれない。僕はグラチャンに拘っているわけでなく、純粋に世界で戦える人を応援したい。そういうつもりでやっていて、そのなかでグラチャンは経験を積む場になる」とのことだった。

ここからは顔面直接打撃に関する上田と宮田への質疑応答を抜粋して再現したい。

──MMAでは顔面パンチという要素が大きいと思いますが、フルコンタクト空手出身の選手は蹴りが非常に綺麗ですが、この顔面パンチという部分で慣れが必要になるかと。

宮田 うちの川中(孝浩)というKO勝ちもしている打撃の強い選手がいますが、パンチでも普通にやれています。100パーセント、ガチのスパーリングではないですけど、ほとんどのパンチが見えていると思うし、BRAVE以外の打撃の選手もみていますが、特殊な……見えない角度からの蹴りもあって、皆ビックリすると思います。

上田 そこが一番心配される部分ですが、自分自身はそれほど違和感……ヤバイな、怖いなという意識はないです。空手ではルール上は顔面パンチはないですけど、型とかで常に顔面への意識をしていますから。ルールに依存していると、そういうこともあるかもしれないですが、自分自身は空手本来の部分が好きなので、そこは意識してやってきたので、恐怖心もなく、そこには自信があります。

──MMAグローブの方が、ボクシンググローブより素手に殴る感覚に近いということはありますか。

上田 そこは凄く感じました。ボクシンググローブの方が自分は難しい。そのグローブテクニックというのか、それは素手でやってきたのでないですし。そういう意味でいえば、MMAグローブの方が攻撃的な部分ではやりやすいです。防御的な部分でいえば、それほど変わりないかと思うんですが、大きさもあるので今後、続けていくと違いを感じることもあるかと思います。とにかく攻撃面でいえばMMAグローブは変わりないです。練習ではMMAグローブをつけてきたので。

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