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【Titan FC31】マイク・リッチに挑む吉田善行<02> 「強いパンチを打てれば、組むチャンスも増える」

Zenko Yoshida【写真】中村K太郎と打ち込み練習を行う吉田善行。K太郎は26日のDEEP TDCホール大会で岡野裕城を左ハイからパウンドでTKOしている (C)MMAPLANET

31日(金・現地時間)、フロリダ州タンパのUSFサンドームで開催されるTitan FC 31「Ricci vs Yoshida」で、マイク・リッチの持つタイタンFCライト級王座に挑む吉田善行インタビュー後編。

「UFCという目標がなくなると、モチベーションを保てるかどうか分からない」と言う吉田は、リッチ戦を削り合いの根性勝負で勝ち抜く覚悟でいる。大晦日=DEEP DREAMからのオファーもあったが、目の前のリッチ戦しか見えていない吉田の言葉に耳を傾けてほしい。

<吉田善行インタビュー、Part.01はコチラから>

──植松コーチの言葉に謙遜されているような吉田選手ですが、同時に『腰が下がって良い姿勢で動けている時は何をやっても強い。ただし、HALEOでクロスフィットのトレーニングをしてきたあとなど、疲れている時は棒立ちになっていて腰が高くなる。そして、前屈みになって頭も下がります。きつい時も腰を落とすように意識してもらえれば』という指摘もありました。

「あぁ、なるほど……確かにそうですね」

──疲れている時も頑張って練習するので、その悪い姿勢のイメージが残らないか心配になるとのことでした。

「つまり試合になると、疲れない方が良いけど、疲れることは十分にあるので、その時にどういう姿勢で戦えるのかが大切になるということですね」

──その通りだと思います。

「疲れないように、でも疲れてからどう戦うのか。フィニッシュをすることは難しいので、リッチとの試合は5R戦うことを想定しているだけに重要になってきますね」

──そして植松コーチは、5R戦も想定して、『疲れないことは無理。でも、相手も疲れるように戦っていけば吉田さんは根性があるから、精神戦で負けない。相手が根負けする』という風にも言っていました。

【写真】守備力も高いオールラウンダーのマイク・リッチ、打撃が伸びてくるイメージもある(C)GONGKAKUTOGI

【写真】守備力も高いオールラウンダーのマイク・リッチ、打撃が伸びてくるイメージもある(C)GONGKAKUTOGI

「う~ん、本当に削り合いになる覚悟でいます。僕がマイク・リッチの距離で打撃の交換をしていると、向こうに楽な展開になってしまいます。だから、僕としては距離を詰めて押し込む。テイクダウンを取ることができたら取る。何れににしても、とにかくどんどん組んで押し込む時間を長くして、削っていきたいというイメージを持っています」

──その戦いに持ち込むために、打撃で相手のペースにさせないということも大切になってきますね。

「打撃もOTOKOGIでやっていると、廣田(瑞人)君や(中村)K太郎君とかボクシングが凄く上手いですし、彼らとやっているので打撃の怖さって、もうあんまりないんです。僕の方が強いパンチを打つことができれば、組むチャンスも増えてきますし、そういうところは大切にしていきたいです。以前、海外で戦っていた時と比較すると、そこは全然違いますし、試合に対して不安というモノがなくなってきているんです」

──なるほど。実はこの試合後に大晦日で日本人とのビッグマッチ実現の可能性もあると噂に聞きます。

「大晦日の話は実際にありました。でも、そこまで考えられないですし、とにかくマイク・リッチ戦が終わらないと──と伝えています。そこまで本当に考えられないです(笑)」

──確かに、そうですね(笑)。では、リッチ戦ですがライト級で海外は初めてとなります。体調面で不安はありませんか。

「71キロ少しというのが、これまで海外で一番軽い体重でした。だからほとんど変わりないですし、海外はもう何度も行っているのでその辺りは問題ないと思います」

──1試合の重みがどんどん大きくなってきます。

「負けることは本当に怖いです。負けたら、もうその時点でUFCはなくなりますし、その想いがなくなったら自分がどうなるのかも、想像できないです。モチベーションを保ってやっていけるのか──というのもあります。だからこそ……ですね。米国のMMAイベントでベルトを狙うという機会は、なかなかないことだと思っています。ここは絶対に獲りたい、そういう気持ちでいます」

■Titan FC31対戦カード

<Titan FCライト級選手権試合/5分5R>
[王者] マイク・リッチ(カナダ)
[挑戦者] 吉田善行(日本)

<フェザー級/5分3R>
ミゲール・トーレス(米国)
デス・グリーン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
長谷川賢(日本)
マット・トンプソン(米国)

<ライト級/5分3R>
デイブ・コーシェイン(米国)
コディー・フィスター(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ブロック・ジャーディン(米国)
スティーブ・モンゴメリー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
スコット・バレット(米国)
ウェス・コンブス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジョー・バラハス(米国)
サーワン・カカイ(スウェーデン)

<ウェルター級/5分3R>
ヘイダー・ハッサン(米国)
フィリッピ・ポルテラ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ウィリアム・サイズモア(米国)
マット・ワギー(米国)

<ライト級/5分3R>
マイク・ブルーノ(米国)
カムリン・ナヴィル(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・グレイブス(米国)
ハファエル・ソウザ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ホゼ・フィゲロア(米国)
テイラー・スティンソン(米国)

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