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【Bellator180】レジェンド対決だけじゃない、リマ×ラーキン=ウェルター級世界戦も見逃せない

Lima vs Larkin【写真】最初のコンタクト前後に要注目(C)BELLATOR & GONGKAKUTOGI

24日(土・現地時間)、ニューヨーク州シューヨークのMSGで開催されるBellator180「Sonnen vs Silva」。チェール・ソネン×ヴァンダレイ・シウバ、エメリヤーエンコ・ヒョードル×マット・ミトリオンをダブルメインに、PPVカードでは2試合の世界戦が組まれている。ベラトールの将来を考えると、ビッグネームを餌に集めた一般ファンにしっかりとアピールする必要があるのが、このタイトル戦に出場する選手たちということになる。


世界ライト級選手権試合は王者マイケル・チャンドラーにブレント・プリムスが挑む一戦。この両者は生粋のベラトール育ちといっても良いファイターなのに対し、ウェルター級王座防衛戦に臨むドゥグラス・リマはUFCから移籍したロレンツ・ラーキンの挑戦を受ける。

ベラトールはチャンピオン・クラスの元UFCファイターの獲得はもちろん、その一歩手前のファイターへも食指を示してきたが、その多くのケースが如何の条件に当てはまるファイターと考えられる。Spikeで中継してきたTUFメンバー、あるいはStrikeforce時代からスコット・コーカーの眼鏡にかなってきた選手たちだ。言ってみればTitan FCやLFAのような再生組でも、旧WSOFのような元UFCというだけで契約するのではなく、売り物になると踏んだファイターを、それなりの好条件をもってして獲得しているわけだ。

前者はジョシュ・コスチェックであり、ミトリオンであり、後者はジョシュ・トムソンであり、このラーキンということになる。UFCでは5勝5敗だったラーキンは、それ以前にストライクフォースのチャレンジャースという人材育成イベントでキャリアを積み、ストライクフォース時代はロビー・ローラー戦の勝利も含め、4連勝でUFCへと契約を結んでいる。

UFCでは序盤に1勝4敗という厳しい状況であったが、ウェルター級転向以降は逆に4勝1敗、契約が切れるまでホルヘ・マスビダルとニール・マグニーという実力者に勝利している。スイッチヒッターのラーキンは、鋭い踏み込みから速射砲のような連打を武器にしており、それを可能にしているのが──踏み込み前の間合いの取り方にある。

左右どちらの構えでも自在に前足で蹴りを使えることで、自分の距離を構築し、また効かせるミドルを対戦相手の脳裏に植え付け、一気に距離を縮めることができる。

対して難攻不落と思われたアンドレイ・コレシュコフにリベンジを果たし、昨年11月に王座に就いたリマは、その前に出てくる相手に対して、見事なタイミングでアッパーなど
カウンターを打ち込める点が最大の長所だ。向かうって打てる、あるいは下がりながら打てるパンチは、相手の体重を利用した一発。

つまりラーキンの踏み込みが鋭ければ、鋭いほどリマのパンチの威力は増すということになる。ただし、ラーキンの距離のつめ方は前述したように蹴りに自分の間合いを図り、非常にスピードに乗っている。そんなラーキンにリマがカウンターを合わせることができるのか。

パンチの前にリマが、いかに回りながらローを蹴ることができるか。これを嫌がったラーキンの踏み込みと、自分の間合いでの前進ではパンチの精度が違ってくる。近づく前のロー──制空権争いと、最初に距離が縮まった瞬間──にまずは注目のウェルター級世界戦だ。

■Bellator180対戦カード

<ライトヘビー級/5分3R>
チェール・ソネン(米国)
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)
マット・ミトリオン(米国)

<Bellator世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]ドゥグラス・リマ(ブラジル)
[挑戦者]ロレンツ・ラーキン(米国)

<Bellator世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]マイケル・チャンドラー(米国)
[挑戦者]ブレント・プリムス(米国)

<ライト級/5分3R>
アーロン・ピコ(米国)
ザック・フリーマン(米国)

<Bellator世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]フィル・デイヴィス(米国)
[挑戦者]ライアン・ベイダー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジェイムス・ギャラガー(アイルランド)
シンゾー・マチダ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ネイマン・グレイシー(ブラジル)
デイブ・マーフォン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ヘザー・ハーディー(米国)
アリス・ヨウガー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ライアン・クートゥアー(米国)
ハイム・ゴザリ(イスラエル)

<ライト級/5分3R>
ジェローム・ミックル(米国)
アンソニー・グラッチーナ(米国)

<168ポンド契約/5分3R>
ジョン・サラガド(米国)
ヒュー・マッケナ(米国)

<130ポンド契約/5分3R>
マチュー・リーゾ(米国)
セルジオ・ダ・シウバ(米国)

<ライト級/5分3R>
ネイト・グレッブ(米国)
ブラッドリー・ディジア(米国)

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