【Colors06】修斗2戦目&再起戦、青野ひかる「渡部修斗の代わりに私がShootoでチャンピオンになります」
【写真】青野が修斗に出場することは必然か、あるいは運命だったのか――夫・渡部修斗は2月8日、大阪ACFでグラップリングマッチに出場する(C)SHOJIRO KAMEIKE
19日(日)に港区のニューピアホールで開催されるColors06で、青野ひかるが深井志保と対戦する。
Text by Shojiro Kameike
青野はレスリングで全日本社会人選手権優勝などの実績を引っ提げ、2017年にMMAへ転向。同年9月の全日本アマチュア修斗選手権で女子ストロー級を制し、3カ月後にはDEEPジュエルスでプロデビューを果たしている。以降、DEEPジュエルスで戦ってきた青野は昨年3月の彩綺戦を最後に、戦いの場を修斗へと移した。
修斗初戦となった9月の中村未来戦は、優位に試合を進めながら2Rに腕十字で逆転負けを喫した。続く今回の修斗2戦目に向け、修斗出場の理由と目標について訊いた(※取材は11月11日に行われた)。
お義父さんに修斗のベルトを巻いたところを見てほしいと思ったんです
――青野戦がプロデビュー以来約7年戦ってきたDEEPジュエルスを離れ、修斗に出場することになったのは驚きました。まずはなぜ修斗で戦うことを選んだのか教えてください。
「DEEPジュエルスではやり尽くしたという気持ちがありました。MMAをやるうえでの目標はチャンピオンになることです。DEEPジュエルスでは2回タイトルマッチをやらせてもらいましたけど、どちらもベルトを巻くことはできなくて」
――2020年10月は前澤智選手とのタイトルマッチで敗れ、翌年のアトム級GPも決勝で大島沙緒里選手に判定負けを喫しました。ただ、昨年3月の彩綺戦まで3連勝しており、いずれ3度目のベルト挑戦のチャンスもあったのではないでしょうか。
「ただ、なかなかチャンスが回ってくるのは難しいですよね。であれば違う団体で、新しい気持ちでチャンピオンを目指すのも良いのかな、とも思っていました。でも負けたタイミングで他に行くとなったら……かっこ悪いじゃないですか(苦笑)」
――選手として「逃げた」と思われることもありますね。
「はい。もちろんプロデビューの頃からDEEPジュエルスさんにはお世話になっていましたし、ずっとDEEPジュエルスで戦っていきたいという気持ちもありました。でも自分の目標を考えた時に、先ほど言ったように『違う団体で、新しい気持ちでチャンピオンを目指すのも良いのかな』と思って、DEEPの事務所へ行ってお話させてもらったんです」
――なるほど。
「それで修斗を選んだのは……お義父さんが修斗のチャンピオンだったので、お義父さんに修斗のベルトを巻いたところを見てほしいと思ったんですよね」
――お義父さん、つまり夫である渡部修斗選手の父は初代修斗ウェルター級王者の渡部優一さんです。
渡部 ひかるが修斗に出ると言った時、自分としてはメチャクチャ嬉しかったです。
「もしかしたら私の意志より、彼の意志のほうが強いかもしれないですね(笑)」
渡部 アハハハ! やっぱり僕の中では、今でも修斗って特別なんですよ。自分はその特別な舞台に上がることはできなかったけど、ひかるという自分の家族がその舞台に立ってくれる。自分も一緒に修斗で戦う、という気持ちでいます。
「そうですね。やっぱり夫が渡部修斗、というのは大きいです。彼は修斗に出ることはなかったけど、私が代わりに修斗のチャンピオンになってやろう、という気持ちも強くて」
去年からFIGHTER’S FLOWに通うようになって、いろんな防御を教わりました。全ての技を教科書通りに教わり、理解して
――青野選手は2017年に全日本アマチュア修斗で優勝しており、それから7年後にプロ修斗で戦うというのも不思議な縁ですね。
渡部 あの頃、修斗では女子の試合がなかったですよね。でも他のところで戦うにしても、いきなりプロデビューじゃなくて、まずアマチュアから経験してほしかったんです。アマチュアMMAの最高峰は全日本アマ修斗だから、まずアマチュアで日本一を獲ってからプロデビューしてほしいという話をしました。
「当時の私はMMAの世界が何も分かっていなくて、言われるがままグローブを着けて試合に出ていたような感じでしたね(笑)」
――ここまでのキャリアを振り返ると、連勝しながらもタイトルマッチやトップ戦線では敗れている。ずっとトップ戦線と第2グループの間にいたと思います。
「あぁ、そうかもしれないです。微妙な位置ですよね(苦笑)」
――その微妙な位置の壁を突破できなかった理由は、何だったと思いますか。
「これは周りからよく言われていて、自分自身でもそう思っていたのは――たぶん気持ちが弱いんですよ」
――それは意外です。
「富松(恵美)さんや前澤さんに負けた時は、まだMMA歴も浅くて、防御のやり方も分かっていませんでした。見よう見まねで覚えていたような感じで。だから私が負ける時って、一本負けが多いと思うんです。最近の負け方は、さっき言った気持ちの問題で逆転負けパターンが多いですよね。だから試合の途中で気持ちが折れてしまうところがあるのかな、と思っています」
――青野選手ほどのレスリングの実績があれば、レスリングの技術だけで勝ててしまうことも多い。しかしどこかでMMAの壁にぶつかってしまう時が来るように思います。
「MMAってこういうことなんだ、と思ったのは本当に最近のことなんです。去年からFIGHTER’S FLOWに通うようになって、いろんな防御を教わりました。全ての技を教科書通りに教わり、理解して」
――昨年ですか。青野選手の試合では、もともとはテイクダウンからパスして押さえ込むという形が軸でした。それが一昨年から、相手のポジションに合わせて殴りながらコントロールするという展開も増えてきたように思います。
「あぁ、確かに。バックから殴るとか、ポジションの練習は細かくするようになりました」
――練習内容が変化したためか、以前より体も細くなっていませんか。
「メチャクチャ痩せました。今回はスーパーアトム級だから、減量も全然なくて。アトム級でも結構すんなり落ちますね。FIGHTER’S FLOWではカロリーコントロールも教わっているのと、練習とは別に週1~2回、筋トレも見てもらっています」
負けたことはメッチャ悔しかったです。悔しいけど、一回負けて諦めるような気持ちで修斗に出ていないので
――そんななか9月の修斗初戦、中村戦は1Rからバックを奪い優位に試合を進めていましたが、2R終了間際に腕十字を極められてしまい……。
「あれは――実は腕十字を取らせてから起き上がる練習をしていたんです。それをやってみようと思ったら極められてしまって」
――えぇっ!?
「1Rは負けていると思っていたんですよ。本当は採点も抑えていたみたいですけど、最近はポジションを取っていてもポイントにはならないことが多いじゃないですか。1Rが終わった時点で、自分の中では『負けている。ヤバイ、ヤバイ』としか考えていなくて。セコンドとも、そういう話ができていなかったです。
2Rも取られてしまったら、3Rはもう極めるしか勝つ道はなくなる。ここでトップを取っておきたいと思って、腕十字を切り返して上を取ろうとしたら極められてしまいました。2Rが残り何秒かも分かっていない状態で」
――それは初参戦の舞台で、雰囲気に飲まれてしまったのでしょうか。
「そういうのはなかったですね。違う話になりますけど、修斗に出た時に『よそ者』って思われるのが……煽りでも『他団体からの刺客』とか言われていて(笑)」
――アハハハ、定番のフレーズですね。
「別にDEEPジュエルスから送り込まれたわけじゃないし、自分が修斗に出たいと思って出ているので。でも、そういうのも面白いと考えるようになりました。私も修斗でいえば新人で、新しいところでイチからの挑戦になります。だから新しい気持ちで戦っていきたいです」
――チャンピオンを目指して修斗に参戦し、前回はランキング1位の中村選手に勝てば、すぐ次でベルト挑戦という可能性もありました。
「負けたことはメッチャ悔しかったです。悔しいけど、一回負けて諦めるような気持ちで修斗に出ていないので。中村選手が私に勝ったあと『ベルトに挑戦したい』と言っていた時、見てろよって思いました。中村選手がチャンピオンになっている間に、私は連勝して、もう相手がいないという状態にします。相手は中村選手しかいない、タイトルマッチしかないというぐらいに」
――今回対戦する深江選手は、この試合がプロデビュー戦となります。
「とにかく試合をして勝たないと、ファイターの価値も上がっていかない。言いたいことも言えないので、これから頂いた話は全部受けていこうと思っています。それはランカーでも、海外の選手でも、今回のようにキャリアが下の選手でもそうですし。
私はまだ修斗では実績がないけど、相手がプロデビュー戦だからこそ良い勝ち方をしなければ、今まで積み上げてきたものが崩れてしまうと思います。ここでしっかり良い勝ち方をして、ランキングも上げていきたいです。目標は年内にベルト挑戦。今回は勝つのは当然で、内容の濃い試合をします!」
■Colors06 計量結果
<アトム級/5分3R>
杉本恵:47.3キロ
徳本望愛:47.4キロ
<53キロ契約/5分3R>
藤野恵実:53.0キロ
アラミ:52.7キロ
<女子スーパーアトム級インフィニティリーグ/5分2R>
高本千代:50.0キロ
erika:49.9キロ
<キック・CKC女子49キロトーナメント決勝/3分3R+ExR>
TBA(-)
TBA(-)
<グラップリング・49キロ契約/8分1R>
前澤智:当日計量
村上彩:当日計量
<スーパーアトム級/5分2R>
青野ひかる:49.8キロ
深井志保:49.6キロ
<フライ級/5分2R>
ホ・ジュギョン:56.5キロ
te-a:56.3キロ
<アトム級/5分2R>
ヒヤマNFC:47.4キロ
翠川百華:47.5キロ
<グラップリング・52.2キロ契約/8分1R>
奥田愛加:当日計量
井上愛羅:当日計量
<キック・CKC女子49キロトーナメント一回戦/3分3R+ExR>
愛結菜:48.7キロ
TSUMIKI:48.4キロ
<キック・CKC女子49キロトーナメント一回戦/3分3R+ExR>
林美菜:48.8キロ
岩永唯伽:48.8キロ
<ジュニア・55キロ/4分1R>
高本珠緒:当日計量
阿部みこと:当日計量
<ジュニア・53キロ/4分1R>
遠藤ジュリアン桜:当日計量
佐藤いろは:当日計量














