【ONE106】夏までにタイトル挑戦、マザール戦前の三浦彩佳「恵実さんの圧力を感じてきたので」
【写真】三浦彩佳の特筆すべき点は、このようなリラックスしている時と集中しているときの表情の明確な違いだ (C)MMAPLANET
10日(金・現地時間)にタイはバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE106「A New Tomorrow」。同大会で三浦彩佳がEvolve MMA所属のマイラ・マザールと対戦する。
ONEで3試合目、今年中に女子ストロー級王座挑戦を公言する三浦にとって、キャリア最強クラスの相手と戦う。そんな大切な試合を前にしても、非常にリラックスし、入れ込みすぎることもなく平然としている三浦に話を訊いた。
──計量1日目とルールミーティングが終わりました。調子の方はいかがですか。
「いつも通り体調は凄く良いです。しっかりとご飯も食べることができています」
──試合前になると、凄い勢いで体が引き締まってきますね(笑)。
「アハハハハ。風船みたいだねって言われています(笑)。少し食事量を減らすと、体重はちゃんと落ちるんです。本当に風船です(笑)」
──水抜きなしというのは、やはり合っていますか。
「ハイ。水抜きをしていた頃と比較すると、凄く楽です。風船が膨らんでいる状態から、ここにもってくるまで苦労もないですし、長南さんにもファイトウィークになっても『もっと食え』って言われているほどです。計量後のリカバリーも楽で、体が疲弊しないです」
──ところで今回の試合に向け、日本で会見をした時に『首投げで勝つ』という発言があったようですが。
「流れです(笑)。首投げに最後はなってしまうかもしれないですが、何か一つ上乗せしたことを試合で見せたいです。これまでも最後は首投げになったとしても、ダブルレッグや大内刈りも使ってきたように。
首投げはもうバレていますし、最終兵器ではありますが他の技も試したいといつも思っています」
──ではマイラ・マザールの印象を教えてください。
「ゴリゴリの打撃系なのに、ブラジリアン柔術でも紫帯らしくて……凄く強いと思います。今のUFC世界女子ストロー級王者のジャン・ウェイリに負けた試合でも、打撃で良い勝負をしていました」
──相当な手練れということですね。
「相性は逆に良いかと思いつつ、ヴィヴィアニ・アロージョに似ている感じがあるんです……。ただ、組めば勝てると思っているので、組むまでのことを考えて練習してきました。ヴィヴィと戦った時は、ただ真っすぐ下がることしかできなかったですが、組むまでの動きを反復練習してサイドへの移動もできるようになっています」
──その練習ですが、年明けすぐに試合ということでパートナー探しに苦労はなかったですか。
「正直、どうなるのかと思っていました。これまではジムの一般クラスに出ることも多かったのですが、自分でそこは時間を創って、お正月に練習できる人たちとやってきました。TRIBEでも若い選手が付き合ってくれて、藤野恵実さんも来てくれましたよ(笑)」
──チャンピオン、正月から練習ですか(笑)。
「試合後だからやらないって最初は言っていたのですが、結局は来てくれて対戦相手のコピーで散打の真似とかしてくれました」
──足が上がらなそうです(爆)。
「アハハハ。恵実さん、できないのに蹴りとか出してくれました。それと黒部三奈さんも来てくれて……凄く感謝しています」
──BBA軍団のツートップ、半端ないですね(笑)。もう格闘技しかない人生です。
「最強の2人が来てくれて、がっつり練習できました。恵実さんの圧力を十分に感じて過ごせましたね」
──藤野選手の練習の時の打撃の強さは半端ないですね。蹴りはなくても、抜群のタイミングでヒザ蹴りとかも使えますし。
「上手くて、強いです。あの圧力を感じているから、マイラ選手が打撃できても何とかなると思っています。あとは石井逸人君とか、寝技の反復に付き合ってくれて。ONEで試合を控えている佐藤(将光)選手とか集まってくださったり。集中して練習できて良かったです」
──女子ストロー級王座も、この試合を経てかなり見えてくるかと思われます。
「いよいよ強い選手が来たかと思っています。だからこそ、ここで勝つことが大きいです。チャンピオンのシィォン・ヂィンナン、それかアンジェラ・リーさん、強い選手とやっていくしかないと思っています。
そうですね……タイトルマッチがいつ来ても良いという気持ちでいます。もう13試合目で、ONEの女子選手のなかではキャリアも多い方ですし。2020年中にタイトルマッチを戦いたい……夏までには挑戦したいです」
──そのためにも大切な試合。どのような戦いをしたいと思っていますか。
「今回は動くことを意識してやってきたので、これまでの技術に何か一つプラスできる試合を皆さんに見てほしいと思っています」
──ありがとうざいました。ところで試合まで3日、もう頭を編んでいるんですね。
「バンコクに入る前日から編みっぱなしなんです。凄く上手で引っ張られる痛さもなくて。恵実さんやRENAちゃんと同じところで編んでもらっていて、洗っても崩れることがなくて本当に助かっています!!」
■ONE106対戦カード
<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者]ジョナサン・ハガディ(英国)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
プジャ・トマール(インド)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
センマニー・サティアンムエタイ(タイ)
山田健太(日本)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
タン・リー(米国)
高橋遼伍(日本)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
モハメド・ビン・マムード(マレーシア)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ムエンタイP.K.センチャイムエタイジム(タイ)
ブライス・デルヴァル(アルジェリア)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ライモンド・マゴメダリエフ(ロシア)
ジョーイ・ピエロッティ(米国)
<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
ヴィクトー・ピント(フランス)
アダム・ノイ(アルジェリア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マー・ジャワン(中国)
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ハン・ズーハオ(中国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)
<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
マイラ・マザール(ブラジル)
三浦彩佳(日本)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ヨハン・ムリア・レゴウォ(インドネシア)
ロエル・ロサウロ(フィリピン)