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【UFN99】アリ・ガバウティノフとランカー対決も、堀口恭司に求められるのは完封&圧勝のみ

kyoji-horiguchi【写真】8位のランカー、バガウティノフに対しどのような成長、強さを堀口は見せつけてくれるか(C)MMAPLANET

19日(土・現地時間)、英国(北アイルランド)はベルファーストのザ・SSEアリーナで開催されるUFC Fight Night 99「Mousasi vs Hall 2」。ゲガール・ムサシ×ユライア・ホールがメインの同大会には石原夜叉坊がメインカードで、そしてプレリミに堀口恭司が出場してアリ・バガウティノフと対戦する。


世界挑戦経験があり、今大会ではメイン以外では唯一のランカー同士の対戦となる堀口の試合がプレリミナリーなのは首を傾げたくなるが、これは10月のフィリピン大会中止の余波ということか。いずれにせよ、1カ月遅れで実現するバガウティノフ戦では35日分の成長を堀口には見せてほしい。

バガウティノフはパンチを振り回して、距離を詰めテイクダウンを奪うことを得意としており、フリーだけでなくグレコも使いこなすことで胸を合わせた状態での腰のコントロールに長けている。そして、倒した瞬間にゴツゴツとしたパウンドを落としながら、ポジションを奪ってサブミッションも狙ってくる。

そんなスクランブル&寝技の展開で堀口の現在の力を見てみたい気もするが、やはり彼に期待するのはそんな相手を寄せ付けないファイトだ。バガウティノフのフックは強力だ。ただし、荒い。その荒いプレッシャーを嫌がったところで飛び込んでくるわけだが、堀口ならその圧力を受け流すことができる。つまり抜群の距離間とスピードで間合いを外すだけでなく、踏み込みにカウンターを合わせることも可能だ。

間違ってはいけないのは、伝統派&ポイント空手がMMAに通用するのは、堀口だからということ。堀口が伝統派&ポイント空手をMMAに通用させている──のは、接近戦で倒す威力のある突きを有していること。この接近戦での打撃、ATT移籍からどのように幅が増えているのかも注目したい。一撃で勝つのも堀口恭司、そのうえで接近戦でのコンビネーションを身につけば鬼に金棒だ。

世界最高のUFC。右を見ても左を見ても強豪だらけだが、堀口にはそんなオクタゴンでしっかりと勝つことだけが要求される数少ない日本人ファイター。良い試合でなく、バガウティノフを完封&圧勝してこそ、タイトル再挑戦が見えてくる。

■UFN99対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ゲガール・ムサシ(オランダ/5位)
ユライア・ホール(米国/10位)

<ライト級/5分3R>
ロス・ピアソン(英国)
スティーヴィー・レイ(英国)

<ヘビー級/5分3R>
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)
ティモシー・ジョンソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
アルテム・ロボフ(ロシア)
石原夜叉坊(日本)

<フライ級/5分3R>
イアン・マッコール(米国/5位)
ニール・シーリー(アイルランド)

<ミドル級/5分3R>
ジャック・マーシュマン(英国)
マグナス・セデンブラド(スウェーデン)

<フライ級/5分3R>
堀口恭司(日本/4位)
アリ・バガウティノフ(ロシア/8位)

<ライト級/5分3R>
ケビン・リー(米国)
マゴメド・ムスタファエフ(ロシア)

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・クーパー(米国)
アンナ・エルモセ(デンマーク)

<ヘビー級/5分3R>
マーク・ゴビアー(英国)
ジャスティン・レデット(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ザク・カミングス(米国)
アレキサンダー・ヤコブレフ(ロシア)

<女子バンタム級/5分3R>
ミラナ・ドゥディエヴァ(ロシア)
マリオン・ルノー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ブレット・ジョンズ(英国)
クァク・グァンホ(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
チャーリー・ワード(アイルランド)
アブドゥル・ラザク(米国)

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