【ONE】12月度・大沢ケンジ勝手にランキング─03─発表、勝手にベストバウト&フィニッシュ、そしてMVP
【写真】MVPが誰なのか、このポーズでお分かりだろう(C)MMAPLANET
Abema TVで突如発表されたONE Championship非公認・大沢ケンジ監修非公式ランキング。
ここまでランキングの変動、その理由を大沢氏に説明してもらったが、今回はベストフィッシュ、ベストバウト、そしてMVPの発表だ。
よりONEの戦いを分かりやすく見るための──勝手にパフォーマンス・オブ・ザ・マンス、勝手にファイト・オブ・ザ・マンス、勝手に月刊MVP ──ONE観戦のお供にしてほしい。
<大沢ケンジ2019年12月度ONE勝手にランキングPart.02はコチラから>
──では2019年ONE Championship非公認11月の勝手にパフォーマンス・オブ・ザ・マンスをお願いします。
「ベストフィニッシュはロビン・カタランと思いきや、ミアドの跳びヒザでお願いします。これは悩みました。ジェヘ・ユースタキオのスピニングバックキックもありますし。
フィニッシュの形でいえば、アレックス・シウバの腕十字も大好きで。デミアン・マイアのように柔術家のシングルでねちっこく倒して……打撃でやられていたのに。十字も何度かトライして、最後は頭を刈らずにワキで挟んで極めた。俺の見たかったヤツみたいな腕十字でした。今のONEは打撃が盛んで面白いのですが、皆……分かりやすくて濃いめの味ばかり。僕がMMAに求めるのはダイバーシティ、多様性なんです」
──凄くドヤ顔ですよ(笑)。
「色々な味があるのが、MMAの楽しさなんです! そのなかで組み技の面白さをアレックスが出してくれました」
──それでもアレックスの腕十字がベストフィニッシュではないのですね。
「はい。それでもミアドの跳びヒザです。見栄えが良いということと……アップセットだったこと。リータオが押し返すかなと思ったところで、跳びヒザを決めた。ジャレミー・ミアドのフライング・ニーがベストフィニッシュです!! 次点のアレックス・シウバにはあとで何か送っておきます(笑)」
──アハハハ。では引き続きベストバウト……勝手にファイト・オブ・ザ・マンスをお願いします。
「これは……グスタボ・バラルト✖ロビン・カタランでお願いします」
──バラルトの名前が先に出てくるというのは?
「僕、バラルトが好きなんです(笑)」
──アハハハハ。
「バラルトはONEで3連敗です。そのうち2試合を西(達彦)さんとやっていて、バラルトの評価はエンタメ的に凄く高いんです。分かりやすくて。前半からマラソンなのに1500メートルを走るかのように飛ばしてくれるんです」
──100メートルではないのですね。
「100ではないです……けど、100でも構いません(笑)。100メートル走るぐらいで飛ばして、相手も付き合わないとやられてしまうから大体、2R半ばでヘロヘロになるんです。もう名勝負製造機ですよ」
──ONEの判定基準など理解していないファイトですよね?
「理解していないですね」
──そのロビン・カタラン戦前に「俺は前の2試合で負けていない。判定がおかしい」と言っていました。
「マジすか(笑)。最高じゃないですか!! リングの試合だと入場するときにバラルトの小ささがめちゃくちゃ目立っていて。152、153センチぐらいしかないんじゃないですか」
──サステインの北森リングアナと同じぐらいでしょうか。
「いや北森さんの方が大きいですよ!! バラルトはホントに小さくて。驚くほど小さいんです。その小さなバラルトがロビン・カタランとの試合でも、やっぱり最初からガンガン行って。やっぱりバラルトには何かあげたいんですよね。バラルトが出てきただけで、面白いって日本のファンに知って欲しいんです。
そんなバラルトをロビン・カタラン、13人兄弟……のカタラン兄弟。カタランって言っているのに……語れる。カタレル兄弟なんですよ」
──……。
「どうですか?」
──良いのではないでしょうか(笑)。
「まぁ何番目か分からないですけど、レネ、ロビン、ルネ??(ルエルとラビン)とかそんな名前のカタラン兄弟のロビンが、絶対に外れのないバラルトをKOした試合がベストファイトです」
──ベストバウトに完全決着が来るのも大沢さんらしいですね。
「とにかくバラルトに何かあげたいんですよ」
──押忍。では最後に11月の勝手にMVP……。
「スタンプです。間違いない」
──もう食い気味でしたね(笑)。
「もう衝撃じゃないですか。キックでもムエタイでチャンピオンになって、MMAでも同時に獲りそうな勢いがある」
──MMAであの技量というのは驚きですね。
「本当に凄いです。ムエタイの試合でも凄く強いですし。首相撲も上手いし、近い距離でもヒジがでる。それを簡単にしている。昔、『ムエタイの選手が来たらMMA強いよ』と言っていて……でも、皆がテイクダウンで簡単にされてしまっていたのが、ムエタイ最強をスタンプが証明しようとしているんです。
腰の強いムエタイの選手がMMAにやってきた。そして、ONEの女子にはそこまでのレスラーがいない。間違いなくMMAでもチャンピオンになれます」
──村田夏南子選手と思案なんて見てみたいですね。
「それ、ここではダメなヤツじゃないですか? でも、見たいですね。村田選手は根性もあるし、死に物狂いで組みつきそうです」
──スタンプが村田選手のテイクダウンを切れるようなことがあれば……。
「女子のミルコ・クロコップ誕生……いや、首相撲もヒジもヒザもあるから、それ以上です。スタンプ、とんでもない。とんでもないモノを生んじゃった。アンジェラ・リーに勝つようなことがあれば……長期政権誕生ですよ」