【ONE TNT02】九分九厘、敗色濃厚だったワン・シュオがカウンターの右エルボーでキム・キュソンをKO
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ワン・シュオ(中国)
Def.3R1分51秒by KO
キム・キュソン(韓国)
身長及びリーチで圧倒的に優るキムの蹴り技の前に、ワンは距離を詰めることができない。それでもローを蹴り、キムのローはチェックしていく。ジャブから右を伸ばすキムに対し、ワンはローから左フック、そして右ハイのコンビネーションを見せる。キムは右ミドルを入れると、首相撲からヒザを見舞う。離れたワンは飛び込んで縦ヒジ、そして左を打っていく。キムは右ミドルを蹴り、ローに左フックを合わせる。
さらにワンツーから首相撲&ヒザ蹴り、ワンツーフックとキムの圧が強くなる。続いて右ジャブから右ローを蹴ったキムのペースで試合は進み、最後の30秒でも左フックから、右フック、そして左ミドルを入れ、ジャブを2つ決めた。
2R、キムは左インサイドロー、左ジャブを伸ばしてリードフックに続き右クロスを打っていく。空間を支配しているキムの右ローはカットするワンだが、攻め手は見つからない。左ボディに続く、右ハイでスリップしたキムは、立ち上がり際にワンのヒザを受けそうになる。これで勢いづいたか、ワンは左エルボーを飛び込んで入れ、蹴りもキャッチしてフックを見舞っていく。
間合いを取り直したキムはワンツーボディ、そして顔へのコンビネーションからローを蹴る。ワンは右ローのチェックを続ける。残り90秒、組まれたワンが逆にヒザをボディに突き刺す。ペースを握り切らせないワンだが、ボディから顔面とフックを被弾する。ワンはミドル、エルボー、前蹴りと声を大ながら繰り出すが、左フックを打たれて動きが止まる。この回もキムがリードした。
最終回、左インサイドローから右ミドルを蹴ったキムの距離の支配が続く。ワンは気合とともに動き出すため、その初動から見えてしまう。対して、一つ目の攻撃からツー、スリーとワンが予期できない攻撃を繰り出すキムのペースで試合を進む。しかし、そのキムが左をステップインして放ったところ、右エルボーをカウンターで打ち込む。
この一発で腰から崩れておちたキムは、動けずパウンドの追撃でKO負け。2試合連続でフィニッシュされたキム・キュソン、シンガポール在住だが休息が必要だろう。「1Rと2Rは、相手の身長、リーチに対してチャレンジの時間だった。勝てて凄く嬉しい。エルボーを正確に打たれるタイミングを計っていた。簡単じゃなかったけど、最後は正しいタイミングを見つけることができた」とワンは落ち着き払って逆転勝ちを振り返った。