【Shooto2026#01】バンタム級新人王決勝で福元大貴と対戦、現在18歳の中島陸「来年にはベルトを」
【写真】取材当日は日曜日で授業もなかったのですが、初インタビューの正装として高校の制服姿で来てくれました(C)SHOJIRO KAMEIKE
18日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2026#01では、2025新人王決定トーナメントの各階級決勝が行われる。バンタム級は無敗同士の一戦、中島陸が福元大貴と新人王を賭けて戦う。
Text by Shojiro Kameike
元プロシューターのムテカツを父に持つ中島は、現在18歳。父と共にゴンズジムでMMAを始め、キッズ&ジュニア修斗、そしてアマチュア修斗を経て昨年プロデビューしている。プロ戦績は4勝1分。決勝を控えた中島に父とのMMAストーリー、そして新人王と今後の目標について語ってもらった(※取材は1月11日に行われた)。
小学校に入る頃、父と一緒のタイミングでMMAを始めました
――2026年の初戦として、福元選手とバンタム級新人王を争う中島選手です。お父さんが元プロシューターのムテカツさんであり、そのお父さんの引退試合エキシビションの相手として、公式戦と同様の内容を行ったことでも話題になっています。中島選手がMMAを始めたのも、やはりお父さんの影響だったのでしょうか。
「はい。もともとは幼稚園の時、父と一緒にキックボクシングのジムに通っていたんです。僕は当時のことはあまり覚えていないんですけど、まず父がMMAをやりたくて、知り合いの方から進められてゴンズジムに入りました。それで僕も小学校に入る頃、父から『ここのジムは良いぞ』と言われ、同じゴンズジムに入ることになって」
――えっ!? MMAを始めたのはお父さんと同じタイミングだったのですか。MMAキャリアの年数は同じということは、もう同期ですね。
「アハハハ、本当に一緒のタイミングでした。ただ、自分の場合は小学生でしたし、まだプロを目指しているわけではなかったです。純粋に格闘技を楽しんでいた、という感じですね」
――同じタイミングでMMAをはじめ、お父さんはプロ選手になりました。息子として、お父さんの姿はどのように見えていましたか。
「父が戦う姿は、メチャクチャかっこ良かったです。でもファイターとしての一面と家族としての一面……それは難しかったですね。試合するなら勝ってほしいけど、まず怪我をせずに終わってほしい。やっぱり試合して、すごい怪我をして帰ってくることもあるじゃないですか。そういうところは、すごく心配でしたね。父方の祖母が父に言った『アンタ、何しよんや!?』という言葉が記憶に残っています(笑)」
――家族とすれば、そう思うのも仕方ないですよね。中島選手が初めて試合に出たのは何歳の時でしょうか。
「確か小学1年生ぐらいの時ですね。メチャクチャ緊張していたけど、いざ試合が始まったら緊張がほぐれたことは覚えています。
プロになろうと思ったのは中学校に入ってからでした。小学校を卒業したら、大人の練習に入ることができるんです。大人の練習はキツイけど、その練習をしている人たちがすごくかっこ良くて『俺、こういう大人になりたい』と思ったんですよ」
――大人の練習に参加するようになると、子供の練習とは全く違いましたか。
「違いました。小学校の時は、6年生になると上がいないじゃないですか。本気で練習できる相手は、2~3人の同い年の子しかいなくて。でも大人の選手練に参加したら、僕より強い人たちがたくさんおる。それが楽しかったです。
最初は皆が強すぎて、『こんなに差があるんや』ってくじけそうになりました。でも父から『ここで頑張れなかったら、プロになるとか話にならんで』と言われ、自分も頑張りました」
試合では常に圧倒的な差を見せつけたいです。それは練習からも意識していますね
――なるほど。キッズ修斗とジュニア修斗の戦績を教えてください。
「45戦して36勝9敗でした。ただ、ほとんどキッズでやっていて、ジュニアは4~5戦ぐらいしかしていなかったです」
――というと?
「中学生になったら勉強のほうがダメダメすぎて、一回ジムを休会して勉強のほうに専念していたんですよ。成績も回復してきたところでジムに復帰しましたけど、3年生になったら受験勉強も始まって。そこからまた勉強に専念することになりました」
――自身が休んでいる間、年齢的にも同世代の選手はどんどん成長していくでしょう。
「そうなんです。周りに置いていかれている気がして、悔しかったです。高校受験が終わって、中学を卒業したあと練習に復帰した時、すごく体力が落ちていましたね。技術も昔のままで、今の時代に落ち着いていない。それはホンマに悔しかったです」
――それでも高校1年の時、すぐアマチュア修斗に出て地区選手権から全日本選手権に進んだのですか。
「経験を積むために、全国の地区選手権に出まくったんです。北陸、関西、沖縄、東北の4大会に出て。自分の中では、その年にプロ昇格を決めたいという気持ちが強かったです。だから全日本で1回戦負けしたあと年末のEXトーナメントにも出て、優勝してプロに昇格することができました。
全日本で負けたあとに『まだ10代で時間もある』とか考えて、1年置いてしまったら、また他の選手から置いていかれる。特にゴンズジムの選手練に参加している人たちに追いつきたい。すぐに追いつきたいという気持ちが強くて」
――全日本選手権で1回戦負けした理由は何だったと思いますか。
「その時は全然練習していませんでした。練習に参加はしていたんですけど、練習時間の途中から来たりしていたんです。学校もあるし、疲れているから……と思ったりして。でもゴンズジムの練習は、練習時間の最初から最後まで参加することが一番で。
最初から最後まで参加している人が強くなっている。全日本で負けたあと、先生からもそう言われたし、自分でも『これはアカン』と思って気持ちが切り替わりました。EXトーナメントの時は、もう意識は全然違いましたね。まるで生まれ変わったような(笑)」
――アハハハ。プロデビュー以降は、相手に全く隙を与えないような戦い方を見せています。
「試合では常に圧倒的な差を見せつけたいです。それは練習からも意識していますね。
だからこそドローになった青井心二選手との試合は、すごく自分の中に残っています。青井選手はキャリアが豊富ですけど、自分も勝てる自信があったんですよ。でも試合では、コーナーに詰められたあとの対処が甘かったですね。ガードを下げたところに右フックをもらって、倒れてしまいました。何とか2Rに盛り返してドローになりましたけど、今までのキャリアで一番、自分の心に響いている試合です」
寝技も打撃もできる強い相手です。それでも自分のほうが全て上回っていると思います
――一方、お父さんとのエキシビションはどのように捉えていますか。エキシとはいえ公式戦と同様……つまり真剣勝負で戦ったと聞いています。結果、中島選手がお父さんをボコボコにしたと。
「もともとお父さんが引退試合で、一度負けている須貝(THE YAMANBA)選手と対戦する予定やったんです。でも須貝選手が怪我で出られなくなって。相手をどうするかという話になった時、直心会のTOMAさんが『陸はどうですか? 親子対決で』と言ったそうで。
主催者の田中さん(田中寛之氏)もOKで、僕も先生からその話を聞いて『やります』と応えました。やらない、という選択肢はなかったです」
北川純ゴンズジム代表 でもエキシだからヒザのサポーターとレガース、あとアンコが厚いグローブでやるものだと思っていたんです。そうしたらムテカツがジムに来て『いや、公式戦のルールでやりますよ』『え、修斗グローブで?』『もちろんですよ。体重もキッチリ合わせますし』『じゃあ練習は別々にしようか』ということになって(笑)。当日は控室も別にしてもらいましたし。
「だからエキシとはいえ、ホンマにガチでやったんです。お父さんからも『ガチでやる。俺の本気を見せるから』と。家族や親戚は『大丈夫か? 怪我せぇへんか』って……お父さんのことを心配していましたね」
――息子が父を超える時は、必ず訪れます。そこで中島選手が躊躇することなく、お父さんをボコボコにしてRNCで仕留める。素敵な親子だと思います。
「アハハハ、ありがとうございます」
――そして昨年11月の新人王トーナメント準決勝戦でも完勝し、決勝戦を迎えます。相手の福元選手も無敗で、しかも全試合フィニッシュしている強豪です。
「寝技も打撃もできる強い相手です。それでも自分のほうが全て上回っていると思いますね。相手は右ストレートが伸びて来るけど、そういうタイプに対しても練習済です」
――新人王トーナメント以降はどのようなキャリアを考えていますか。
「できれば来年にはチャンピオンベルトを巻きたいですね。目指すはUFCです。プロを目指してアマ修に出ている頃から、UFCに出たいという気持ちは固まっていました。そのためにも、まずここで新人王を取り、無敗で勝ち上がっていきたいです。よろしくお願いします!」
■視聴方法(予定)
1月18日(日)
17時~ ツイキャスPPV
■Shooto2026#01計量結果
<環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]ダイキライトイヤー:61.1キロ
[挑戦者]川北晏生:61.0キロ
<ライト級/5分3R>
エフェヴィガ雄志:69.9キロ
イム・クァンウ:70.0キロ
<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:61.0キロ
笹晋久:60.8キロ
<フライ級/5分3R>
大竹陽:56.7キロ
柴山海音:56.6キロ
<ストロー級インフィニティリーグ/5分2R>
黒部和沙:52.1キロ
旭那拳:52.1キロ
<ストロー級インフィニティリーグ/5分2R>
マッチョ・ザ・バタフライ:53.3キロ → 53.2キロ
友利琉偉:51.7キロ
<2025年バンタム級新人王決定T決勝/5分2R+ExR>
中島陸:61.1キロ
福元大貴:61.0キロ
<2025年フライ級新人王決定T決勝/5分2R+ExR>
鈴木尊:56.6キロ
浅井大海:56.6キロ
<2025年フェザー級新人王決定T決勝/5分2R+ExR>
飯野雄斗:65.6キロ
辻純也:65.6キロ
<2025年ウェルター級新人王決定T決勝/5分2R+ExR>
グラップラー脇:77.Oキロ
デソウザ・マルセル:76.8キロ
<2025年ストロー級新人王決定T決勝/5分2R+ExR>
賢人:51.9キロ
緑真作:52.2キロ
<2025年ライト級新人王決定T決勝/5分2R+ExR>
築地宏和:69.7キロ
石原海渡:70.3キロ
<トライアウト・バンタム級/3分2R>
土橋琉海:60.6キロ
吉村拓海:61.Oキロ











