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【Bellator237&RIZIN20】二冠返上の堀口恭司に訊く─01──敗北と体調「まぁ、体のことを言えば……」

Kyoji Horiguchi【写真】改めて、その強さの源が分かったような気がしたインタビューとなった(C)MMAPLANET

11月14日(木)に発表された堀口恭司の右ヒザ前十字靭帯断裂による全治10カ月の発表。そして2週間後に28日(木)にはRIZINバンタム級とBellator世界バンタム級という2つのベルトを返上することも明らかとなった。

6月にMSGでダリオン・コールドウェルを破り、北米ジャータイトルを奪取も、8月にRIZINで朝倉海に敗北。そしてタイトル返上と頂点を極めてから一転、急降下となった2019年の堀口。暮れも押し迫った23日(月)、帰国中の堀口にインタビューを行った。

ポジティブ・シンキング一色──でありながら、言い訳を嫌がる堀口に敗北と体調不良の関係、負傷の瞬間と手術、そして復帰後について尋ねた。


──右ヒザの前十字靭帯断裂でRIZINとベラトール世界バンタム級王座を返上、大晦日の朝倉海選手との試合も欠場となった堀口選手です。今日、新横浜にやってきたということは?

「ハイ。ボクシング……八重樫選手の応援に来ました」

──ヒザに補強器具で固定している状況で、大変ですね。

「いや、もう車椅子でもないですし、松葉杖がなくても歩けるようになってきていますから」

──ここまで大きなケガなくキャリアを過ごしてきた堀口選手でしたが、蓄積は確実にあったということですね。

「まあ、ドクターの診断結果ではヒザはそれと半月板の損傷ということで、以前からヒザと腰というのはあまり調子は良くなかったですね。でも、そういうのは負けた言い訳になるし……」

──取材を受けていただくということは、言い訳になっても話してもらえるという理解でここにやってきました。今日は言い訳をしてください!!

「分かりました(苦笑)。まぁ、体のことを言えばずっとボロボロでしたから。アハハハハ。ヒザと腰はずっとです。今年は体調という面では最高潮に悪かったです」

──普段の生活にも影響がでるレベルで悪かったということでしょうか。

「そうですね。動くときも、小さく前屈みになるような感じでしか歩けなかったですしね」

──つまりMSGでダリオン・コールドウェルと戦った時も、体調は最悪だったと。

「だから、あの試合は助かったという内容でした。ケージ際でレスリングが続き、まだ寝技だと腰もヒザも平気だったんです。でも立ち技になると、踏ん張ることができなくてヒザもそうですし、腰が痛くて『ウッ』となってしまってきつかったですね」

──実は堀口選手の試合映像を見て、ステップと上半身……パンチが連動していないというか、空手とボクシングの融合に手間取っているのかという印象を持っていたところがありました。それは腰やヒザが原因だったのですね。

「どうしても痛みをかばって動くので、体の調子の悪さは影響していたと思います。ただ、それだけなのか。今、言われたように上手く連動がとれていないのか。そこの判断は難しいです

──朝倉選手との試合は、まさにバラバラに見えました。ここもしっかりと言い訳をお願いします(笑)。

「アハハハ。まあ、そこでいうと……腰も悪いし、ヒザも悪いので試合自体は1度断ったんです。1度、休憩させてほしいというのは伝えました。ただRIZINとしては、スターが必要──自分は欠かせないということだったので」

──ベラトールの世界王者になって、日本人の若き有望株と戦い……敗れる。なんて勿体ないことだとは正直、思いました。

「それが結果ですから。いずれにせよ、負けは負けで。スターが興行に必要だからと言われていて、で僕が負けたことで違うスターが生まれた。だから、『まぁ、良いかな』っていうのは自分のなかでありますね」

──ベラトール世界王者に大会に出てもらって、ご当地……愛知県出身の朝倉選手を当てた。そして、あの番狂わせが生まれた。必然ではなく、偶然の産物だったからこそ、衝撃は大きかったかもしれないですが……。

「日本のMMAは五分五分で、どっちが勝つかというのよりもスターが試合をして、皆が一方を応援する。海君を応援する人もいるけど、あの試合は自分を応援する人の方が多かった。で、スターが負けて──スターが生まれるというのがプロモーションの有り方だと思います。きっとRIZINも僕が勝つと思って組んだんでしょうし」

──一度断ったということですが、UFCで戦っていた頃の堀口選手でしたら、そもそも受けていなかった可能性もありますね。

「それは……そう思います、自分も。あの頃の自分なら受けていなかったでしょうね。自分のことだけを考えて試合をしていたので」

──J-MMAを背負う責任感が増し、魅力が増した。その一方で、だからこのタイミングで敗北を喫する。なんとも難しいものです。

「うん、そうですね。言うと……1カ月前からほぼ練習はできていなかったです。だから足運びとボクシングという部分でも、1カ月も練習していないとバラバラになりますよね。

やっぱり今年に入ってからは、練習の質が悪くなっていましたからね。痛い、痛いって思って」

──一発当てて、終わらそうとなりましたか。

「そういうことよりも……いや、そうことですね。早く終わらせようという気持ちではいました。そうでないと体が持たなくて、危なくなるという焦りはありましたから。

でもハッキリ言って、アレがあるから日本の格闘技は盛り上がる。それで良いのかなって。日本の格闘技、盛り上がってきているんじゃない?っていうのは実感としてあります。

絶対王者が負けることによって……堀口恭司が負けるんだっていうことがあって、再戦になるとファンはもっと燃えてくれる。そういう良い流れになっていましたしね」

<この項、続く

■ Bellator237対戦カード

<71キロ契約/5分3R>
矢地祐介(日本)
上迫博仁(日本)

<49キロ契約/5分3R>
浅倉カンナ(日本)
ジェイミー・ヒンショー(米国)

<53キロ契約/5分3R>
越智晴雄(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<キック68キロ契約/3分3R>
平本連(日本)
芦田崇宏(日本)

<58キロ契約/5分3R>
中村優作(日本)
神龍誠(日本)

<49キロ契約/5分3R>
アンディ・ウィン(米国)
あい(日本)

<77キロ契約/5分3R>
住村竜市朗(日本)
ジョン・タック(グアム)

<120キロ契約/5分3R>
シビサイ頌真(日本)
セルゲイ・シュメトフ(ロシア)

<ヘビー級/5分3R>
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)
ランペイジ・ジャクソン(米国)

<160ポンド契約/5分3R>
マイケル・チャンドラー(米国)
シドニー・アウトロー(米国)

<173ポンド契約/5分3R>
マイケル・ペイジ(英国)
安西信昌(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ロレンツ・ラーキン(米国)
中村K太郎(日本)

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ(ブラジル)
渡辺華奈(日本)

<ライト級/5分3R>
ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)
ダロン・クルックシャンク(米国)

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