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【AJJC2017】フェザー級優勝、八巻祐─01─「腕の力を使わないコツを1週間前に習いました」

Podium【写真】アジア太平洋勢の対戦では下からの極めを得意とするマイケル・サンチェスに勝利。初戦失格となったパワー・ベリンボロのチェ・ワンキ戦などなど楽しみな顔合わせも残っている(C)JBJJF

8日(金)から10日(日)まで東京都足立区の東京武道館で開催されたアジア柔術選手権2017。

アダルト黒帯フェザー級を初制覇した八巻祐。柔道で実績を残した28歳の若き力が、日本だけではなく世界で旋風を巻き起こそうとしている。
Text by Takao Matsui


――アジア選手権の初優勝、おめでとうございます。柔道で全日本ジュニア2位、実業団優勝と実績を残しつつブラジリアン柔術に挑戦している八巻選手ですが、2回戦以外は、すべて一本勝ち。極めの強さを見せつける形になりました。

「ようやくルールに慣れてきたかなと思います。今年の全日本選手権では、ヴァンダレイ・タカサキ選手とアダルト黒帯フェザー級の準決勝を争いましたが、場外逃避で負けてしまいました。正直なところ、ルールを把握していなかったんです」

――黒帯になって初めての全日本選手権。あの試合はアドバンテージをリードしていたので、勝ったと思ったのではないですか。

「アドバンテージを4つリードしていました。ラスト1秒で場外へ出てしまい、逃げたつもりはなかったのですが、ポイントが向こうについてしまって。何が起こったのか、しばらく分からなかったです。終わった後に、植松(直哉)審判部長に場外逃避の説明を受けて納得しました。あそこで負けたことは、すごく悔しかったですね。

でも、タカサキ選手は試合巧者だなと思いました。1回戦の奥田照幸選手との試合では、ルーチを誘発させて勝利を収め、決勝の大塚博明選手にもギリギリの勝負をものにしていました。ルールをうまく活用していることがよく分かりました」

――柔道と柔術はルーツが同じ別競技ですが、互いに活かせる部分はありますか。

「柔術を柔道に活かすことは、難しいですね。柔道の場合は、寝技で亀になったら、なかなか崩せませんし、すぐに“待て”がかかって立ち技から再開することになります。逆に柔術だと亀の状態でバックを取ってから両足を入れると、ポイントを取られないように首をガードしていた手で足を弾いてきますし、攻防が生まれます」

――つまり、柔道の技は柔術で活かすことができると。

「そうだと思います。少なくとも、自分は投げ技が得意なのでテイクダウンを取りやすい面はありますね。ただバックからの絞め技が課題だったので、そこは道場で教えてもらいました」

――絞め技はラペル系など以外は、かなり共通しているように思っていました。

Final「そうなんですけど、以前は腕の力だけで絞めるような感じだったんです。でも、それだと逃げられてしまいます。腕の力をそんなに使わないで絞められるコツを大会の1週間前に教わり、今回の決勝で世羅選手に勝てました」

――たった1週間前に練習したことが出せたんですね。その世羅智茂選手との決勝ではラペルチョークで一本勝ち。ポイント差も大きかったです。

「世羅選手とは、茶帯時代に2015年のDUMAUで対戦しました。この時は2点差で勝つことができましたが、トップからパスガードを奪いにくるイメージがありましたね。でも今回は、世羅選手が準決勝(※塚博明戦)で体力を消耗していたような印象がありました。自分は1回戦の塚田(市太郎)選手との試合が厳しかったんですけど、あとは少し体力を温存できたことが大きかったと思います。

大内刈りでテイクダウンのポイントを奪いましたが、バックに回られて場外へもつれるように出てしまい、アドバンテージを与えてしまいました。少しトラウマのような感じもありましたが、上をキープしてパスガード、ニーインベリー、バックに回り込んでラペルチョークと練習した動きが出せました」

<この項、続く>

■AJJC2017黒帯フェザー級の結果

【フェザー級】
優勝 八巻祐 (日本)
準優勝 世羅智茂(日本)
3位 マイケル・サンチェス(グアム)
3位大塚博明(日本)

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