【HEAT38】review01 春日井がフライ級、赤尾がバンタム級チャンピオンに
【写真】赤尾セイジ、春日井健士の腰にHEATのベルトが巻かれた (C)MMAPLANET
25日(日)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT38。4つの選手権試合中、2つがMMAマッチでフライ級とバンタム級王座決定戦が組まれていた。
<HEAT総合ルール・フライ級王座決定戦/5分5R>
春日井健士(日本)
Def.1R1分02秒by RNC
キム・キュソン(韓国)
セミで組まれたのは新設されたフライ級王座決定戦。キム・キュソンの左ミドルと春日井の左ジャブが交錯し、間合いを取り直す。春日井は左ミドルから右ストレート、そのまま距離を詰めてシングルからキム・キュソンをケージに押し込む。
右腕を差した春日井が頭をつけようとするも、キム・キュソンがそこを押しのけてヒザ蹴り。片足になったところで、春日井は後方にテイクダウンに成功しサイドを抑え込む。キム・キュソンはシングルからスクランブルへ持ち込もうとするが、バックに回り込んだ春日井が背中をつけつつ、動かしながらワンフックへ。
キム・キュソンは腹ばいになるが、そのままRNCを極め92秒で一本勝ちした春日井はHEAT2階級制覇達成。「僕の目標はUFC。こないだは言い過ぎたのは、今日はあまりしゃべりません」と話し、バンタム級王座を争った2人への思いで感情が弾け――マイクを返してケージを下りた。
<HEAT総合ルール・バンタム級王座決定戦/5分5R>
赤尾セイジ(日本)
Def.4R2分05秒by RNC
祖根寿麻(日本)
春日井の返上したバンタム級王座を賭けて戦う元練習仲間の対戦。まず左を当てた赤尾に対し、祖根が組んでケージへ押し込む。ここでケージを背にした赤尾のヒザ蹴りが急所に入り、試合が中断。再開後、今度は赤尾が組みに行き払い腰も祖根が潰して逆に押し込みに掛かる。
赤尾は払い腰を決めてスクランブルからバックへ。祖根が胸を合わせるや、すかさずダブルレッグに移行する。キムラを掛けつつ、テイクダウンを許さなかった祖根。続く投げも耐えきり、ブレイクが入った。そえでも赤尾はラウンド終了間際にボディロックから尻もちをつかせ、僅かながら試合をリードした。
2R、右ローを見せる祖根に対し、赤尾は首相撲からヒザを狙う。ダブルからクリンチの態勢になった祖根をここでも豪快な払い腰で投げた赤尾が、トップを取ってスクランブルでバックに回り込もうとする。祖根はケージを背負い、背中を譲らなかった代わりにガードを強いられ、続くスクランブルでもバックコントロールを許して寝技に持ち込まれてしまう。
立ち上がった祖根に対し、後方から腿にヒザを入れる赤尾。胸を合わせるとダブルを狙った赤尾。対してクリーンテイクダウンこそ許さなかった祖根だが、このラウンドも受けに回るシーンが多かった。
3Rもすぐに組んだ赤尾は、祖根のアームロック狙いを潰してトップ、そしてバックへ。テイクダウンを仕掛けられた祖根はマットに手を付けて立ち上がるや、逆にバックを伺う。
そのまま後方に倒れこんだ祖根だったが、赤尾がすぐに胸を合わせてトップへ。立ち上がり際に背中を譲った祖根に対し、赤尾はRNCを狙いつつパンチを打ち込む。さらに後方から鉄槌を落とす赤尾が両足をフック、絞めを狙ったところでラウンド終了となった。
インターバル中、赤尾は前のラウンドにファールカップの紐が切れ、装着しなおす。スクランブルを制してきた赤尾に対し、打撃を入れることができない祖根は4Rに入ってもシングルで組まれてバックを許す。
赤尾は右足で祖根の右手を制してバックマウントを完成。そのままRNCを極めてタップを奪い、HEATバンタム級のベルトを巻いた。
「我がままを言って大阪に戻り、環境を変えましたが、今の僕があるのはNEXのお陰です。このあと、本当に弱かった春日井がフライ級王座決定戦に出場します。みなさん、応援してください」と、後輩といっても過言でない春日井に赤尾はエールを送った。