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【Shooto2020#06】後藤丈治との死闘を制した、藤井伸樹「競争が激しい試合のなかで自分が一番上に」

【写真】あれほどの戦いができて、試合後にはこの表情。控室での様子といいギャップが凄まじい藤井だ (C) MMAPLANET

19日(土)に東京都渋谷区のTUSTAYA O-EASTで行われたShooto2020#06。KO、一本決着が続いた同大会でベストバウトは、間違いなく第2部で組まれたバンタム級戦──藤井伸樹✖後藤丈治だ。

序盤、打撃で猛攻を仕掛けた後藤は拳を負傷、それだけの猛攻にさらされた藤井は組み、削り、魂の逆転勝利を収めた。ここでは試合後に行われた藤井の合同会見の模様をお届けしたい。(※要約)


──試合を振り返ってみていかがですか。

「凄く難しい試合になると思っていたのですが、思っていた通りで最後まで集中力を切らすことができなかったです」

──初回は打撃をかなりもらいました。

「ちょっと効いていました。向うの流れだったので、なんとか立ち直さないとなって」

──立ち直せて挽回できたのは、どの辺りが要因になっていますか。

「う~ん、ちょっと1Rに打撃で攻めることが多くて、2Rになってからは組みを増やしました。打撃が得意で、強いのは分かっていたので……。組みを増やしていったことが、結果的に自分の展開になったかと思います」

──そこまで粘れ、お客さんも圧倒していました。

「しんどい試合でした(笑)。もう本当に最後のゴングがなるまで気持ちを切らさず、それだけでした。必死になることだけでした」

──勢いよく出てきた選手を相手に、食われないぞという気持ちはありましたか。

「自分も前回は負けたので──今回は……常に勝ちたいというのはあるのですが、今回も勢いのある相手だったので……そこは、自分も勝ちたいという気持ちは凄くありました」

──後藤選手のセコンドの長南さんが「鼻が折れた」と叫んでいましたが、実際には?

「鼻は試合中は折れているのかどうかは分からなかったのですが、けっこう血が出ていたのでこれで止められたくないとうのはありました。2Rで、自分の展開を作り始めていた時だったので。多少の呼吸のし辛さはあったのですが、それほどでもなかったです」

──当日計量で65キロが影響したのか、ここまでフィジカル的に強いのかと再確認できた試合でした。勝手にジャパニーズゾンビと呼ばせてもらっているのですが、その根源には根性だけでなく、フィジカルの強さがあったのではないかと。

「普段の体重が今回の当日計量ぐらいなので減量の影響がなく、普通にしていられる感じでした」

─とある練習仲間が「ロベルト・ヒメネスの研究をさせたたんです」と鼻高々に言っていたのですが。

「アハハハハ。いやぁ、まぁ見たりはしましたけど、あんまり今日の試合で、そういうところは出せていないです(笑)」

──ヒメネスは現代グラップリングにおいて、オールドスクールの柔術で勝てる素晴らしい選手だと思いますが、参考になることなどあったのでしょうか。

「いや……ちょこっとだけ見ただけで……(苦笑)。なんか、でも自分に合っていると思いました」

──アハハハ。現状、修斗バンタム級は世界、暫定、環太平洋と3人のチャンピオンがいますが、世界王者はONEで戦い、あとの2人も外を向いています。『俺がいるんだ』という気持ちはありますか。

「あぁ、まぁそうですね。チャンピオンのうちの何人かには過去に負けているのもあるので、リベンジしたいというのはあります。この階級は今日の後藤選手もそうですが、かなり毎回厳しい試合……競争が激しい試合になるので、そのなかで自分が一番上に立ちたいです」

──若い選手が結果を残すと、あそこの人(サステインの北森代紀氏)が藤井選手との試合を組みます。「いつも、こういう試合ばかりか」という気持ちはサステインにはないですか(笑)。

「いやぁ……あのう、バンタム級はこんな感じですし。今言ったように、そこで一番になりたいです。まぁ上とは試合がしたいですけど……」

──誰か戦いたい選手はいますか。

「あぁ、う~ん、どうですかね……もちろんチャンピオンの人たちとは戦いたいです」

──しんどい試合だからこそ、勝ちたいという意地はありますか。

「やはり自分の得意としている展開ではあるので、そこは……自分が勝てるところではあります。他の部分も強くしなければいけないんですが」

──スカッと勝ちたいという気持ちは?

「あっ、あります(笑)。やっぱり、強いなって勝ち方ができるように、これからももっともっと練習をしていきたいです」


             

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