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【Interview】川尻達也&水垣偉弥対談<02>「根性だけ」(川尻)

Kawajiri & Mizugaki

【写真】写真撮影のシチュエーションに川尻は「普通、こんなところで話さないですよ」と一言。水垣も「そうですね」と追従…… (C)MMAPLANET

川尻達也&水垣偉弥対談第2弾。川尻のバンタム級転向プランに冷や汗をかいた水垣だが、そこから互いのスタイルに話題は移っていった。

打撃の水垣、テイクダウン&抑え込みスタイルの川尻。互いの長所に関して、話が盛り上がっていった。

<川尻達也&水垣偉弥生対談 Part.01はコチラから>

川尻 水垣君が手に入れたモノ、立ち位置、全部奪い取ってやろうって(笑)。ちょうどいい標的だって思っていました。

水垣 アハハハハ。恐ろしいです。

──何があっても、川尻選手に階級は落してほしくない?

水垣 ハイ。体の厚さが違います。

川尻 そんなことないでしょ。スゲェ殴ってくるくせに実際に試合をしたら(笑)。

──テイクダウンを許しては判定で不利になるMMA。なかなか日本人選手は打撃戦で米国、ブラジル勢とやりあう状況にはないことを考えると、水垣選手のスタイルをどのように思いますか。

川尻 そこで勝負するというのは、日本人には余りないですよね。僕も捨ててはいないけど、そこで勝負しようとは思っていないので。そういう意味では凄いですよね。外国人の打撃って違うじゃん?  凄く良く分かるでしょ?

水垣 ヘヘヘ、そうですね。

川尻 日本人と違う。そこで互角以上にやり合うことができるのは、相当に凄いことだと思います。

──水垣選手や田村一聖選手も言っていたのですが、日本人選手に当てれば怯むパンチを入れても、海外勢は余計に向かってくると。

川尻 そうなんですよ。何を考えているのか、分からないくらい来るよね?

水垣 来ますねぇ(苦笑)。えーって思います。

川尻 気にしないですもん。エッ、そこからまた来るのって。バカなの?って……。ビビりますよ。蘇生も、効いてから立ち直るのも早い。

水垣 早いです。

川尻 違うんだよね、日本人と。綺麗じゃなくても、凄いのを打ってくる。綺麗でも上手くもないのになぜか当たる。当たると凄く効く。

水垣 日本だとチョイチョイKOとかあったんですけど、向こうへ行くと全然なくなってしまって。違うこともしないといけないのかって色々と迷ったというか、そういう頃もありましたね。

──川尻選手が褒めてくれる打撃の強さですが、水垣選手からすると外国人選手からあれだけテイクダウンを取り、ポジションを制することができる川尻選手の強さをどのように思っていますか。

川尻 お互い、ヨイショし合うんですか?(笑)。

水垣 ハハハ。でも、見ていると少しでも触ると倒せそうな気がしちゃうのと、倒した後の安定感。パウンドと極めが一体化している。なんて言うんですかね、川尻選手の試合を見ていると返される気がしないです。

──川尻選手は元来、寝技も強い選手ですからね。

川尻 修斗の新人王戦とかずっとそうでしたもんね。いつからか恰好良い自分になりたくて、打撃をチョットやっちゃったけど、やっぱり違うなって思って戻ったみたいな。

──恰好良くスカッと勝つことに憧れがありました?

川尻 恰好良く勝ちたいよね?

水垣 勝ちたいです。

川尻 スーパースターになりたいじゃないですか。ホント、五味君みたいな。ミルコとか。ミルコになりてぇなぁって思ったけど、勝てないですよね。自分はそれじゃないんだなって気付いて。恰好悪くても勝てるスタイルを追求していくようになりました。

──川尻選手のいう格好悪くてというスタイルですが、美学を感じます。

水垣 僕なら立たせますね。

──あの抑え込みが欲しくないですか。より完全に近づきます。

水垣 確かに……。

川尻 お互い様ですよ。僕もあの打撃があったらって思っています。

水垣 でも、アレって疲れないですか? 

川尻 疲れる。疲れるけど、疲れることを想定して練習しているから大丈夫。別に不安はない。多分、皆はここで無理しちゃうと、凄くスタミナが減ってしまって後できついから、チョットここは離れようとか、力抜こうかなって思うはず。

水垣 ハイ。

川尻 そう思うから、疲れる。だから僕は全力でやっても15分もたせるっていう自信があるから行っちゃうんだよ。

水垣 うわぁ、凄いですね。

──どれだけスタミナに自信があっても、打撃をもらうとエネルギー・ゲージは落ちるわけじゃないですか。それに対して、川尻選手は想定しているから、問題ないと。外国人選手だって、そんな川尻選手と戦ったら『コイツ、どうなってんの?』と思うに違いないですよ(笑)。

水垣 ハハハハ、そうですよね。でも、凄いなぁ。

川尻 根性だけです。作っておいて、しっかり準備をしておいて、あとは根性と覚悟。食らっても意識が飛ぶまでは絶対に切れないっていう自信があるから。昔はなかったです。なかったら、ダメだと思ったら熱くなって打ち合ったりとかしていたけど、今は……。UFCで戦うって決めてから覚悟が違うというか。腹が据わりましたね。1試合、1試合が最後だと思っているので。

──打ち合いをやめるというのは、2008年7月のエディ・アルバレス戦ぐらいから思うようになったのですか。

川尻 完全にエディ戦ですね。それまで……自分が効かされるとか思わない時期ってなかった? 俺、効かねぇんだな、超人なんだなって思う時期。

水垣 最初の方は本当にそうでしたね。

川尻 そうだよね?  エディに効かされて、俺も普通の人なんだって思って、このままじゃ選手生命が短いと考えるようになったんです。そこからもK-1とか、魔娑斗戦とかやっているんですけど(笑)、僕のなかではストライカーのような戦いは無理だなっていうのはありました。

──では2011年4月、ギルバート・メレンデス戦は震災などで精神面でも試合の準備ができていなかったですが、あの試合は殴りに行ってしまいました。

川尻 あの時は自信がなかったんでしょうね。今は絶対に動き切る自信と覚悟があります。違いますね、あの時は行ってしまって。もう万が一のラッキー・パンチを狙うしかないという感じだったんですが、今だったらあそこからでもしつこく組みに行っているでしょうね」

──打撃でも、ここは引けないという展開はあるかと思うのですが。

水垣 どうですかね……。引いては……、あんまり引くことは考えないですね。引くと自分のペースではなくなってしまうので。引くことが得意じゃなくて。

川尻 打撃はプレッシャー負けして、下がったら終わりだよね。

水垣 ハイ、僕はそっちのスタイルですね。

<この項、続く>

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