【DEEP90】圧勝が義務付けられた中井光義戦で、 1R一本勝ち──水野竜也「まだまだ上を目指して戦いたい」
【写真】 (C)息子さんとインタビュースペーで取材を受けた水野。「パパ、もっと強くなれるよ」とインタビューを締めくくっていた
6月29日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで行われたDEEP 90 IMPACTのセミでミドル級王者の水野竜也が中井光義を1R4分58秒肩固めで破った。
試合前から圧倒的に水野有利と思われた──実績も経験値も違い中井を相手に、水野は何を想いファイトし、今後をどのように考えているのか。大会終了後の会見で話した水野の言葉をお伝えしたい。
──今日の勝利を振り返り、今はどのような心境ですか。
「なんか勝って当たり前という状況ではあったので、そこには神経を使いました。それでも周囲から相手が本気に勝ちに来ていると言われたので、ここで負けたら今までやってきたことは無駄になってしまうというつもりで、いつもより集中して。アップから何から長くやったり、より初心に還ることができました」
──中井選手は守勢に回る中、徹底して防御を固めてきたのでなかなかフィニッシュすることは難しかったかもしれないです。そのなかで、初回で終わらせるということに拘りはありましたか。
「1Rで、あの態勢で仕留めないと。向かってくる人は魂が乗るんですよね。前に出て、パンチも思い切り振れる。それほど怖いモノはないです。逆に背負うモノがあると、互いに背負うモノを削り合うような試合になる。そうなると、相手もこっちのやることに神経を研ぎ澄ませてくれます。
でも今日の試合は、向こうはいくらでも前に出てくることができる試合でした。そういう相手は、いつもと違うという感じが起きるので、最初から攻めようと決めていました。受けて立つのではなく、先に攻撃して相手にディフェンスをさせたいという気持ちがありました」
──今日の試合を経て、次はどのような試合をしたいですか。
「やっぱり自分も上というか、その人と戦って自分がもっと上に行けるという選手と常に戦いたいと思っています。でも、与えられた選手と戦うこともプロとして必要です。だから中井選手と戦うという話が来た時も悩みはしましたが、断っていたらプロでないので。受けてしっかりと勝とうということで戦いました。
次はもっと上で戦いたいというのはあります。それが海外なのか、日本なのかは自分1人で決められないですけど、もっと上を目指して戦いたいです。38歳という年齢で、もうそろそろどうなのかと言われることもありますが、自分を追い込んで強くなれている間は、まだまだ上を目指していたいです。
それと色々な団体があって、それぞれの色があると思います。DEEPは強さに拘ることもあるけど、格闘技の玉手箱っていう言葉が好きで。格闘技を見せて、そこに皆が集まることができる場所でありたいと……自分の勝手な気持ちですよ(笑)。皆がワクワクできる団体になったら、自分は面白いかな……。それが自分に合っているんじゃないかなと思っています」