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【UFN92】超立体、立っては横回転、寝技は縦回転のロドリゲスが、カサレスを振り切り判定勝利

<フェザー級/5分5R>
ジャイー・ロドリゲス(メキシコ/13位)
Def.2-1:48-47.48-47.46-49
アレックス・カサレス(米国)

サウスポーの構えのカサレス、ロドリゲスはオーソからサウスポーへ。左のスーパーマンパンチをカサレスが見せると、ロドリゲスは軸足を変えた二段蹴り。ならばとカサレスが後ろ回し蹴り、こなくそとロドリゲスはハイキックのフェイクからの後ろ回し蹴りを放っていく。変則ファイターの意地が序盤からぶつかり合い、ロドリゲスが右ストレートを打ち込む。

左を返して笑うカサレスに対し、ロドリゲスはハイを空振りし尻餅をつくがすぐに立ち上がる。回転系の打撃が多用されるなか、カサレスがバックに回り込む。前転から足関節、これを対応されるとガードから立ち上がったロドリゲス。ノンストップ、目まぐるしい試合が続き、ロドリゲスはスピニングバックフィストからバックキックという連係を見せる。

サウスポーを多用するロドリゲスは、ハイから組みついてテイクダウン。立ち上がり際にバックを取る。離れると回転系のパンチと蹴りをコンビネーションで使うロドリゲス。瞬きもできない初回が終わった。

2R、カサレスの右ハイとロドリゲスのローが交錯し、カサレスがバランスを崩す。と、トルネードキックで飛び込むロドリゲスは、どこまでスタミナに自信を持っているのだろうか。バックブローからロドリゲスが組むが、すぐに離れてカサレスを追いかけパンチを放つ。しかし、直後にカサレスが左ストレートをヒット。左右のローで前に出るロドリゲスがサイドキックを見せる。

と、カサレスの回転バック拳に組みついたロドリゲスだが、組みには固執せずに離れる。サウスポーから左を伸ばしたロドリゲスは、自らバランスを崩す。ロドリゲスはオーソから力任せのような右ミドルを連打するが、回転系の動きは影を潜めた。

3R、ここではサウスポーからスピニングバックキックをボディに放ったロドリゲスはショートの連打で前に出ると、そのまま短い距離で回転数の速いパンチからヒザ蹴りを狙う。カサレスは左ストレートを入れ、組みついてきたロドリゲスを首相撲で捉えヒザを突き上げる。直後のカサレスのスーパーマンパンチは空振りに。

踏み込む毎に構えを変えるような不規則な動きが、規則的になりつつあるロドリゲスにカサレスが左フックを打ち込む。さらにワンツーを入れたカサレスは、ケージに詰まったロドリゲスにヒザ蹴り、離れようとしても追いかけて左を打ち込む。粗い組みから、前転して足関節を狙うロドリゲスに対し、カサレスは体を反転してトップを取り切るとパウンドを連続で落とす。蹴り上げから立ち上がったロドリゲスだが、このラウンドは失ったか。

4R、とびこむロドリゲスを突き放したカサレス。さすがに飛び技は見られなくなったロドリゲスだが、スピニングバックフィストは見せる。頭を下げて放つ右フックを当たらず、逆にカサレスが右ジャブを入れる。さらに右ボディを、左ストレートをヒットしたカサレスにロドリゲスも右ストレートを返す。

カサレスの左に下がったロドリゲスは、サイドキックとスピニングバックフィストの連係から最後はローを当てる。スタミナ無尽蔵、動き続けるロドリゲスだったが、踏み込み際にアッパーを合わされそうになる場面も。続いて右ジャブを当てたカサレスが前に出る。手の攻防はカサレスがリードするなか、ロドリゲスも右ジャブを伸ばす。カサレスは自分の方が元気だとアピールするように、最後に後ろ回し蹴りを見せた。


ハグから始まった最終回、ロドリゲスのスピードが戻る。カサレスもスーパーマンパンチを見せると、組んでケージにロドリゲスを押し込む。ロドリゲスはヒザ蹴りから離れ、右ジャブを2発、続いて右ハイとハイペースで攻めてたてる。しかし、カサレスはボディロックで一気にテイクダウンに成功。ここでロドリゲスは足関節、オモプラッタから立ち上がって組み伏せスイープを決める。

下になったカサレスもまた、即オモプラッタからスクランブルに持ち込んで試合はスタンドに戻る。カサレスが左ストレート、ロドリゲスは右アッパーも左ミドルを蹴り込まれる。残り90秒、踏み込んで手数という意地の張り合いのなかで、ついに両者は足を止めて打ち合う場面も。右ジャブをカサレスが当て、続く右は相打ち。蹴りも交えて殴り合うなかで、ロドリゲスは後方回転するように蹴りを見舞って試合はタイムアップに。

1、2Rはロドリゲス、3R、4Rはカサレス。最終回はどのようにジャッジは優勢と判断するか。あるいは1Rと3Rも票が分れることもありうる。

果たして──、ジャッジの下した結論はスプリットに割れ、ロドリゲスが勝利。「みな、応援してくれてありがとう。ソルトレイクシティで戦えて最高だった。次? それを決めるのは僕の仕事じゃなくて、ショーン・シェルビーの仕事だ。5Rマッチで僕のスタミナ、テクニックを見せることができて最高だった」と勝者は語った。

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