【Bellator149】キンボがDADA5000をTKO。現代MMAとは一線を画すファイトに
<ヘビー級/5分3R>
キンボ・スライス(米国)
Def.3R1分32秒by TKO
DADA5000(米国)
アンダーグラウンド・バックヤード・ファイトの世界からMMAに転じ、キャリア2戦2勝のDADA5000と、その先輩格といえるキンボの対戦。打ち合いにいかず、すぐにキンボがテイクダウンからサイドを取って、いとも簡単にマウントへ。頭を引きよせるDADA5000、この展開に観客はすぐにブーイングで反応する。DADA5000が頭を引き寄せた状態を解除できないキンボ、残り半分とった頭を解除したキンボ、ここでマウントをキープできず試合がスタンドに戻る。残り90秒でDADA5000が左右のフックを振り回し、そのままケージ際で組み合いに。
DADA5000が距離を取るが、キンボはボディロックからケージに押し込み喧嘩ファイトには発展しない。残り30秒でブレイクが掛かると、キンボの右にDADA5000が左右のフック。キンボが組みついたところで初回が終わった。
2R、開始の合図にすぐに反応しなかったDADA5000に注意が与えられる。もはや息があがったように見えるDADA5000。キンボはワンツーからパンチを続けると、組みついてテイクダウンを成功させる。ハーフから身を起こしてパンチを落とすキンボ。ブレイク後、試合がスタンドに戻ると、DADA5000が頭を抱えるが、キンボがまたもテイクダウンへ。右ワキをすくって起きあがろうとしたDADA5000を倒したキンボだが、動きがなくブレイクが命じられる。
DADA5000はここでも立ち上がるのに時間が掛かり、続くフックの応酬で頭を下げてしまう。それでもキンボは打撃戦を続けられず、組みに行って動きが止まる。とにかく動けない両者、再開後はDADA5000がキンボをケージにキンボを押し込み、テイクダウン狙いをスプロール。両者ヒザをついた場外で、まるで以前のグラップリングスパーの開始状態のようになると、キンボがトップからマウントへ。この状態でも動けない両者を見てビッグジョン・マッカシーはブレイク。立ち上がると、DADA5000がフックを2発、3発と入れた。
最終回、キンボの左を被弾したDADA5000が左右のフックから前に出る。ケージ際に下がったキンボ、押し込むDADA5000は何もできずブレイクに。ケージ際でパンチを打ち合う両者、キンボのランダを受けてDADA5000の体が揺れる。パンチを続けるキンボ、前に出てきたDADA5000はそのままパンチを受けると、ゆっくりと下がりながらダウン。キンボは追いかけなかったが、ここで試合が終了した。
どれだけ喧嘩屋として注目を集めようが、MMAとしてはファンの目に耐えられる代物ではない。視聴者を集める必要があるとしても、ベラトールがこの路線を続けるなら、レジェンド・リーグとはまた違うカテゴライズが必要になるだろう。とにかく、現代MMAのヒエラルキーの一角に収めるべきファイトではなかった。