【Shooto2021#02】後藤丈治と対戦、魚井フルスイング─02─「『やりにくい』と思ってくれることを願う」
【写真】ゾッとするシーンを連想させるシーン。この悪夢を1年2カ月振りの修斗で払拭したい (C)KEISUKE TAKAZAWA
20日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#02で後藤丈治と対する魚井フルスイング・インタビュー後編。
群雄割拠どころか、ONEやRIZINとの出入りで混沌とした状況になっている修斗バンタム級戦線で、常に強豪と戦っていた魚井は後藤のことを「ランキングに入ってないけど、強い相手」と評した。
Text by Shojiro Kameike
<魚井フルスイング・インタビューPart.01はコチラから>
――改めて後藤選手の印象は?
「藤井伸樹選手との試合(2020年9月19日、判定負け)との試合を見たことがあったんですけど、オファーが来た時点で『どこの選手だったかなぁ』と思って(苦笑)」
――あまり後藤選手のことを意識したことがなかったですか。
「後藤選手だけではなく、自分はもともと他の選手の試合を、そんなに見ることがないんですよ。もちろん誰かの試合を見て『良い試合だ』とか『この選手は強いなぁ』と思うことはありますけど」
――同じサウスポーで打撃を得意とする選手でも、魚井選手はクラウチングからパンチを振るう。対する後藤選手はアップライトの構えからミドルで試合を組み立てるなど、タイプは完全に違いますね。
「そうですね……でも僕は、どんな対戦相手でも、やりにくいことが多いんですよ」
――それは相手にとっても同じかもしれません。
「ハハハ。ここまでフルスイングする選手は、なかなか他にはいないでしょうね。相手も『やりにくい』と思ってくれることを願います。僕も、相手によって作戦は考えますが、ベースを変えたりすることはないので」
――今、修斗バンタム級では世界ランカー、ノーランカー含めて潰し合いのマッチメイクが続いています。その中で、魚井選手はどのように上がっていきたいですか。
「上は目指していきたいけど、今の時点では先のことは言えません。そんなことを言える立場にない。でも、その現状に対して『やってやる』っていう気持ちはあります。次の試合が正念場ですね」
――正念場、ですか。
「後藤選手からすれば、僕は良い相手でしょう。さっきも言いましたけど、魚井フルスイングっていうキャラに勝てば印象に残る。仮に僕と同じレベルの選手がいても、その選手と対戦するよりは、僕と試合したほうがおいしいじゃないですか」
――相手からそのように見られていたら、魚井選手自身はどのように感じるのでしょうか。
「もう関係ないといえば関係ないです。そういうことを言って盛り上げなくても、今はただ試合を見てほしい。後藤選手を応援している人や、僕を応援してくれている方たちが『面白そうだな』と思って試合を見てくれて、実際に『面白かったなぁ』と思ってもらえたら。……すみません。トラッシュトークみたいなことができなくて」
――いえいえ、決してキャラクターではない、魚井選手の想いは分かります。
「そういうのって、勝っているからこそ言えると思うんです。今、修斗に限らず、国内のランキングって分からないところがあるじゃないですか」
――分からない、というのは?
「いろんな事情があるんでしょうけど、ONEやRIZINがあって、修斗のランキングを見てもランキング通りには考えられないというか。後藤選手は、修斗の世界ランキングには入っていないけど、強い相手であるというのは分かっています。
でも、良かったですよ。良いジムで練習している良い選手が相手だから。僕は負けても、ずっと良い相手と試合させてもらっています。だからこそ、次は勝ちたい」
――確かに、試合間隔はハイペースなうえ、バンタム級のトップどころと試合し続けていますからね。
「はい。そこ分かってほしいなぁとは思いますけど(苦笑)、やっぱりダメですよ。勝たなきゃ」
――分かりました。では最後に、試合に向けて一言お願いします。
「会場やABEMA TVで、ぜひ試合を見てください。勝つためにフルスイングします!」