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【Road to ONE03】猿田洋祐が話していたこと「まだまだストロー級は2人で引っ張っていきたい」

【写真】試合直後だけに、考えがまとまる以前の感情が聞かれたかもしれない (C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

10日(木)、東京都渋谷区のO-Eastで開催されたROAD TO ONE:3rd TOKYO FIGHT NIGHTで、猿田洋祐が内藤のび太との激闘を制し3-0の判定勝ちを収めた。

大会終了直後に猿田に語っていた試合内容、そして──のび太への想いを掲載したい。


──長年夢見てきた内藤のび太戦で、判定勝ちを収めました。あらためて今の気持ちを教えてください。

「それは試合直後と同じで、フィニッシュしたかったです。その気持ちが強いです。自信もありましたし、差を見せたかったので。嬉しいというよりも悔しいと気持ちの方が大きいです」

──差を見せた結果が3-0の判定勝ちだと思うのですが、もっと明確な差を見せたかったということでしょうか。

「戦っている途中は必死だったので、どんな試合展開だったのかも覚えていません。ただ、もっとやりたいことを押し通したかったです」

──試合でやりたかったこととは、どういう攻撃だったのでしょうか。

「もっと打撃でプレッシャーをかけて、自分だけが当ててテイクダウン、そしてパウンドするということですね」

──う~ん、相手があってのことですし。

「一番の理想ですけどね。それを1Rからずっと続けていれば、タイムアップまでに終わらせることができたのではないかと。それが一番の勝ち方でしたので」

──試合を見てきて、猿田選手が積んできたことの証明として、のび太選手よりも組みと打撃の融合や接点が多く見られたことだのように思いました。

「もっとミックスしたかったです。のび太選手だけでなく、日本のストロー級の選手に差を見せつけたかったので」

──ケージ・ダーティーボクシング、しんどい試合ではありました。

「ドロドロですよね(笑)。ONEの判定基準を意識した戦い方です。立ちに行ってバックを譲りたくないというのも確かにあります。だけど止まっていて何もしないのではなく、パンチを打つ。ボディでもダメージを与えようとする……というのは、ONEの裁定基準を意識した戦いではありました」

──ダメージを与えるという、ポイント計算でもあったわけですね。あの展開も想定済みだったということでしょうか。

「背中をつかされたり、バックを取られない。のび太選手と戦うと皆、そうなるじゃないですか。だから、あそこまで。ケージに背中をつけて、あれ以上はさせなかったというのはあります。

それでも最終回ののび太選手の気迫というか、執念というか……これまでの自分が戦ってきた試合では感じたことのない必死さがありました。だからこそ、自分もそこに負けてはいけないという気持ちで戦いました」

──のび太選手は諦めない、その一点がここまで凄まじいかと感じました。

「これが4R、5Rがあったらどうなったのか……そういう気持ちはありますね」

──では試合前に言われていた、この試合でジョシュア・パシオにプレッシャーを与えるということはできたでしょうか。

「う~ん、率直な気持ちでいえば……フィニッシュしてパシオ待っていろとか言いたかったですけどね(苦笑)。でも負けなかったということが、自分のなかで重要なんじゃないかと。負けたら、次にタイトルマッチはないですから。勝てたので修正するだけ。勝てばまた試合は組まれますし、修正すれば勝つチャンスはありますから。そこだけですね」

──このコンパクトな大会で、多くの人がストロー級の試合を見たと思います。

「これが5年前だったら、この試合が組まれても回りの人は見たいと思わなかったと思います。この5年間でのび太選手も自分も修斗とONEのチャンピオンになったことで、たくさんの人が見たいと思ってくれた。これだけの人が注目してくれたこと……それだけでも良かったというのはあります」

──だから、のび太選手とストロー級を引っ張っていきたいというマイクでの言葉があったのでしょうか。

「やっぱり……好きなんです。試合が終わって、このままのび太選手が引退してしまうんじゃないかっていう気持ちになって……嬉しいというよりも、心配になってしまって。でも、まだまだストロー級は2人で引っ張っていきたいです」

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