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【ONE111 A New Breed】アンジェラ・リーへの挑戦権を持つデニス・ザンボアンガ「ちょうど良かった」

【写真】東南アジアの女子MMAファイター、髄一のウェルラウンダー=デニス・ザンボアンガ (C)SEXY KWANG/ONE

今日28日(金・現地時間)、タイはバンコクのインパクト・アリーナでONE Championshipの本格的な活動再開──第2弾=ONE111「A New Breed」でデニス・ザンボアンガが、ワシャピニャ・ガオコーと対戦する。

2月28日にシンガポールの無観客大会で山口芽生を破り、アンジェラ・リーの持つONE世界女子アトム級王座挑戦権を手にしていたザンボアンガだったが、その後の新型コロナウィルス感染拡大で彼女の巡る世界は一変してしまった。


──ワシャピニャ・ガオコーとの対戦が金曜日に迫ってきました。今の調子は?

「とてもエキサイトしているわ。でも、少しナーバスにもなっているかな。兄のドレックスが私の前に試合をするんだけど、これまで同じ大会で戦ったことはなくて、互いにサポートしあってきたから。それにドレックスはONEで初めての試合だから」

──2月のシンガポール大会で山口芽生選手を下し、アンジェラ・リーへの挑戦が決まっていました。ただし、コロナ禍でアンジェラ戦は実現せず、今週末の試合を迎えます。

「アンジェラに挑戦できることが決まって驚いたけど、凄く嬉しかったわ。でもCOVID19のパンデミックで多くのことが変わってしまって。アンジェラはハワイにいて、ONEチャンピオンシップは大会が開くこともできなくなっていた。それでも今回の大会があることで、私は戦うことができて嬉しいわ。この試合はアンジェラ戦に向けて打撃、寝技ともにテストになるから、ちょうど良かったと思っている」

──山口芽生選手に勝ったあと、ONEはイベントが開くことができなくなりましたが、デニスは一度フィリピンに帰国し、隔離処置を伴うバンコクへの入国を果たしたのですか。

「いいえ、メイ・ヤマグチに勝った時はフィリピンで感染が広がっていたので、タイに残って騒ぎが収まってから帰国しようって帰国をずらしたの。そうしたら、すぐに感染は欧州、米国と広がりタイもロックダウン常態になっちゃって。そのままタイに留まることにして……それ以来、ずっとタイにいるわ」

──では2月の試合から母国に戻っていないということなのですね。

「そうなの」

──フィリピンはより深刻な状態ですし、ご家族が心配ですね。

「本当に心配で心配でしょうがなかったわ。だってフィリピンは世界でも最も多くの感染者を出している国だから。幸い私の家族は大丈夫だったけど、逆に遠く離れていることで両親は私や兄のことを凄く心配しているわ」

──ロックダウン中や解除後は、どのような練習が可能だったのでしょうか。

「ロックダウンが始まってからは、ジムを開くことはできないから皆で練習をすることはできなくて。ただ私はドレックスが一緒だったから、滞在先で2人で体を常に動かすようにはしたわ。アンジェラとの試合が決まっていたから、ただ家にいて休んでいるなんて心境にはなれなかったし」

──7月31日にONEはNo Surrenderショーを開催しましたが、デニスは試合の機会はありませんでした。当初、試合に出るような噂も聞いていたのですが。

「私も最初は7月に試合をする話があったけど、でも結局実現しなくて。でも、今月は試合ができることになって嬉しかったわ」

──ワシャピニャ・ガオコーの印象を教えてください。

「最初は違う相手と戦う予定だったけど、彼女に代わってあまり分かっていないの。この期間で試合を受けたことをリスペクトしているわ。皆は彼女がアンダードックだというけど、とにかく彼女は母国で私を倒すために全ての力と情熱をぶつけるでしょうね」

──金曜の夜、世界に何を見せたいですか。

「作戦に関係してくることは何もいえないけど、とにかくベストを尽くすわ。アンジェラ・リーに挑戦するのに相応しいファイターだと、世界中のファンに分かってもらうために」

■ONE111 A New Breed対戦カード

<ONE女子ムエタイ・アトム級選手権試合/3分5R>
[王者]スタンプ・フェアテックス(タイ)
[挑戦者]アリシア・エレン・ホドリゲス(ブラジル)

<ムエタイ・バンタム級準決勝/3分3R>
ドロレック・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
クラップタム・ソーチョーピャッウータイ(タイ)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
ワシャピニャ・ガオコー(タイ)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ワンダーガール・フェアテックス(タイ)
KC・カルロス(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ドレックス・ザンボアンガ(フィリピン)
ディッチャディン・ソンシリスッパティン(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ファン・ディン(中国)
ソク・ティー(カンボジア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
アレックス・シールド(米国)

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