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【Road FC52】2年3カ月の大河トーナメントがついに終幕。ベルナウイ✖ザハロフ、不気味なのは後者

Road FC52【写真】2年3カ月に及ぶ、超ロングラン・トーナメントのファイナルで戦うベルナウイとザフロフ (C) MMAPLANET

15日(月・現地時間)、ROAD FCより2月23日(土・同)に韓国ソウルのチャンチュン体育館で開催されるロードFC52で、ライト級100万ドル・トーナメント決勝=マンスール・ベルナウイ✖シャミール・ザフロフが行われることが発表された。


2016年11月の中国・石家庄(シーチャーチュワン)大会=ロードFC34より2年3カ月を経て、ようやくトーナメントが決勝を迎える。フランスのベルナウイは国際予選でキ・ウォンビン、トーナメント1回戦はキム・チャンヒョン、準々決勝でムングントスズ・ナンディンエルデンと3試合連続RNCでタップを奪い、昨年3月には日本の下石康太も3R1分47秒RNCで仕留めファイナル進出を決めた。

一方、ザフロフはキム・ウォンギとの国際予選での勝利を皮切りにレオ・クンツ、アマチュシン・フーヘンフウ、そして準決勝のホニ・トーレスと全て判定勝ちで決勝へ。ベルナウイとは対照的な戦いをしてきた。ただし、不気味なのはザフロフだ。

これまでトーナメント戦ではテイクダウン&コントロールで徹し、ノーリスクの戦いを続けて来た。一方でベルナウイはスタンドではリーチを生かしたジャブ中心の遠い距離でのファイト、接近戦でのヒザ蹴り、テイクダウンは取られてもガードワークからのスイープ、スクランブルではバック奪取からRNCと手の内を見せて勝ってきた。

特に下石戦ではテイクダウンを奪われ、抑えられるという圧された場面もあったベルナウイに対し、ザフロフはセミファイナルのトーレンス戦ですら打撃のフルパワーは前蹴りぐらいで、ダブルレッグでトップを奪ってからもパウンド、トランジッション、サブミッションとあらゆる面で力を温存してきた。

決勝になると、もうザフロフが手の内を隠すことはないという読みは甘い。夢の100万ドルを手に出来るのはトーナメントに優勝したことで、クォン・アソルの持つロードFCライト級王座への挑戦を実現させ、そのベルトを腰に巻いた時になるからだ。

王者クォン・アソルは間違いなく強い。ただし、ホニ・トーレスやフランソワ・ベルナウイより強いと断言できない。結果100万ドルのためにザフロフは、ここでも倒して抑えるという方法論で判定勝ちを狙う可能性もある。ベルナウイがそんなザフロフの勝利の方程式を切り崩すような攻撃力を見せるか、抑えられても立ちがって反撃に出ることができれば我々はザフロフの真の力を見ることができる。

あるいは──持っているぞと見せかけて、あの堅実な戦い方が全てなのか。ベルナウイがザフロフを追い込むことで、その実力が初めて明らかとなる──そんなトーナメント決勝戦だ。

なお同大会ではタイガームエタイ所属のブラジリアン=ブルーノ・ミランダ✖ホン・ヨンギのライト級戦もマッチアップされている。ホン・ヨンギはテコンドー流の遠い距離から右ハイキックで、ミランダの爆発的な打撃を防ぐことができるのか。防御を兼ねたホン・ヨンギの右ハイと、ミランダの対応が楽しみなファイトになる。

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