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【ONE116】青木真也と対戦、ジェイムス・ナカシマ─02─「フィジカルではなく、テクニックとメンタル」

【写真】岡見をコントロールし、ヒジを落とすナカシマ──青木はいかに戦うのか(C)KEISUKE TAKAZAWA

22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE116「Unbreakable」で青木真也と対戦するジェイムス・ナカシマ・インタビュー後編。

青木と違うタイプのグラップラーだというナカシマは、自らの武器を我慢強さだと言い切った。冷静に口数も少なく、自らの強味を語るナカシマ──今更ながら岡見勇信に勝利しているファイターの言葉だと思うと、空恐ろしくなってきた。

<ジェイムス・ナカシマ インタビューPart.01はコチラから>


──我慢強く戦う。まさにジェイムスの真骨頂ですね。

「アオキとの試合だけでなく、どの試合でも言える事だよ。根気強さ、我慢してポジションを取り、圧力を掛ける。心の強さと、動き続けることが僕の最大の強みだからね。そこを崩さずに戦えた試合は、大体良い結果になる。ポジション取りをしっかりして、プレッシャーをかける。自分のペースを崩さず動ければ大丈夫だろう」

──青木戦で自身のアドバンテージはどこになると思いますか。

「アドバンテージ……、今言ったように一つは心の強さ。そして、動き続けることと相手へのプレッシャーだね。アオキとの試合に関しては、ストライキングもアドバンテージになるだろう。

僕はウェルラウンダーなファイターだ。そしてアメリカン・レスラーであり、柔術も真剣に練習している。グラップリングのポジション取りにも自信があるよ。ただ、アドバンテージと言っても何か一つということではなく、それらの要素が合わせ重なっているモノだし。どこが優位になるかは、実際に試合にならないと分からないね」

──ただし、忍耐強さが武器であることは間違いないです。多くの人がガムシャラに打ち合えることが男らしいという風に見ますが、精根尽きるまでレスリング・コントロールを続けることができるのも、男の中の男だと思います。

「そうだね……100ポーセント同意させてもらうよ」

──つまりジェイムスは自分の冷静さと忍耐強さ、そしてファイティング・スピリットを信じているわけですね。

「もちろん 冷静である事といかなる時もリラックスする事は……そういう精神状態でいられることはファイトだけでなく、生きる上でも最も重要だと考えている。集中力を高める時でも、回復する時でも、冷静にリラックスしている事が何よりも大切だよ」

──前回の試合でも冷静さを失わずに戦っていたかと思いますが、残念ながらキャリア初黒星を喫しました。あの初黒星から何を学びましたか。

「初めての敗北は精神的に厳しかった。僕自身は、試合をコントロールできていたと思っている。もちろん、ヒザを当てられるなどいくつかのミスをしたことも理解しているよ。どれほど強いファイターでもミスは犯す。あの試合では僕はミスをして、そこを衝かれて初黒星を喫した

でもあの敗北を乗り越えるのに、長い時間は掛からなかった。以前より強くなっている自覚もある。これまで自分の積み重ねてきたことを見直す機会にもなった。それは試合をするという点だけでなく、これから生きていくうえでもね。今はとても良い感じだよ」

──青木選手は一方的に試合を支配する選手で、勝ち方も一方的かつ圧倒的です。そこが崩れた場合、逆転されアップダウンのある試合が実は少ないです。ジリジリとした勢力争いの凌ぎ合いはしてきましたが。

「その見解は興味深いね。アオキの試合をたくさん見たけど言う通りだ。試合の流れが変わると、そのまま押し切られる試合があったね。申し訳ないね、アオキが本当にそういうタイプなら僕との試合はきっとタフになるよ。

僕と戦うなら少しは忍耐力も見せてもらわないとね。アバソフ戦でもそうだけど、僕は粘り強い戦いをする。忍耐強さ 冷静さ 心の強さは、上のレベルでチャンピオンになるには欠かせない要素だよ」

──なのでポジション争い、スクランブルで青木選手も真価が問われる試合になるかと思います。そんなせめぎ合いになった時の自信のほどは?

「110パーセントの自信がある。それは相手が誰だとかは関係ないんだ。アオキが本物だということは分かっているし、準備もできている」

──青木選手との戦いで、技術的に最も重要視する点はどこですか。

「テイクダウン・ディフェンス……かな。シングルもそうだし、ボディロック・テイクダウンのディフェンスが重要だ。ユーシン・オカミとの試合に似ているね。

アオキはしっかりと両ワキを差して、ガッチリとクラッチを組んでくるだろうし。そこから右だろうが、左だろうが、両方の足を払ってくる。

このテイクダウンに対する防御、それ以前にクリンチされないコト。この2つが今回の試合のディフェンス面で最重要視される」

──ウェルター級から落としてくることで、フィジカル的には有利だと思いますか。

「どうだろう? 僕のフィジカルが優れているのかは分からない。ただライト級では体力はある方だし、少しはフィジカルも上だろうけど……でも、この試合で大切なのはフィジカルではなく、テクニックとメンタルだよ。そうだね、スマートさも重要になるだろ」

──スクランブルとグラップリング・バトルを楽しみにしている日本のファンも多くいます。彼らにどのような試合を見せたいですか。

「圧倒したい。今もアバゾフとのタイトルマッチでの負けが、納得できていないんだ。でも完全復活して、より強い自分になっている。アオキとの試合では僕のグラップリングの強さを見せたい。そしてコンプリートファイターであるところもね。

僕はグラウンドでもスタンドでも戦える。そのことをライト級でもアピールしたい」

──この試合に勝ってタイトルマッチ、すなわちクリスチャン・リーとの試合に一歩近づきたいと?

「クリスチャン・リーが大好きなんだ。是非対戦したいと思っているよ」

──では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「応援ありがとう。アオキとの試合を楽しんでもらえたら嬉しい。全力で戦うよ」

■ONE Unbreakable視聴方法(予定)
1月22日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable対戦カード

<キックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] アラヴェル・ラマザノフ(ロシア)
[挑戦者] カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ジェイムス・ナカシマ(米国)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチチッチ(セルビア)
パトリック・シミッド(スイス)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
ザキムラッド・アブデュラエフ (ロシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
サマラ・サントス(ブラジル)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
川原波輝(日本)

■ONE Unbreakable II視聴方法(予定)
1月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable II対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アブドゥルバシール・ヴァガボフ(ロシア)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ウマウ・ケニ(セネガル)

■ONE Unbreakable III視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable III対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

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