【Shooto2020#06】環太平洋フェザー級王者SASUKE「修斗の王者は強くて格好良くないといけない」
【写真】実働2年、欠場期間の方が長いMMAキャリア。ここから一気に加速するか(C) MMAPLANET
19日(土)に東京都渋谷区のTUSTAYA O-EASTで行われたShooto2020#06、2部興行のトリの一番でSASUKEが仲山貴志を破り環太平洋フェザー級のベルトを巻いた。
2016年3月のプロデビュー後、上腕尺骨を折り2年8カ月のブランクを経験したSASUKEは策ね7月の再起から14カ月で5連勝を達成し、修斗フェザー級の頂点──その一歩手前までやってきた。
実働2年で手にしたベルトを腰に、試合終了直後の記者会見でSASUKEは過去、王座奪取、これからについて話した。(※要約)
──見事なタイトル奪取劇でした。
「ありがとうございます。勝手に体が反応しました。練習してきたことが出たような感じですね。だいぶ効いているのは分かっていたので、自分は削ること……ポジションを意識しながら打っていました」
──下になっても冷静でした。
「下からの腕十字はもともと得意な形なので、これは練習していた通りに体が動いたというものです。浅かったので極められなかったですが。
僕は試合では比較的に冷静に戦えるので、いつも通り進んだという感じです」
──マイクで欠場期間もあってという話もされていたましたが、ベルトを巻いた感覚は「ついに」なのか「これから」なのか。
「まぁ一つ形になったというか……。本当に辞められたら楽だったのですが、格闘技が嫌いになれなくて、辞められなくて……。悪あがきと言ったらちょっと違うかもしれないですけど、自分が好きなこと押し通してやってきて、それが一つ、こういう形になったのかというのはあります。
もちろん、これで満足はしないです。今日の試合も勝ちはしましたけど、勝ちは見えましたし。マイクでも言いましたけど、斎藤チャンピオンは強いので……また練習して、上を目指していく。それだけですね」
──前腕尺骨骨折、3年もの間負傷を治しながら、どのように格闘技に関わって来たのですか。
「大人しくしていれば半年ぐらいで治せていたのですが、同世代の選手が他の団体でタイトルに挑戦したり、同門の黒部(三奈)さんが当時JEWELSさんでチャンピオンになって。仲間やチームメイトのをサポートばかりだったんで気持ちが焦って、治らないまま無理をして同じ骨折を3度繰り返し、3回手術をしました。生き急ぐ気持ちを抑えて、格闘技に関わっていました。
無理をしないというか、頭を使って練習をするようになりました。追い込むだけじゃなくて、考えながら。そういう練習に切り替えてケガを治しながら去年、復帰をさせてもらって。それから良い風に歯車が噛み合ってきた感じです」
──目標は一つということですか。
「そうですね。斎藤チャンピオンとやりたいですけど、やるだけでなく新しい世代として越えていかないといけないと思うので。斎藤さんは今TVに出て、大舞台に出て知名度も上がっています。でも、それ以上に本当に強い選手なので、このままじゃまだ勝てないのは自分でも分かっていて。
でも、それを越えていいかなと。僕はさらにその先で戦っていきたいと思っているので。まずは斎藤チャンピオンを越えることですね」
──現状、いつ挑戦できるのか分からないですが、時間が掛かるようならその間に戦っておきたい選手はいますか。
「そうですね……他は余り見ていないです。斎藤チャンピオンだけです。ただ時間があればあるほど、僕は強くなっていくので。早いうちにやっておいたほうが、斎藤チャンピオンは良いんじゃないかと思います」
──ケージに上がって叫んだ『舐めんなよ』というセリフは、どこに向けてのモノだったのでしょうか。
「アハハハハ。それは前回の試合でしょっぱい試合をしてしまって……ネットで『SASUKEとウィッキーの試合は見直すほどではない』ってコメントで書かれていて。それに腹を立ててちょっと出ましたね(笑)」
──それがあってフィニッシュしたいという気持ちが強かったのでしょうか。
「二部興行の最後の試合ですから、前回の試合と同じことをしたらダメだと思っていました。ハッキリした形で終わらせないと、このベルトを不名誉なベルトにするわけにはいかなかったので。修斗のチャンピオンは強くて格好良くないといけない。そういう考えなので、しっかりと締めてやろうと思っていました」
──第1部からフィニッシュ続き、セミの好勝負がプレッシャーになることはなかったですか。
「前の試合は全く見ていなかったです。自分の世界に入っていて。自分は自分が締めてやろうと、それだけ考えていました」