【ONE105】日本大会で岡見勇信と対戦したアギラン・タニが母国で再起戦「オカミに教えてもらった」
【写真】キャリア9勝4敗のアギラン。敗北を切ったうち3人はONEウェルター級王座に就いており、それ以外の1人が日本で戦った岡見勇信だ。それにしてもリラックスしている(C)MMAPLANET
6日(金・現地時間)にマレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE105「Mark of Greatness」で、アギラン・タニがデンテ・シーロと戦う。
10月の日本大会で岡見勇信に判定負けを喫したアギランは、僅か1カ月半のインターバルで彼のファイトが欠かせない母国=クアラルンプール大会で戦う。
対戦相手は急遽ムハンマド・カラキから、シーロに変わった。それでも落ち着き払っているアギランに話を訊いた。
──10月13日に日本大会で岡見選手と対戦したアギランですが、早くも母国で次なるファイトが迫ってきました。
「日本から戻ってきた翌週には、ムハンマド・カラキとのオファーがあった。7週間の準備期間だったけど、次の日にサインをしたよ。確かにこのインターバルでは体調的にはベストではない。それは致し方ない事だよ。だけど、そのなかでベストを尽くすことが大切だから」
──そのカラキとの試合ですが、ダンテ・シーロに代わりました。
「そうだね(笑)。カラキが出られなくなり、ダンテと戦うことが決まったのが先週なんだ。キャンプの仕上げに向かっている時だから、ちょっとね……残念だった。でも、ファイターにケガはつきものだ。これがファイター稼業というものだし、ダンテがショートノーティスで試合を受けてくれたことに感謝している。
ダンテのことを知る時間は当然なかったよ。レスリングが強くて、グラップリング主体のウェルラウンダーということぐらいしか理解していない。だからこそ、彼がどういうファイターかということではなく、自分は何ができるのか。そこに掛かってくるね」
──日本で岡見選手と戦ったことは、アギランに何をもたらしてくれましたか。
「どれだけ経験がこのスポーツで大切かをオカミに教えてもらったよ。彼は経験に基づき、僕と戦いコントロールした。このスポーツで、それがどれだけ大切なのか分かったよ。オカミは本当に強かったし、もう尊敬するしかないよ」
──それでも3Rには盛り返し、バックを取りました。
「う~ん、オカミに勝てていたらそれが自信になっていたんだろうけど、まぁ……最終的には自分次第。とにかく前に進むしかない」
──この間にウェルター級王座はゼバスチャン・カデスタムからキャムラン・アバソフに代わりました。
「新しいチャンピオンが生まれるのは、この階級にとって良いことだ。回っている感じがするしね。それに両者と戦った僕としてはアバソフが絶対に勝つと思っていた。カデスタムがチャンピオンになったことは正しい結果で、その彼からアバソフがベルトを奪ったのも自然な流れだと思っている。
僕のゴールはチャンピオンだよ。でもレコードは良くない。チャンピオン、元チャンピオン、レジェンドに負けた。ベストを尽くして、レコードを綺麗なモノにしていきたい。まずはダンテとの試合からだよ。僕がチャンピオンになるには、もっと時間が必要だ。そのために一生懸命トレーニングに励むしかないからね」
──本来、アギランは経験を積む段階かもしれないですが、マレーシアのトップファイターとしてビッグファイトに挑む宿命にあります。
「そうだね。それを受け入れて戦っている。最終的には誰が相手だろうが、結果を残さないことにはトップには君臨できないから」
──それにしても、リラックスできていますね。
「きっと、それがアキヤマやオカミと戦ったことで得られた経験なんだと思う。とにかく無敗のダンテと戦う、僕は自分のすべきことをやるだけだって思うことができているからね。余計なことは考えていない。もちろんファンが楽しんでくれる試合がしたいけど、僕はどれだけ成長しているのかを確かめることができる戦いをしたいと思っている」