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【DEEP89】DJ.taikiの挑戦を受ける、弥益ドミネーター聡志「タガが外れ、スイッチが入った時が怖い」

Yamasu【写真】ある意味、独特の世界観を持つモノ同士のタイトル戦で、弥益はどのような戦いを見せるか (C)MMAPLANET

12日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP IMPACT 89のメインで、弥益ドミネーター聡志が、DJ.taikiの挑戦を受け、DEEPフェザー級王座防衛戦を行う。

昨年10月に芦田崇宏を破り、ベルトを巻いた弥益は次の対戦相手にDJの名前を挙げていた。そんな待望の一戦を前に、実感がわかないという弥益の話を訊いた。

サラリーマンとして働きながら、結果を残してきた弥益の独特な感性に触れてほしい。


──試合まで4日、もう練習は切り上げた形ですか。

「練習は月曜日で切り上げて、水曜日に柔術の打ち込みだけをやりました」

──そんななか会社の方は?

「明日……金曜日まで働き、戻って水抜きを始める感じです」

──ギリギリまで仕事をしているのですね。

「水で抜くのは5キロほどなので、71キロになっていれば問題ないです」

──仕事しながら、そこまで持っていくということは大変ではないですか。

「日々の節制で脂肪を落としているので、71キロになればキープしている感じです。社会人にありがちな飲み会とかからは、外れているので問題はないです」

──仕事中に試合のことをふと考えていまうことはないでしょうか。

「多少はよぎることはありますが、今回は相手がDJ選手で昔から見ていた選手なので、試合をすることに実感がわかないんです。自分とはそもそも世界が違う……何もやっていないで格闘技を見ている時から活躍していた選手なので、同じ線上に生きている人でない感じがしています」

──調印式や会見があれば、また違っていたかもしれないですね。

「そういうので気持ちを作ることはできたかもしれないですが、今回は顔を合わせるのは計量の時ですね」

──実感がわかないとはいえ、チャンピオンになってから戦いたい相手としてDJ選手の名前を挙げていました。挑戦を受けることが決まった時は、どのような気持ちでしたか。

「ずっとやりたい選手だったので、すぐにやりたいと返事しました。そこからイメージがわかなくなってしまいましたが(笑)」

──対策の方は?

「もちろんしています。ただ相手を研究してどうこうという戦いではなく自分を押し通すことが大切だと思っています。DJ選手を研究したうえで、自分の強みをどう出せるのかという部分で練習してきました」

──なかなかDJ選手のような打撃の使い手もいないかと思います。

「頭のなかでシミュレーションしています。社会人になってから練習時間はどうしても少ないですから、イメージすることを大切にしていて、これまで上手くやってくることができました。自分でイメージしたことをどうやり通すことができるか──ですね。

イメージから逸脱することがあると、面食らうことになるかもしれないですが、そうなったら自分を信じるだけです。DJ選手はタガが外れた時、スイッチが入った時の怖さがあるので、そこを想定して向こうのペースにならないよう戦いたいです。自分を押し通す我の強さが必要かと思います」

──DJ選手はへこたれないですね。

「正直、そういうタイプの選手は凄く苦手です。こっちのペースに巻き込んでも、決して折れずに狂ったように暴れてくるのは苦手ですが、そこでしっかりと勝ち切りたいです」

──ベルトを巻いたときに今後に関して、海外も視野に入れておりROAD FCやONEという名前を出していました。その後、修斗とパンクラスがONEと提携を発表しました。

「提携、提携ってしてしまうと、進路が一本に統一されてしまって業界として面白くないですよね、正直。皆がONEだけを向いても、格闘技界全体を見ているともっとバラエティに富んでいる方が楽しいし。1人ひとりの選手が個性を出して、自分が行きたいなかで次のステップに進みたかったです」

──では逆に今の流れでは、DEEPで戦うことが個性になりませんか。

「そこは凄く感じています。右に倣えの状態ができつつあるなかで、DEEPは独特な方向に進みつつあるかと思います」

──防衛戦前ですが、今後についてはどのように考えていますか。

「正直、DEEPのフェザー級では防衛戦の相手はそれほどいないと思っています。そしてDJ選手に勝つということは、選手をやっていく歴史のなかでターニングポイントに適している。だから、このあとは海外に行きたいというのは変わらないです。

そのためにも仕留めることです。DJ選手は一本、KO負けがない選手なので、そこでしっかりと勝てばアピールになるかと思っています」

──では最後にファンに一言お願いします。

「そうですね……自分は格闘技で生計を立てている選手でも全然なくて、格闘技ファンが乗りづらいかと思っています。ただ格闘技をやっているから日々に張りを感じることができて、格闘技のために生きてこられている人間なので、そういう選手にも少し目を向けていただけると有難いです」

■DEEP89対戦カード

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] 弥益ドミネーター聡志(日本)
[挑戦者]DJ.taiki(日本)

<バンタム級/5分3R>
大塚隆史(日本)
トレヴィン・ジョーンズ(グアム)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本)
昇侍(日本)

<フェザー級/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
ザック・ベナベンテ(グアム)

<キック55キロ契約/3分3R>
内藤凌太(日本)
堀尾竜司(日本)

<49キロ契約/5分2R>
古瀬美月(日本)
樋田智子(日本)

<フライ級/5分2R>
藤田大和(日本)
森脇公三(日本)

<バンタム級/5分2R>
城田和秀(日本)
KEN(日本)

<フェザー級/5分2R>
神田航也(日本)
加藤貴大(日本)

<ライト級/5分2R>
岸本篤史(日本)
ベッチーニョ・ヴィタル(ブラジル)

<キック63キロ契約/3分3R>
和希(日本)
若月諒(日本)

<ウェルター級/5分2R>
涌井忍(日本)
嶋田伊吹(日本)

<フライ級/5分2R>
石神保貴(日本)
曽我英将(日本)

<バンタム級/5分2R>
松丸息吹(日本)
SO(日本)

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