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【WSOF-GC02】国内復帰。郷野聡寛<02>「僕とベンケイは格闘技がないと生きていけない男」

Akihiro Gono【写真】今回の戦いの舞台となるTDCホール前で。郷野タイムの復活なるか(C)Turtle Niman

7日(日)に東京都文京区TDCホールで開催されるWSOF-GC02 「WSOF-GC JAPAN」。同大会でミロスウラ・ストラバクと対戦する郷野聡寛インタビュー後編。
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盟友アンドレ・ベンケイと二人三脚で格闘家人生・最終章に臨む郷野の心境とは。
<郷野聡寛インタビューPart.01はコチラから>

――それだけ充実したブラジルでの練習期間ですが、言葉の壁などはなかったのですか。

「ブラジルへポルトガル語の教本を4冊ぐらい持っていきました(笑)。練習が終わったらアパートで食事して、繰り返しポルトガル語を勉強していましたよ。面白いのはジムへ行って僕が新しく覚えた言葉を喋ると、みんな楽しんでくれるんです。『またゴウノが新しい言葉を覚えてきたよ』って」

――オープンな雰囲気で迎え入れられたのですね。

「僕はPRIDEに出ていたという『昔の名前』があるじゃないですか。みんなが受け入れてくれた理由のひとつに、絶対それはあると思う。だからラッキーでしたよね。昔の自分に救われたような気持ちになりました。大会でも僕が“顔”で、大会の看板になって街中に置かれていたし、勝った試合の写真が一面に掲載されている新聞も、そこら中で売っていて。僕はあの場所で復活させてもらったんです。日本で失った自信を徐々に取り戻させてもらいました」

――その後も米国でベンケイさんに合流、そしてこの試合の前にもリオでトレーニングを積んだと伺っています

「今年に入ってリオへ行きました。ベンケイがリオに戻ってからも『次のジムが見つかったら、また一緒にやろう』と言ってくれていたんです。それでベンケイから連絡があって、今年に入ってすぐブラジルへ行ったんですよ。でもベンケイが新しくチームを作ったんじゃなくて、『ゴウノをトレーニングさせてくれ』と色んなジムに話をつけてくれて……。それも色々と行ったジムのクラスに、僕が参加するんじゃない。僕の練習のために選手が集まってくれている。『自分はどこの世界チャンピオンだよ?』っていう環境を、ベンケイが作ってくれていたんですよ」

――そこまで尽くしてくれたのですね。

「リオに帰ってから指導する場所がなく、クサっていたみたいなんです。でも僕が行ったのと同じ時、離婚した奥さんのところにいた娘さんが2カ月ぐらいベンケイと過ごすことができるようになって。『娘とゴウノが戻ってきた。私にとっては人生が戻ってきたようなものだ』って、すごく喜んでくれましたね」

――ベンケイさんにとって、郷野選手はファミリーのような存在なのでしょうか。

「年齢も7つか8つしか違わないから、兄貴みたいなものですよ。僕を救ってくれたベンケイが、また僕が一緒にいることで人生の楽しみを見つけてくれるのだとしたら、僕はベンケイと一緒にやっていきたいです。そのためには格闘技を頑張るしかない。ベンケイのために次の試合は勝ちたいですね」

――今回のストロバク戦に向けて、ベンケイさんはどのような指示を?

「試合前にそれは言えないけど(笑)、『しっかり準備できたから、練習でやったことを出せば問題なく勝てる』と言ってくれています」

――では郷野選手ご自身が持つ、ストロバクの印象を教えてください。

「パワーも爆発力もありますよね。でもそんな選手とは、ブラジルで練習していた時にガチガチのスパーをやらせてもらっていたから。そういう選手が僕にいなされたり、前蹴りをカウンターで当てられたりすると、どんどん削れていくのが分かった。

相手はどうしたら良いのか分からなくなったところで、僕がいろんな引き出しを開けると、もう意を決してワーッと向かってくるんです。そこで僕がまたいなして、あとはやりたい放題。その練習が、次の試合に向けて良いシミュレーションになったんじゃないですかね」

――ストロバクがチャンスと見るや、一気にパンチで攻めてくるのは、確かにそのイメージに近いかもしれないですね。

「技比べをしても僕が勝つと思うし、そうやってガンガン来てくれても僕がいなして勝つと思う。いつもどおりの僕の試合になると思いますよ。今回は色々とあって、ベンケイは日本に来られなかった。でも、だからって僕が負けたら一番悲しむのはベンケイ。ストロバク戦で勝ってベンケイに喜んでもらい、次またWSOF GCが日本や中国で開催されたら、その時はベンケイと一緒に勝ちたい。そこから自分の最終章が始まると思っています」

――郷野聡寛の最終章、期待しています。

「ベンケイと僕は、ブラジルで格闘技がないと生きていけない男と、日本で格闘技がないと生きていけない男なんですよ。そして、ブラジルの年寄りコーチと、日本の年寄りファイターのストーリーでもある。そのストーリーの続きが見たいので、僕はまだ頑張ります」

■WSOF-GC JAPAN対戦カード

<WSOF-GCヘビー級王座決定戦/5分5R>
エブゲニ・エローヒン(ロシア)
ブランドン・キャッシュ(米国)

<ライト級/5分3R>
郷野聡寛(日本)
ミロスラウ・ストラバク(スロバキア)

<フェザー級/5分3R>
小見川道大(日本)
テディ・バイオレット(フランス)

<ヘビー級/5分3R>
川口雄介(日本)
リチャード・オドムス(米国)

<フェザー級/5分3R>
児山佳宏(日本)
カミル・レボウスキー(ポーランド)

<フライ級/5分3R>
中村優作(日本)
ローレンス・ギグリオ(米国)

<女子アトム級/5分3R>
渡辺久江(日本)
イ・イェジ(韓国)

<ストロー級/5分3R>
猿丸ジュンジ(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<バンタム級/5分3R>
中島太一(日本)
アーノルド・クエロ(フランス)

<女子バンタム級/5分3R>
メイ・ウウイ(シンガポール)
アナ・ベズナー(ウクライナ)

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