この星の格闘技を追いかける

【Shooto2021#03】西川大和。大尊伸光戦へ─02─「勝って当たり前でなく、絶対に勝たないといけない試合」

【写真】MMA版、青年の主張(C)MMAPLANET

16日(日)、東京・文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、大尊伸光と対戦する西川大和インタビュー後編。

UFCを目指すと公言している西川が、今回の大尊戦と修斗で戦う意味について。そして目標であるUFCについて語ってくれた。
Text by shojiro Kameike

<西川大和インタビューPart.01はコチラから>


――2019年から意識が変わり、MMAで7連勝。そのうち修斗で4連勝し、次の大尊伸光戦に臨むこととなりました。

「7連勝できたというのも、自分を支えてくださっている皆さんのおかげです。僕が結果を出せているのは、周りの方が僕のために時間を犠牲にし、その時間を費やしてくれているおかげですから。でも、そこで天狗にならずに、しっかりと自分というものを持っていくことが今後のテーマですね」

――なるほど……今は修斗が主戦場となっていますが、もともと修斗については、どのような印象を持っていましたか。

「僕というよりも、父親は佐山聡さんに教えていただいていた人間ですから、僕が修斗で試合をしていることは、父も心の中では嬉しいんじゃないかな、と思います」

――心の中では? 西川選手が修斗で戦っていることについてどう思うか、お父さんに聞いてみたことはないのですか。

「ないですね。僕の父は頑固というか……いま国内の試合で勝っても、それほどワーッと喜んだりしないんです。……ゴング格闘技が今の形ではなく、ホッチキスで止められていた時代があったじゃないですか」

――はい、中綴じの時代ですね。

「当時、UFC日本大会でベン・ヘンダーソンがベルトを獲った大会(UFC144、2012年2月26日)の記事を読んだんです。その時の記事だと思うんですが、読んで『UFCは凄いんだ』ということが分かって。米国ではUFCが、メジャーリーグと同じぐらいの位置で見られている。今までUFCでチャンピオンになった日本人選手はいない。もし僕が日本人初のUFCチャンピオンになったら……」

――ゴング格闘技の記事を読んで、UFCを目指そうと思ったのですか。

「もともと父親がUFC、UFCと言っていたんですけど、僕には何のことを言っているのか分かりませんでした。でも実際にUFCを見て、記事を読んで、やっぱり凄い舞台なんだなと。だから僕は、UFCを目指そうと思いました」

――格闘技メディアに携わる人間として、そういう声を聞けると嬉しい限りです。では、次の大尊戦についてお聞きしたいのですが、以前MMAPLANETのインタビューで、修斗ライト級で戦いたい選手として大尊選手を挙げていました。その理由は何だったのでしょう。

「すみません、相手の方には失礼になるかもしれないんですけど……。僕は自分自身が強くなって、一つひとつ試合に勝っていきたい、という気持ちが強いんですね。それで修斗のベルトに一番近い存在は誰かと思ってランキングを見た時、1位に大尊選手の名前があって。それで『次は大尊選手と対戦したい』と言ったんです」

――大尊選手と対戦するのは、修斗のベルトを獲得するためということですね。

「はい。今年は必ず修斗のベルトを獲ります」

――大尊選手の試合をチェックしたうえでの発言ですよね?

「見ました。他の人からも『強い相手だからヤバいよ』『ローキックがヤバい』という声を聞きます。でも僕は『え、何がヤバいの?』としか思っていません。だって、この試合に勝たないと世界へ行けないんですから」

――決して大尊選手を過小評価しているわけではなく?

「はい。僕は勝って当たり前という言葉も好きではなくて。これは勝って当たり前の試合ではなく、絶対に勝たないといけない試合だと思っています。今後、UFCやONEなど海外のプロモーションと契約したいのであれば。

大尊選手は、国内でトップの選手です。僕のような若い世代が勝ち進んでいけば、そういうトップ選手の壁に必ずブチ当たると思います。今回は、自分がその壁を突破するための試合だと考えています」

――その壁とは、修斗の世界ライト級王者・川名雄生選手に対しても同じように考えていますか。

「はい。今回の試合に勝つことができて、次に世界チャンピオンシップで戦うことになっても、僕の中でワーッと盛り上がることはないです。世界チャンピオンシップも、僕の中では絶対に勝たないといけない試合だと思っています」

――目標のUFCへたどり着くために。

「そうですね。よく『今は若いから焦るな』と言われることがあるんです。でも他のスポーツでは、同じ年代で何千万円、何億円と稼いでいたり、すごく有名になっている選手がいるじゃないですか。それと比べると、僕は置いていかれているなって想いもあるので」

――なるほど。その目標のためにも修斗のベルト獲得を目指すわけですが、年内……18歳で戴冠というのは、修斗では最年少記録になりますね。

「え、本当ですか。それはもう、必ず次の試合に勝って、さらにベルトを獲らせていただきます!」

■視聴方法(予定)
5月16日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

PR
PR

関連記事

Movie