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【UFN52】UFN JAPAN会見で、ダナがVTJとの新計画に言及

UFN JAPAN 2014

【写真】UFN JAPAN 2014会見に出席したファイターたち。左から五味隆典、マーク・ハント、ロイ・ネルソン、堀口恭司、中井りん (C)MMAPLANET

26日(木)、東京都新宿区のパークハイアット東京 ボールルームにて9月20日(土)さいたまスーパーアリーナで開催される「UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2014」記者発表会が行われた。同会見にはダナ・ホワイトUFC社長、マーク・ハント、ロイ・ネルソン、五味隆典、堀口恭司、中井りんが出席。さらに佐藤ルミナ同席の上でUFCとVTJ実行委員会による選手育成プロジェクトのスタートも発表された。

会見はUFCのアジア・マネージングディレクターのマーク・フィッシャーの挨拶からスタートした。既報対戦カードでもあるハント×ネルソン、中井りん×ミーシャ・ティトを改めて発表したのち、五味、堀口、中井以外の出場予定選手として秋山成勲、山本“KID”徳郁、ストラッサー起一の名前を挙げた。続いてフィッシャーの紹介を受けてダナ・ホワイトが登壇。

まず「What’s up Japan」と、恒例の言い回しで話を始めたダナは「日本は重要な市場で、この国でUFCを開催出来ることを光栄に思う。過去の2大会は大成功した。世界中のどこでUFCを見たいか?ということを考えると日本は外せない場所だ」とファンにメッセージした。さらに日本大会の具体的な対戦カードについては「今ちょうど検討しているところだ。世界でファンを熱狂させる、ランクが高いナンバーワンクラスの選手を用意したい」、「アメリカ人ファイターとのバランスもとらなければいけないが、出来るだけ多くの日本の選手を出場させたい」という言葉があったものの、追加カードの発表はなかった。

具体的な対戦カード案として「KIDとユライア・フェイバーの試合が挙がってきている」とKID×ユライアを挙げたが、これも「ユライアがUFC175で勝利すれば、その可能性がある。2人の試合が実現できればいいと思う」と言うにとどまっている。また出場予定選手に名前がなかった水垣偉弥については「アメリカで試合にすることになるかもしれない。タイトル戦になるかは分からないが、ビッグファイトを実現させてあげられると思う」としているが、米国では8月30日(土・現地時間)にラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで、ドミニク・クルーズと対戦するという話も浮上している。

Rumina Sato & Dana White【写真】修斗レジェンドの佐藤ルミナとダナ。5月24日のUFC173に招待されていたルミナ、水面下で今回のプロジェクトが進んでいた(C)MMAPLANET

この日の会見で対戦カード・出場選手以外でトピックスとなったのが、UFCがVTJ実行委員会と協力体制を敷き、選手育成プロジェクトをスタートすると発表したことだろう。出場選手と並んで会見に出席したルミナが「UFCとVTJ実行委員会がやっているイベントが協力体制になって新しいプロジェクトをスタートすることになります。UFCは日本の格闘技をリスペクトしてくれていて、これが日本の格闘技の発展のきっかけになると思います」とコメント。続いてダナも「このプロジェクトは上手くいくと思っている。ここまで歩んできた道のりを振り返ってもらえば分かるはずだ。我々は多くのスターを生み、テレビも活用してきた。それを日本でもやっていきたいと思う」と語った。

プロジェクトの詳細についてダナは「今ここで発表するわけにはいかない」としたが、主な概要は135ポンドと145ポンドで選手を集めてトーナメントを実施し、そこを勝ち上がった選手がUFCと契約できるというもの。また選手の生活面を追ったドキュメントを作成し、それを地上波テレビで約8カ月・30エピソードで放送する構想もあるという。会見後の囲み取材でも、このプロジェクトへの質問が多く集まり、ダナも「こんなに喋る予定はなかった。今日はちょっと喋りすぎた。これから改めて正式発表するので、それを待ってもらいたい」と苦笑い。

しかし、「日本が生んだ才能は何人もいるし、これから素晴らしいタレントを掘り起こしたい。具体的な構想も練っているし、日本を盛り上げたい。ルミナ・サトーには日本における新たな人材の発掘・育成に貢献してくれることを期待している」と語っており、UFCとVTJのタッグによるTUFの日本版ともいえるプロジェクトがスタートすることになりそうだ。なお、会見終了と同時にUFCから発表されたリリースではラウンド・ロビン・トーナメント・コンセプトという表現が見られ、勝ち残りトーナメントではなく、いわゆる総当たりリーグ戦形式を考慮している模様だ。

現在プロ修斗公式戦で見られるインフィニティリーグ2014がこの形式を採用しており、そうなればThe Way of Octagon は年間を通した潰し合いという非常にハードなサバイバルマッチとなる可能性もある。いずれにせよ、このプロジェクトに関して詳細と正式発表を待ちたい。なお会見に出席した各選手のコメントは以下の通りだ。

マーク・ハント
「ネルソンのことは尊敬しているし、戦うことを楽しみにしている。勝ってダンスを披露するよ」

ロイ・ネルソン
「ハントはすごい相手だし、しぶとい相手と戦うことが楽しみだ。ただ自分はKOするだけだ。エキサイティングな試合になることは間違いない」

五味隆典
「タイトル戦線に絡んでいきたいと思っているので、日本のファンも納得するような相手をリクエストしています。強い相手になってくるで、今まで以上のコンディションを作って(ランキング上位の選手と)やっていけるようにしたいです。(拳の怪我は?)拳は靭帯を痛めているだけで、痛みが引き次第、練習は再開します」

堀口恭司
「自分もランキング上位の選手とやりたいと思っています。日本のファンのみなさんにはエキサイティングな試合を見せるんで、応援よろしくお願いします。(日本大会参戦について)自分はやることはいつも一緒なのでプレッシャーは全然感じてないです」

中井りん
「UFCは私にとって未知の世界です。気持ちは新入り、一年生のつもり。初心に戻った気持ちでいきたいと思います」

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