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【Shooto 30th Anniv.T08】日本代表から修斗へ。根津優太戦を控えた倉本一真─01─「自信はあります」

Kazuma Kuramoto【写真】これまで圧倒的に強い姿を見せ続けている倉本(C)KEISUKE TAKAZAWA / MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールでShooto 30th Anniv.T08で根津優太と対戦する倉本一真。

59キロ及び60キロのグレコローマンレスリングで日本のトップを駆け抜けていた倉本は、2012年から3年連続で全日本グレコを制し、2013年には世界選手権にも出場経験がある。しかしリオデジャネイロ五輪の前年に全日本選手権で勝ち上がれず、五輪の夢は絶たれた。

そして自衛隊を辞め、2017年12月にプロ修斗デビューを果たすと現在まで6連勝で世界バンタム級2位、環太平洋1位の根津との戦いを迎えた。

なぜMMA、なぜ修斗だったのか。ギリギリのタイミングといっても過言でないMMA転身の理由と、根津戦についてMMAPLANETでは倉本に初インタビューを行った。


──グレコローマンレスリングで世界選手権出場経験のある倉本選手が30歳を前にしてMMA、修斗を始めた理由をまず教えていただけますか。

「僕、小学校の3年生から中学3年生まで空手をやっていていたんです。で、中学では柔道部に入部したのですが、顧問の先生がレスリング出身でレスリングもやり始めて。中学校で全部やっていたんですよ。ガンガンやりたかったからレスリングを選んだような形で。もともと小さい時から戦いが好きで……」

──ちなみに空手はどのような流派だったのですか。

「日本空手協会、それしか分からないです。流派とかも分からずにやっていて……でも、自分は極真みたいな空手をやりたかったので、型とかもやっていてポイント制で『やりたかったことと、違うなぁ』と思いつつ、始めたんやから黒帯を巻くまではやろうと続けていました。

でも組手をやると、殴り過ぎて反則負けばかりして。とにかく思いっきりやりたかったんです(笑)。今思うと、レスリングにあの空手が活きることはなかったですが、MMAでは活きていると思います」

──PRIDEやHERO’Sの時代ならともかく、自衛官を辞めてMMAの道に進むのは覚悟が必要だったのでは?

「リオ五輪を目指していて、予選で勝って当たり前と思っていたところで負けオリンピックの道が絶たれて……。いくら、それまで天皇杯で勝っていてもそれは関係ない、レスリングは一発勝負なので。いずれにせよ、レスリングはもう長いことやってきて、リオを最後にしようと思っていたんです。

体力の衰えとか、1ミリも感じていたわけではないです。それは今も感じていないけど、もうレスリングを続ける気持ちがなくなって。リオ五輪に行けない……それは俺が弱いってことなんで」

──リオ五輪が2016年ですから、MMAを始めるまで少し間がありますね。

「ハイ。もう戦うことに疲れていたし、勝負の世界はいいやと思っていたので、ハーレー・ダビッドソンのカスタムショップで2年ぐらい働いていたんです」

──ハーレーですか!!

「ハイ、バイクが好きだったので。でも、その間に『MMAやったら、俺は勝てるよな』って気持ちが大きくなってきて。まぁ、前からそうは思っていたんですけど、五輪に出ようと思っている時は、そこまでの気持ちがなかった。ただし、『俺は強い』という想いはあって(笑)。

これまで空手、柔道、レスリングをやってきたのに、やっぱりやりたりと思うようになりました。体力も落ちてないし、ここでやらないと後悔すると思ったんです」

──世界選手権7位の実績があれば、また違ったMMAデビューの仕方もあったと思います。例えばRIZINでいきなりデビューなども。

「そういうこともあったかもしれないですね。でも、打撃が上手くないし、いきなりそういうところで戦ってみっともない試合はしたくなかったです。そういう無駄なプライドはありました(笑)。

それに下から勝ち上がって、ちゃんと力をつけて上の舞台で戦いたい……MMAファイターとしての自分の力で行きたいと思っていたんです。レスリングでいえば、僕より上の人はいくらでもいます。僕のレスリングの戦績が良かったなんて思っていないし。ただしレスリングで実績が上の人より、レスリングをMMAで活かす力は自分が一番あるとは思っていました」

──自信は十分だったと。

「ハイ、自信はありました。でもジムも知らないし、修斗とかパンクラスとか日本にどういう大会があるのかも知らなかったです(笑)。PRIDE、HERO’S、DYNAMITE!!しか知らなくて、知っている選手もKIDさん、須藤元気さんだけでした。だからレスリング時代からサポートしてもらっていた田原(洋モブスタイル代表)さんに相談して、修斗ジム東京を紹介してもらったんです」

──その自信が街のヤンチャな子たちだと、ジムにいって初日にグチャグチャに潰されるかと思うのですが、倉本選手は自信を持ち続けてキャリアを重ねているのではないかと。

「う~ん、舐めているわけじゃないですけど、自信はあります。それはMMAを始めたばかりなので常に発見があって、成長している感覚があるからなんです。試合を戦う分だけ、上手く強くなっていると思っています。一つ一つ、任務を遂行していくなかで強くなっているので、自分に自信を持てているんです」

<この項、続く

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