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【WSOF-GC02】2年3カ月振りの国内復帰。郷野聡寛「日本人だけどブラジル代表として戦いたい」

Akihiro Gono【写真】顎髭に白いモノが目立つようになってきた郷野──41歳(C)Turtle Niman

7日(日)に東京都文京区TDCホールで開催されるWSOF-GC02 「WSOF-GC JAPAN」。WSOF-GC日本大会にベテラン・ファイターが帰ってくる。郷野聡寛、2010年にライト級転向も4連敗。2013年11月の岡野裕城戦のドロー後、国内に居場所を失くした彼はブラジル、アンドレ・ベンケイの下へ。
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2年3カ月振りの国内での試合=ミロスラウ・ストラバク戦はブラジル国旗をまとってケージに上がる郷野にブラジルでのトレーニングと生活を訊いた。

――郷野選手が日本でMMAの試合を行うのは、2013年11月24日、DEEPの岡野裕城戦(ドロー)以来、2年半ぶりとなります。

「はい。ずっと日本でMMAの試合をやりたい気持ちはあったけど、2年前に一度、ブラジルに拠点を移していたんですよ」

――元ATTやブラックジリアンのトレーナー、アンドレ・ベンケイさんに誘われ、ブラジル南部のグラマドで指導を受けていたそうですね。

「でもベンケイがトレーナーをやっていたジムのオーナーが破産して、ジムを続けられなくなったんです。僕は日本に居場所がなかったから、ギリギリまでブラジルにいたけど、ベンケイもリオに戻ってしまったし、自分も生活できなくなったから日本へ戻ってきました。ブラジルにいたのは、2014年の3月頭から、2014年7月の終わりまで。5カ月です」

――日本に居場所がなかった──とは?

「あの頃、僕のMMA復帰をサポートしてくれた佐伯(繁)さんと三崎和雄から『もう引退したほうがいい』と言われていたんです」

――2012年5月、ベラトールでマイケル・チャンドラーにKO負けしたあと、2013年はDEEPで2試合するも、1敗1分。特にDEEP復帰初戦の奥野“轟天”泰舗戦は、そう思われても仕方ない強烈なKO負けでした。

「それでもう日本では続けられないなと思ったのと同じタイミングで、ベンケイから『ブラジルに来ないか?』と誘われたんですよ。今の自分があるのは、ベンケイとブラジルのおかげです。ベンケイがブラジルに誘ってくれていなかったら、僕はみじめに引退して、後悔と恨みが晴れないまま、それを心に抱いて第二の人生を歩んでいたんじゃないかな」

――このインタビュー前、主催者によるオフィシャル撮影が行われていました。そこでカメラマンから国旗を纏うことを要求された際、郷野選手がブラジル国旗を纏っていたことに驚かされました……。

「僕は日本人だけど、どこの国の代表で試合に出たいかと聞かれれば、ブラジル代表として出たい。最後までベンケイと一緒にやっていきたいです。トレーニングとなれば毎回ブラジルに行くし、今はブラジルのチームメイトのほうが結びつきは強いですしね」

――ブラジルでは、どのようなトレーニングを行っていたのでしょうか。

「まず、僕が勝てなくなった理由は明確なんですよ。当時のトレーナーから示された減量メソッドが、あまりにダメだった。でも自分はそれをクソ真面目にやり続けて、慢性的な栄養失調状態になり、どんどん健康を失っていきました。そんな間違えた減量を始めたのと同じ時期に、所属していたGRABAKAを辞めちゃったんですよ。健康は失う、練習する場所がない。それで勝てるわけがないですよね」

――……。

「そこで失ったものを取り戻すキッカケになったのがベンケイでした。彼がしっかりと練習メニューや減量法を組んでくれて、ブラジル中から集まった若い選手たちと一緒に練習できる。まず練習が全てハードだったけど、何が一番良かったかといえば、そんなメンバーと一緒に練習できたこと。同じ大会に、一緒に何人ものチームメイトが出場する。同じ日の目標に向かい、みんなで一生懸命、ハードな練習をすることができた。それって……昔のGRABAKAみたいな感じだったんですよ」

――10年以上前パンクラスなどで、破竹の勢いで勝ち星を重ねていた頃のGRABAKAですね。

「そう。やっぱり自分は、こういう環境が好きなんだなって思いました。もう一度その環境に身を置くことができたのが本当に嬉しかったし、あの時は心・技・体ともに、4年ぶりぐらいに充実していたと思います」

――結果、ブラジルのThe Hill Fightersという大会で、エドゥアウド・ガウバォンに3R肩固めで一本勝ち。続く2戦目はアンドレ・パチェコ・デ・ジーザスに判定勝ちを収めています。

「初戦のガウバォンはあの時18歳で、戦績も4勝0敗。僕は完全にアンダードッグだったわけですよ。でも僕が昔の試合のように、相手をいなして、削り続けて相手の体力と集中力が無くなったところで、肩固めで仕留めた。あの時『戻ってきた! これがオレなんだ!!』と思いましたね」

<この項、続く>

■WSOF-GC JAPAN対戦カード

<WSOF-GCヘビー級王座決定戦>
エブゲニ・エローヒン(ロシア)
ブランドン・キャッシュ(米国)

<ライト級>
郷野聡寛(日本)
ミロスラウ・ストラバク(スロバキア)

<フェザー級>
小見川道大(日本)
テディ・バイオレット(フランス)

<ヘビー級>
川口雄介(日本)
リチャード・オドムス(米国)

<フェザー級>
児山佳宏(日本)
カミル・レボウスキー(ポーランド)

<フライ級>
中村優作(日本)
ローレンス・ギグリオ(米国)

<女子アトム級>
渡辺久江(日本)
イ・イェジ(韓国)

<ストロー級>
猿丸ジュンジ(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<バンタム級>
中島太一(日本)
アーノルド・クエロ(フランス)

<女子バンタム級>
メイ・ウウイ(シンガポール)
アナ・ベズナー(ウクライナ)

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