【Gladiator025】最初で最後――にさせないための凱旋マッチ、藤沢彰博「綺麗に決着がつくように」
【写真】MMAファイターとしては日本生まれ、タイ育ちの藤沢。(C)MMAPLANET
本日3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025でプロMMAでは初めて日本での試合を迎える藤沢彰博。
Text by Manabu Takashima
フライ級王座決定トーナメント準々決勝で元王者NavEと対戦する藤沢は、タイでプロMMAにデビューしONEでも戦った経験があるが、日本でプロMMAを戦ったことはなかった。その藤沢、今回の凱旋マッチを負ければ最後という覚悟で挑む。
――3月3日にGLADIATORでNavE選手との対戦が決まりました。日本でプロのMMAの試合は初めてになります(※取材は2月11日に行われた)。
「そうですね。キックは2試合ほどやっていて、それももう10年以上前です(苦笑)」
――今回、オファーがあった時はどのように思いましたか。
「もう、そろそろ自分のキャリアも終わりに差し掛かっている。このタイミングでお話をいただいて、強い相手と当ててもらえる。なんか、爪痕を残したいというか。日本人なんで、日本の格闘技ファンに何か見せることができれば――と思って受けました」
――フライ級王座決定トーナメント、ベルトが懸かった試合の一歩でもあります。
「トーナメントは勝ち進めば、試合を連続でしないといけないのですが……実は、そこはちょっと分からないんですよ」
――えっ? どういうことでしょうか。
「実は今、バンコクで仕事をしているのですが、その職場の方からヨーロッパに行かないかという話があって。ただ、まだ時期や国も確定はしていない状況で……。格闘技ができる環境があれば続けたいとは思っています。もちろん勝てば次を見据えて、どこまで行けるのか。自分を試したいというのもありますし。
強そうなモンゴル人がいたり、フライ級の強い人を決めるという感じのトーナメントで。フライ級を盛り上げることができる、楽しみなトーナメントです」
――そのなかで日本人対決となりましたが、プロになってから日本人と戦うのは?
「初めてです、プロになってからは。アマチュアの時はありましたけど」
――外国人選手とここまで戦ってきたことが、役立つと思われますか。
「フィジカルという面では練習も含めて、外国人が相手だとビックリすることが日本人相手よりも多いと思います。なのでフィジカルで驚くことはないですけど、日本人選手は細かい技術を持っている選手が多いと思います。丁寧に綺麗に詰めてくる」
――ではNavE選手の印象を教えてください。
「キャリアもあって、元チャンピオンで。柔道ベースですけど、ウェルラウンダーでなんでもできる。打撃もできるという印象を持っています。立っても寝ても、こっちが上回れるように意識して練習をしています」
――さきほど、仕事の関係で欧州へ行くかもしれないという話もありましたが、結果によっては進退も考えるということでしょうか。
「当然、負けたら終わりという感じです。勝って次があるとかってなると、その時の状態で考えないといけないですけど、負ければMMAの選手としては一線を引こうという気持ちでやっています」
――その決意を淡々と話されているので……逆に驚かされてしまいます。
「そうですか(笑)。ホント、年も年で軽量級は反射神経や瞬発系が落ちてくるとしんどいというのは練習をしていても感じているので。ただタイミング的にお話をいただいて、迷ったところもあったのですが、最後に何かやりたいという気持ちがあって。日本だし、相手も強いし、これはちょっと何か見せたいので……負けたら、終わりっていうところですよね」
――今回、藤沢選手はタイ代表という見方もされています。
「日本のMMAと違うモノを見せたいというのもあります。日本で格闘技を始めたのですが、海外でずっと外国人選手とやってきて……シンガポール人とか海外の選手に教わってきたので。何かちょっと日本とは違う技術体系があると思うので、そういうモノを出すことができれば良いですね。もちろんタイ代表という見方をされるのは光栄です」
――その気持ちは内包して、どのような試合をNavE選手相手にしたいと考えていますか。
「僕は勝っても負けても判定がないので、倒すか、倒されるか。極めるか、極められるか。そんな風に綺麗に決着がつくようにとは思っています。日本のMMAファンの方は、あまり馴染みがないと思いますが――覚えてもらえるようにインパクトを残せるような勝ち方をしたいと思って戦います」
■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
■Gladiator025計量結果
<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ
<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ
<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ
<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ
<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ
<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ
<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ
<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ
<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ
<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ
<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ
<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ
<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ
<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ