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【BRAVE CF53】カザフ大会でメインを張る、キム・テキュン「知名度は後からついてくるもの」

【写真】BRAVE CF唯一の韓国人ファイター、キム・テキュン。カザフスタンの大会で地元のエースとメインで戦う、素敵な人生だ (C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、カザフスタンはアルマトゥイのボラン・ショラック・アテンダ・スポーツ・サライで開催されるBRAVE CF53のメインで、韓国のキム・テキュンがナルザン・アキシェフと対戦する。

キャリア5連勝の時点で、中東ベースのBRAVE CFと契約を結んだキム・テキュン。国内に複数の定期的にイベントを開催できるプロモーションと、大手プロが存在し、UFCやONEというステップアップ先があるという日本とよく似た状況の韓国から、独特のキャリアの積み方をするキム・テキュン、フェザー級王座が見えてきた彼に「なせ、BRAVE」だったのか──を尋ねた。


──カザフスタンのアルマトゥイでの試合、想像もつかない土地ですが現地入りしてどのような調子でしょうか。

「ソウルからカザフスタンまではエア・アスタナで直行便があるので、旅の疲れもないですし減量も順調です」

──そうなのですか。以前、キルギスに行った時は日本からだとモスクワ経由で、20時間ぐらい掛かりくたくたになりましたが、直行便があると楽ですね。

「ハイ、飛行機に乗っている時間は6時間だけなので全く問題ないです。ただ、空港で預けた荷物が届かなくて……パンツの着替えもなくて大変でした」

──アハハハ……いや、試合前なのに笑いごとではないですね。

「いえ、大丈夫です。BRAVEの人たちが、トレーニングウェアを用意してくれて、それで汗をかくことはできているので。しっかりとしたダイエット食も提供されて、なんとかなっています」

──日本ほどではないですが、韓国も感染状況は悪化しています。カザフスタンはどうですか。

「屋内はマスクをつけることが義務化されているみたいです。ただ空港からホテルまで乗ったタクシーのドライバーや、外を歩いている人たちはマクスをしていない人が相当多いです。自分たちはこれまで通り、できる限りの感染予防をするだけです。

バーレーン大会はホテルで隔離措置があって、全く自由はなかったです。今回はPCR検査こそありますが、ホテルの外へ行くことも可能です。ただ、ホテルの中にいる方が感染予防になるのは絶対です。それでも荷物が届かないという思わぬ事態に陥ってしまったので、下着やTシャツを買いにスーパーへは行きました(苦笑)。もちろん、試合前なのでそれ以外出歩くことはないです」

──それにしても凄い経験をしていますね。人として強くなれそうです。

「度胸試しではないですが……深く考えず、試合まで楽しく緊張しないように過ごして準備しようと思っています」

──キム・テキュン選手がBRAVE CFと契約したのはパンデミック前の2019年の秋でした。キャリア5勝0敗の時に、中東ベースのプロモーションで戦うと決めたのはなぜでしょうか。

「正直、BRAVEがどのようなプロモーションが分かっていなかったです。負傷した選手の代わりにオファーが来て、ちょうど試合の機会が巡ってくるのを持っている状態だったので、すぐに試合を受けました。幸い2カ月間の試合準備期間があり、しっかりと戦えたのでこれまで生き残ることができたと思います」

──海外でタフな試合をしても、国内で知名度が上がらないという問題は韓国ではないですか。

「知名度は後からついてくるものです。自分としては、試合の機会を得るとしっかりとファイトをして勝つ。ファイターとして、そこが第一にあると思っています。それに個人的にも自分は国内よりも、海外の方がプレッシャーを感じないで戦えることに気付きました。

何より結果論ですが、BRAVEと契約してからコロナが起こり、コンスタントに試合ができています。しかも国内にいては無理だった国際戦を行うことができるのは、本当に大きいです。これからも海外でキャリアを積んでいきたいと思います」

──とはいえ、今回の対戦相手もカザフスタンのトップファイターでレコードは11勝2敗です。

「ナルザン・アキシェフの過去の試合を見ると、グラップラーですよね。実際に拳を交換してみないと分からないですけど、打撃は自分の方が上かと思っています。それよりも柔術の方に気をつけないといけないですね」

──すでにBRAVEで3連勝。フェザー級タイトルは現在空位になっていますが、ベルトについてはどのように考えていますか。

「そろそろ、タイトルを賭けた試合を用意してほしいですね。フェザー級で勝ち続けているのは自分ですし、他の強いとされている選手も仕留めています。今回の試合に勝ってもタイトル戦の機会が巡って来ないことは、ないと思っています」

──元UFCのロシアン、ロマン・ボガトフもBRAVEと契約し2連勝中です。1月にはアキシェフにも勝っています。彼を意識することはありませんか。

「実は1月のボガトフのBRAVE初戦の相手は、自分がオファーされていたんです。でも、彼の方が断ってきました。結果、ボガトフはアキシェフに勝ち、6月にもアブドゥルムタリブ・ギエルベコフに勝っています。次に彼と戦うことになるかもしれないので、2試合見ることができて良かったです。面白い試合になるかもしれないですけど、自分にとってはイージーファイトです。楽勝です」

──元UFCファイターで、M-1ライト級を制した相手にそこまで自信があるわけですね。MMAファイターとしての目標は?

「今回の試合に勝ち、フェザー級タイトルを取りたいと思っています。それと自分は元ライト級だったので、BRAVEで2階級制覇を目指します。生意気を言うようですが……そこをきっかけにベラトールと契約し、ベラトールでチャンピオンになり……マイケル・チャンドラーのような感じで、UFCと契約したいです。最終的な目標はUFCのチャンピオンになることです」

──良い目標ですね!! では最後に、日本のファンにキム・テキュンとはどのようなファイターかアピールお願いします。

「自分は何があっても逃げないです。どの試合でも、良い試合をするつもりで戦っています。それと自分は柔道ベースで、19歳の時に東京で試合をして1週間ぐらい滞在しました。凄く良い思い出です。日本に住みたいと思ったほどでした。コロナが終われば、日本でMMAの練習をしたいと思っています」

■視聴方法(予定)
8月21日(土・日本時間)、
午後9時00分~ BRAVE TV

■BRAVE CF53対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ナルザン・アキシェフ(カザフスタン)
キム・テキュン(韓国)

<73キロ契約/5分3R>
ヴァシリー・タクチ(ロシア)
ホジャー・サンパイオ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ルカス・マルチンス(ブラジル)
マルセル・グラビンスキ(ドイツ)

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
バシール・ステピン(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
アレクサンダル・ドスカルチュク(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アザット・マクスム(カザフスタン)
フラービオ・ケイロス(ブラジル)

<68キロ契約/5分3R>
アクメド・マゴメドフ(フランス)
イリャ・アスカノフ(キルギスタン)

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