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【ONE110 No Surrender II】ポンシリと対戦、タイ在住=藤沢彰博─02─「しっかりと自分の仕事をしたい」

【写真】理路整然と話すことができる。だからこそ、ここまでたどり着けたのだろう。ここは、ぜひとも結果が欲しい (C)MMAPLANET

14日(金・現地時間)、ONE110「No Surrender II」におけるポンシリ・ミートサティートとのキャッチウエイト戦が中継される藤沢彰博インタビュー後編。

コロナ禍のバンコクの様子を伝えてくれた藤沢にとって、この試合はそのコロナの時代により得たチャンスでもある。ONEデビューから2年4カ月、連勝後に3連敗を喫した藤沢は、この状況で得た機会だからこそ結果を残すという強い意志を持っている。

<藤沢彰博インタビューPart.01はコチラから>


このタイミングでタイにいたことは自分にとって本当に良かったです

──タイ国内で感染者がゼロという状態が続いたということは、試合前の練習も普段通りに行えていたということですか。

「そうですね、僕らは普通にやっていました」

──ムエタイのジムも、もう普通に動いていますか。

「ムエタイはどうなんでしょうね……。でも、僕の友人が8月にMXムエタイ(MMAグローブ使用のムエタイイベント)に出ると言っていました。MMAではフルメタル・ドージョーも8月にはイベントがあると聞いています(※8月23日)」

──タイもいよいよ動き出しましたね。今回の試合、いわばコロナ禍で巡ってきたチャンスともいえます。

「本当にそうですね。運を引き寄せることができたので、そこを生かして良いパフォーマンスを見せ、しっかりとフィニッシュして勝たないといけないです」

──ポンシリは内藤のび太選手と戦っています。

「のび太選手は普通に勝っていますね。ムエタイ出身で首相撲からヒザが得意かと思います。そこは上手なので気を付けたいです」

──対して藤沢選手のやるべきことは?

「普通のMMA、自分のMMAをやるだけです。引き出しは向うより多いと思っています。ムエタイのリズムに付き合うつもりは全くないです。ポンシリもかなりMMAにアジャストしてはいるのでそういうリズムではないしょうが、相手のやりたいことには付き合わず、自分の持ち味を出せれば普通に勝てると思っています」

──現在、3連敗。期するものがあるかと思います。

「下の階級の選手だし、仕留めて勝って──次は自分の階級で戦えるようにアピールしたいです」

──ムエタイマッチでは同じくタイ在住のLittle Tiger選手が出場します。同じ日本人同士、交流はあるのですか。

「彼女のジムにもたまに練習に行ったりして、普通に仲は良いです。ただTigerの相手も交流があって……(苦笑)。エストニア人選手で、背が高くて細いけど……やっぱり大きいです。Tigerはアトムより小さいけど、そこがONEで一番軽い階級だから体を大きくしていかないといけない」

──バンコクでのライブ&収録シリーズはもう1度予定されています。タイ在住の外国人選手もONEに出場できる機会を虎視眈々と狙っているのではないでしょうか。

「何人か候補がいて、うちのコーチも推している選手がいます。僕もここを勝ってつなげたいですが、フライ級の相手がいるのかどうかと……」

──仮に外国人選手の渡航とファイトが許されても、2週間の隔離とかがあると、いつから入国すれば良いのかという話になってしまいます。

「そうですね、僕なら2週間隔離があって調整できないで試合というのは難しいです。それは選手の立場として、厳しいです」

──しかし、PCRを3度やってホテルはセコンドとも別室、この状況でMMAを戦うって普通はない経験ですね。

「PCR検査を受けるのもそうですし……日本でもやっているとは聞いていますけど、このタイミングでタイにいたことは自分にとって本当に良かったです。しっかりと自分の仕事をしたいですし、色々と想います」

──ここを浮上のきっかけに。

「しないといけないですね。良いところを見せて、勝ちたいと思います」

──では試合前、今の気持ちをファンに一言お願いします。

「数少ない日本人ファイターとして、タイ人ばかりの大会で日本人として強さを見せたいです。バンコクはホームですけど、アウェイで戦うつもりでMMAの魅力をタイの人にも伝えたいと思っています」

■ONE No Surrender II対戦カード

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
ロドレックP.K.センチャイムエタイジム(タイ)

<キックボクシング・バンタム級/3分5R>
レオ・ピント(フランス)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<59.5キロ契約/5分3R>
ポンシリ・ミートサティート(タイ)
藤沢彰博(日本)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ソーグラオ・ペッティンディーアカデミー(タイ)
ポンシリP.K.センチャイムエタイジム(タイ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ジョン・シンク(英国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ファン・ディン(中国)
ファディ・カレッド(チュニジア)

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