【Grachan45】獅庵との激闘を制した、伊藤空也「グラチャンにはもう一つ、GRAND王座がある」
【写真】チャンピオンになりたて、ほやほやの伊藤空也(C)MMAPLANET
20日(日)に東京都大田区の産業プラザPIOで開催されたGrachan45のメインで、伊藤空也が獅庵から判定勝ちを収め、Grachanバンタム級チャンピオンに輝いた。
カーフを効かせ、スタンド戦で優位に立つとテイクダウン、ポジション奪取と試合前に口にしていたBraveで練習してきた成果をいかんなく発揮したベルト奪取だった。
新Grachanバンタム級王者になったばかりの伊藤に試合を振り返ってもらい、これからについて話してもらった。
──試合前にBraveで練習してきた成果を見せたいという言葉がありましたが、その発言通りの試合を見せることができたのではないでしょうか。
「獅庵選手もストライカーだし、無理に打撃勝負をしてもしょうがないので、グラップリング、レスリング、宮田先生から教わったことを全部ぶつけて戦うのが作戦でした。なんとか実行できたかと思います」
──殴り合える強さと、そうでない強さがMMAに必要だと思いますが、獅庵選手が最後の殴り合いに勝負を仕掛けた時にそこに応じつつ、最後の最後にダブルレッグで肩に担ぎ上げ、豪快にスラムを決めました。
「あれは武田(光司)さんの影響です(笑)。最後の10秒だったので力任せでも良いやって思って。肩から落とすことができれば良かったのですが、少し捻ってしまいました。
メインなので欲が出て打撃戦で盛り上げたいという気持ちも少しありました(苦笑)。ただ打ち合っても勝てる自信もあったからです。獅庵選手は左足が壊れていて、踏み込めなくなっていたので。
そうですね……打撃で出し切ろうという気持ちもあったのですが、やはり練習してきたことをやり切ろうという気持ちに切り替わりました」
──相当にカーフを効かせていましたが、蹴り続けようとは? セコンドからも続けろという声が聞こえていましたが。
「キャンバスが滑って……。練習でもそれほど使えるモノでもないですし。あそこで蹴られないというのは、僕の弱いところですね」
(ここでドクターチェックのために隣を通りかかった)獅庵 お疲れ様です。一発目でした……。きっと(靭帯)が切れているッス。ホンマにドンピシャで。
「僕、最初は効いているって分からなかったです」
獅庵 でも、もう前足が出なかったので……。あとは右を狙うしかなくて。それが全部防がれましたからね。ボディを打とうと思っても……もう前足が曲がらなかったし。おめでとございます!!
「いえ、こちらこそありがとうございました!!」
──すばらしい気迫ですね。獅庵選手も……。
「今の言葉を聞いていると……」
──感極まってしまいますね。しかし、ああいう気持ちの強い相手に勝てた。自信になったのではないですか。
「3R通して、スタミナが切れなかったのは大きいです。バンタム級でも戦っていく自信に繋がりました」
──次の試合が見たい。そういう勝ち方でした。
「嬉しいです。そう言っていただけると。実は試合前のインタビューでRIZINって言ってしまったんですけど、本当の気持ちはユニファイドなんです。ずっとユニファイドに拘って来たから、WardogからGrachanで戦ってきたので。これからもユニファイドはこだわっていきたい部分です」
──ここからジャンプアップということは難しいですが、目標に向かうためにも戦いたいという意中の相手はいますか。
「誰というのではなくて……今、自分がいる立ち位置で全力を注ぎたいです。そしてグラチャンにはもう一つ、GRAND王座があるので、あのベルトも狙いたいです」
──おお、そうなるとGladiatorバンタム級王者の竹本啓哉選手との一戦という可能性もありますね。これは面白い、ストライカーを倒したい柔術家との対戦は。
「やってみたいですね。どうなるのか……自分の価値を信じたいというのがあるので、竹本選手とグランド王座を賭けて戦ってみたいです。チャンピオンになったといっても、僕はまだまだ挑戦者です。団体問わず……バンタム級の選手とやりたいと思っています」
──グラチャンでは阪本洋平選手がチャンピオン時代に修斗に参戦をしていました。
「修斗……実は昨日の藤井伸樹選手と後藤丈治選手の試合には感化されました。本当にゾンビです。MMAって最後はそこだと思うんです。最後に精神力で勝てる人が上にいけるんじゃないかって」
──阪本選手のように修斗で戦ってみたいという気持ちは?
「あります。修斗でも自分なら良い試合ができると思っています。それに修斗だけでなく、パンクラスも目指していきたいです!!」
※同大会の模様はFITEにてreplayでPPV視聴できます