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【DEEP89】DEEP初参戦、昇侍戦へ向け──水垣偉弥─02─「日本人選手と戦うのは大石(真丈)さん以来」

Takezo【写真】向かって左の出っ張りに2度、3度と頭をぶつけていたリア充 (C)MMAPLANET

12日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP IMPACT 89で、昇侍と対戦する水垣偉弥インタビュー後編。

10年半ぶりの日本のプロモーションでの試合と、日本人と戦う水垣は、日本人だからこそ戦いづらいという心境を明かした。

あくまでも目標はUFC、世界で戦い続け来た男は気負いもなく、常にリラックスしている強心臓振りを発揮してくれた。

<水垣偉弥インタビューPart.01はコチラから>


──サッカーボールキックが許されたルールは、初めてになるかと。

「そうですね。そこを上手く使って攻撃するよりは、もらわない様に気を付けて戦うということですかね。スパーリングのなかで、『ここは蹴られるな』とか意識はしていました。

それとパンクラスイズム横浜では欠場になってしまったんですけど、北田(俊亮)さんとかDJ.taiki選手と練習をしながらアドバイスももらっていました」

──現状の練習場としては所属するソニック・スクワッドとパンクラスイズム横浜のプロ練習という形でしょうか。

「そうですね。ソニック・スクワッドでもZSTフェザー級チャンピオンの関鉄矢選手が凄く強くなっていて、良い練習相手になってくれています。もう1年半ぐらいソニック・スクワッドとイズムで練習している感じですね。あとは八景で一緒だった松本(芳道)さんが開いたKICK-DIETでキックもしていますね。もう15年ぐらいの仲で。

ソニックでは安田さん、それと村山(英慈)さんがケツを叩いてくれて、本当に助かっています。正直、どこのジムに行っても気を使われるようになってしまって(苦笑)」

──言ってくれる人がいるのはありがたいですね。そんななか今回の昇侍戦で水垣選手が、これからに向けて示さないといけないことは何でしょうか。

「最低限、勝たないといけないです。作戦的なことは言えないのですが、自分のやりたい形があるので、そこをできるかどうか。それがフィニッシュできるかどうかよりも大切になってきます。

もちろん練習では手応えを感じています。ただ、実戦ではないので。打撃の選手は試合間隔が空いてしまうと、グラップラーよりもシビアな状況になるかもしれないです。打撃は練習とスパーリングは確実に開きがあって……」

──練習とスパーリング……。

「いや、練習と試合です。これは単なる言い間違いなんで(笑)」

──読者の方には何も見せることができないのですが、先ほどから何度も同じところで頭をぶつけているし……。

「いや、これも気を付けようと思って忘れてしまっているだけなので(笑)。とにかくっ!! 打撃の練習と試合の違いに関してはやってみないと分からないので、不安はあります。生きた打撃というと変な言い方ですが、やはり試合は違うんですよね。覚悟を持った打撃と圧力を久しぶりに体感することには恐怖はあります。

だから慎重になる必要はあるのですが、慎重になり過ぎるとそれも良くない。その辺りのバランスは難しいです。でもUFCにいた時よりは、気持ちは楽ですね。何が怖いって、『UFCをリリースされるかも』という恐怖は何ものとも比較にならないですから」

──ケージのなかで戦うことに恐怖は感じない?

「それは怖くはないです。怖いのは負けることです。サッカーでも野球でも、賭けている選手は負けることが怖いだろうし、だから負けたくないという気持ちで戦えるんだと思います」

──そして、今もUFCに拘る?

「笑われるかもしれないですけど、ドミニク・クルーズともう一度戦いたい。その気持ちを忘れたことはないです」

──なるほどぉ。そのUFC以外で、日本で戦うのは実に10年半ぶりになります。

「ホント、ケージフォースで大石さんと戦った時以来で、日本人選手と戦うのも大石(真丈)さん以来なんです。外国人選手って、文化も習慣も違うから何を考えているのか分からないので楽なんですよ。対して日本人選手は同じ言葉を話し、同じ文化圏で生きてきたから、自分の心を見透かされているような気がして……そういう戦いづらさはあります」

──そういうものなのですね。ファイトウィークを地元で迎え、地元から東京の計量会場、また地元に戻って翌日に東京の会場へいく。東京と葉山を行き来するのは海外でホテルから計量会場、試合場に行っていた時と比較すると面倒ではないですか。

「計量の日に移動をするのは、しんどいですね。計量はサンプラザ中野で……」

──サンプラザ中野くんは爆風スランプじゃないですか!!

「アッ、中野サンプラザですね(笑)。でも、安田さんがサポートしてくれますし、そこは何とかなります。それに飛行機の長時間の移動と差し引きすると、やはり日本の方が楽です」

──ようやく試合に向けてポジティブな言葉を聞くことができました。

「いや、僕はずっとポジティブですよ(笑)。大丈夫です……大丈夫。大丈夫……だと思います」

■DEEP89対戦カード

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] 弥益ドミネーター聡志(日本)
[挑戦者]DJ.taiki(日本)

<バンタム級/5分3R>
大塚隆史(日本)
トレヴィン・ジョーンズ(グアム)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本)
昇侍(日本)

<フェザー級/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
ザック・ベナベンテ(グアム)

<キック55キロ契約/3分3R>
内藤凌太(日本)
堀尾竜司(日本)

<49キロ契約/5分2R>
古瀬美月(日本)
樋田智子(日本)

<フライ級/5分2R>
藤田大和(日本)
森脇公三(日本)

<バンタム級/5分2R>
城田和秀(日本)
KEN(日本)

<フェザー級/5分2R>
神田航也(日本)
加藤貴大(日本)

<ライト級/5分2R>
岸本篤史(日本)
ベッチーニョ・ヴィタル(ブラジル)

<キック63キロ契約/3分3R>
和希(日本)
若月諒(日本)

<ウェルター級/5分2R>
涌井忍(日本)
嶋田伊吹(日本)

<フライ級/5分2R>
石神保貴(日本)
曽我英将(日本)

<バンタム級/5分2R>
松丸息吹(日本)
SO(日本)

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