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【JBJJF】東京国際後 中井祐樹JBJJF会長に聞く<01>「強い黒帯と他の黒帯の格差は広がっている」

yuki-nakai【写真】東京国際、日本柔術界の2016年と2017年について中井会長の話を訊くと、話題は柔術論へ (C) TSUBASA ITO

18日(日)、墨田区総合体育館でJBJJF主催『東京国際柔術選手権2016』が行われた。大会を開催したJBJJFの中井祐樹会長に、2016年を振り返りつつ2017年へ向けた抱負を語ってもらった。
Text by Takao Matsui


――東京国際柔術選手権を終えてみての手応えはいかがでしたか。

「東京国際は久しぶりの開催となりましたが(前回は2011年に実施)、400名近くも参加者が集まりました。『この大会の開催を待っていました』という声も多く聞きましたので、開催できてよかったと思っています」

――かなりの手応があったのですね。

「はい。こうした大会を開催し、周知できたことは収穫といっていいでしょう。さらに今後も大きな大会になっていければいいなと思っています」

――大会で気になった選手はいましたか。

「アダルト茶帯で2階級を制した禿川尊法選手(パラエストラ北九州)ですね。久しぶりに重量級の選手が出てきたので、今後が楽しみです。

あとはアダルト黒帯の各階級で優勝した選手はもちろんですが、マスター3黒帯ライトフェザー級で優勝した金古一朗選手(シュラプネル柔術アカデミー)ですね。澤田真琴選手(DRAGON’S DEN)に勝って優勝するところは、さすがレジェンドです。マスターの枠になりますが、生涯闘っていく決意をしたのかなと、僕は受け取りました」

――なるほど。2016年はジャパニーズ・ナショナルの開催など、JBJJFは新しい試みも多かったと思いますが、成果としてはいかがだったでしょうか。

「そうですね。ジャパニーズ・ナショナルは、IBJJF主催の国際大会として日本の選手がポイントを獲得できるという意味でも、とても意義のある大会だったと思います。またアジアという視野を広げれば、ソウル国際、アジア選手権もありましたので、ポイント獲得も含めて切磋琢磨できた大会になったのではないでしょうか」

――2016年のムンジアルでの日本の結果はどう分析されていますか。

「世界選手権は国別対抗戦ではないので、日本という枠で見ていいのかは分かりませんが、女子にはなりますが日本が1階級をとったことについては、これかも宿願にしてきたいと思います。男子については表彰台に乗るということを期待されていると思いますので、なかなか壁は大きいなと痛感しました」

――世界との差が広がっているようにも感じました。

「世界と日本というと語弊がありますので、強い黒帯の選手と表彰台に上がれないその他の黒帯の選手と表現した方がいいと思います。その格差は、たしかに広がっているような印象を受けましたね」

――その理由は、どのようなことが考えられますか。

「まずポイント制が導入されたことで、その差が大きく開いています。強い選手は、大会でより多くのポイントを獲得してスポンサーをつけて生活しています。それを維持するためには多くの大会に出場して結果を求められるようになりますから、さらに経験を積むことができます。

実力のある選手が、より強くなる。そうした差が、開いているように思いますね」

――なるほど。それを打破するためには、なかなか厳しい状況ですね。

「賛否両論を承知で話しますと、そうした差を埋めるためには生活と柔術を密着させ、なおかつ各大会に出場する環境に持っていく必要はあると思っています。

MMAもそうだと思いますが、絶対的な情報量が違うので、メインの大会が開催されている国に行くのが差を埋めるための一番の近道です。

大相撲で横綱になるために毎回モンゴルから日本へ通っていただけでは、なかなか到達するのは難しいと思いますし。それは、柔道やムエタイも同じでしょう。

毎週のように世界チャンピオンと練習や試合をしていれば、そのレベルに近づくことはできると思います。その環境を整えられた選手が、表彰台へ上がることができるのではないでしょうか。

もちろん、それを実現するのは簡単なことではないんですけど」

――そこに近い選手は、日本にもいるはずですよね。

「日本で有名な選手が海外でも知れ渡っているかどうかまでは、分かりません。でも、出てきてほしいですね。亡くなった人を出すのは本意ではありませんが、吉岡大さんは(2016年10月に他界。享年40)、ブラジルから恐れられた男子選手でした。

彼のスタイルはあまりにも個性的過ぎて強かったため、ブラジルが本気で潰しにきたという認識があります」

――2008年の世界選手権で黒帯ライトフェザー級準優勝でした。

「あそこまで海外を本気にさせてほしいですね。厳しい言い方になりますが、凡客であるなということです。日本の選手は、トップに行けるだけのポテンシャルを十分に持っていますから」

<この項、続く>

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