【ONE116】「僕の組みは、コントロール・グラップリング」。青木真也と対戦、ジェイムス・ナカシマ─01─
【写真】常に穏やかなナカシマだが、タトゥーにアメリカン・レスラーの矜持が感じられる (C)ONE
22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE116「Unbreakable」で青木真也と対戦するジェイムス・ナカシマ。
10月30日にキャムラン・アバソフの持つONE世界ウェルター級王者に挑戦し、TKO負けを喫した。キャリア13戦目の初黒星を経験したナカシマは、ライト級に階級を下げて青木と相対する。
両者ともグラップラー。ただし、その質は相当に違う。当事者の青木が北米MMAとの物差しとなる技量の持ち主だと認めるナカシマに青木戦への意気込みを訊いた。
Zoomで行った今回のインタビュー、画面で見られるナカシマは常に穏やな様子で、その静かな面持ちこそブレない気持ちの強さを表しているかのようだった。
──青木選手との試合を5日後に控えているジェイムスです(※インタビューは17日に行われた)。今の調子はいかがですか。
「隔離も終わったし、とても調子は良いよ。ヘルシーで、体が軽い」
──青木真也選手と戦うというビッグファイト、オファーはいつ頃だったのでしょうか。
「凄く短かったよ。5週間前のオファーだった。でも、体調には気を掛けてトップシェイプを維持していたから。新型コロナウイルスで制限されている中で、こんなにすぐに試合が決まり、アクティブに活動できることは嬉しいよ」
──もうライト級に落とすことは決めていたのでしょうか。
「以前から前回のタイトルショットの結果如何に関わらず、ライト級に落とそうと考えていたんだ」
──水抜き無しの170ポンドの試合に関しては、どのように思っていますか。
「体重を落とすことは極めて簡単だったよ。普段から176ポンドくらいだから問題はないよ」
──では青木戦が決まった時の気持ちを教えてください。
「とにかくワクワクした。タフな相手との最高のマッチアップだよ。シンヤ・アオキは最後のスペシャリストと言えるファイターだからね。
でも僕は自分のグラップリングを110パーセント信じている。この試合を乗り越えると、またすぐにタイトル争いに加わることができるだろう。凄くに意味のある試合で、とてもエキサイトしているよ。
アオキは素晴らしいサブミッション・グラップラーだ。
チョークやアームバーでフィニッシュできる、とても危険な相手だよ。絶対にいつもより、サブミッション・グラップリングに関して警戒が必要になる。
ただし、彼はサブミッション・グラップリングの専門家だから、必ず組技勝負を仕掛けてくる。打撃戦になることはないだろう。でも、僕は自分のグラップリングを信頼している。そして自分が想う完全な状態で戦えば良いと思っている。最高の試合になるよ」
──この試合はグラップリングの高度が攻防が期待されますが、打撃の重要度に関してはどのように捉えていますか。
「大切になってくるよ。青木を相手に離れてプレッシャーを掛けることは難しいとは思うけど……組みに専念している相手に打撃を当てることはね。でもテイクダウンやクリンチが来ることを常に頭に入れておけば、立ち技の展開も少しは戦いやすくなるはずだよ。
そうだね、僕が打撃で攻勢に出るような展開になれば、自分のペースで戦いやすくなる。そこが、この試合の鍵になるだろう」
──2人とも素晴らしいグラップラーですが、スタイルは違います。青木選手のグラップリングとジェイムスのグラップリングの違いはどこにあるでしょうか。
「アオキは技が多彩だし、フィニッシュする事に関しては彼の方が上だろう。僕の組みは、コントロール・グラップリングだ。打撃を使うことも含めて、僕のグラップリングはコントロール。アオキはサブミッション・グラップリング。
自分にとって優位にポジションを取る。スタンドではスタンドでは青木に組まれない距離を取り、彼に捕まらない位置にいれば問題ないだろう」
──青木選手は若い頃は完全なサブミッション・ファイターで跳び十字や足関節という失敗すればポジションを失う仕掛けも多かったですが、今ではバックを取ってRNC、トップから肩固めと手堅い攻撃が多いです。そのために重要な彼のレスリング技術をどう思いますか。
「それこそ彼のストロング・ポイントだろうね。誰もそうだけど、特に青木みたいな相手にバックを取られたらダメだ。もし、そんな状況になっても忍耐強く、冷静に判断して離れる必要がある。本当に危ない局面だからね」
<この項、続く>
■ONE Unbreakable視聴方法(予定)
1月22日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App
■ONE Unbreakable対戦カード
<キックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] アラヴェル・ラマザノフ(ロシア)
[挑戦者] カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ジェイムス・ナカシマ(米国)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチチッチ(セルビア)
パトリック・シミッド(スイス)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
ザキムラッド・アブデュラエフ (ロシア)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
サマラ・サントス(ブラジル)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
川原波輝(日本)
■ONE Unbreakable II視聴方法(予定)
1月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App
■ONE Unbreakable II対戦カード
<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アブドゥルバシール・ヴァガボフ(ロシア)
<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ウマウ・ケニ(セネガル)
■ONE Unbreakable III視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App
■ONE Unbreakable III対戦カード
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)