【KDS S03】アメリカーナを古瀬に極めた平田樹が3rdシーズン制す。MIO快勝、チャンミンが木下に下る…
【写真】「ここからが本当のスタート」という言葉が印象的だった平田樹(C)MMAPLANET
29日(土)、東京都江東区フジテレビ湾岸スタジオで格闘代理戦争3rdシーズン決勝が行われ、平田樹が古瀬美月を破った。
<格闘代理戦争3rdシーズン決勝/5分2R>
平田樹(日本)
Def.1R2分54秒by アメリカーナ
古瀬美月(日本)
ワンツーで前に出る古瀬。続くローを平田がカットする。左ローをもう連続で入れた古瀬に対し、平田が組んでケージに押し込む。ブレイクが掛かった直後、平田は古瀬が臨戦態勢を取る前に一気にテイクダウンを奪う。クローズドガードの古瀬だが、平田は立ち上がってパンチを落としパスを狙う。
古瀬の足関節狙いを潰し、横四方で抑えた平田は鉄槌を落とし、アメリカーナへ。捻りを加えると、レフェリーがストップ──一気に試合を決めた平田が優勝賞金300万円とONEとの総額10万ドル契約を手にした。
平田は「半年でこれだけ強くなれたのは、横田さん始めジムの皆さんのおかげであり、ここに出られたのはマッハさんが拾ってくれたおかげです! スタートに立てたので、世界で活躍してチャンピオンになりたいと思います」と喜びを語った。
平田の言葉を受けて桜井マッハ速人は「本当に救う神ありだな」と満足気な表情浮かべ、格闘代理戦争3rdシーズンの主役足る活躍をした古瀬には特別敢闘賞が贈られた。
ここで青木真也がマイクが握り、「3カ月、古瀬は頑張ってくれました。ありがとうございました。僕自身も成長させてもらって、格闘代理戦争終わるんですけど、僕たち2人のストーリーはまだ終わりません。会場の皆さん、テレビの前で見てくれた皆さん、これからの彼女の格闘技人生を応援してあげてください!」と話す。
この後、エンディングの収録の間、青木はケージにもたれ古瀬とマットに座り涙にくれていた。
<5分2R>
MIO(日本)
Def.3-0
檜山美樹子(日本)
準決勝敗退のMIOが、1カ月のスパンでスペシャルファイトに出場した。やや遠目の距離でテイクダウンを警戒しつつ、ローや前蹴り、左ジャブを打ち込むMIOは回りながら右ストレートを当てる。
左ローのタイミングで、檜山が組もうとするがここでMIOが右フックをヒット。アッパーのフェイクを入れつつ、組ませないことを念頭の置いたタッチボクシングを繰り出すMIOに対し、檜山は距離を詰めることができない。
檜山は足に触れようとするとパンチを被弾してしまい、組みに持ち込めないまま時間が過ぎる。MIOは左リードフック、右ストレート、さらに右ハイを放ち、檜山が組もうとするとボディ&顔面のコンビを当てていく。
このままMIOはシュートボクシングとは違うMMAの距離で効果のある打撃を続け、ローをキャッチされてもテイクダウンを許さずに初回を戦い終えた。
2R、勝つには組みに行くしかない檜山が、前に出るようになるとMIOは回りながら勢いのある右ローを蹴り込む。MIOの右ストレートに組もうとした檜山だが、対照的にどうしても勢いに欠ける。
上背で劣るが故のフリッカー気味のジャブ、左ロー、左アッパーを当てたMIOが、右ストレートを打ち込む。檜山の決死の覚悟のテイクダウンもいなしたMIOは、右ロー。
残り80秒で檜山はシングルで組み付き、ケージにMIOを押しこむ。左手で檜山の顔を押し返し、右手で後頭部を取ったMIOが首相撲、ヒザ蹴りをボディに入れる。
檜山はボディロックの態勢で押し返し、ケージに押し込んだ状態でバックを伺う。右手でウィザードは取れないMIOだったが、左で細かいパンチを当て正面を向くように姿勢をアジャストしから、右ストレートを打つなどMMA独特の展開のなかでやるべきことを全うする。ここから離れてワンツーを2度は放ったMIOに組みついた檜山だが、テイクダウンを奪えず時間に。
MIOが3‐0の判定勝ちを手にし、「全然爪痕は残せなかったので、チャンスがあるならもっともっと試合がしたいです」とインタビュー話した。組み技を修得中のストライカーが、組まれない距離で打撃を繰り出し、ケージに押し込まれても倒されなかった──十分に評価に値する判定勝ちだったといえる。
<5分2R>
木下毅顕(日本)
Def.1R4分23秒by TKO
ユン・チャンミン(韓国)
サウスポーから左ミドルを蹴った木下。ユン・チャンミンが前に出て左を当てシングルレッグ、さらにバックに回り込む。
倒されてもすぐに立つ木下だが、背中を取られケージに押し込まれる。ここから正面を向くとダブルレッグで倒され、スクランブル、胸を合わせるという展開を続けた木下が、ヒザを突き上げて離れることに成功する。
木下は左ミドルを入れるが、ユン・チャンミンは左フック、右ストレート、さらにボディにヒザを突き刺す。右ストレートを再び入れたユン・チャンミンは、左ミドルにも距離を詰めて右ストレート。直後に組んで、ケージに木下を押し込む。体を入れ替えた木下に払い腰を決めたユン・チャンミンが、サイドからマウントへ移行する。
腰を押して足を戻した木下はパンチを落とされ、バックを取ろうとするユン・チャンミンはパンチを続ける。何とか腰を蹴って立ち上がった木下は、ケージに押し込まれ今度は背負い気味に投げ切られてしまう。
足をきかせる木下だが、ユン・チャンミンはその足を捌いてパンチを入れる。それでも木下は蹴り上げを見せてから、柔術立ちへ。立ち上がり際でユン・チャンミンが、顔面を蹴りそうになりキックを止める。
その刹那、立ち上がった木下が左ハイ一閃。ユン・チャンミンはヒザが折り曲げて後方に倒れ、完全に失神。木下が劇的なKO勝ちを決めた。
「やってきたことを気持ちの部分で出せることができました。ここまで引き上げてくれたユン・チャンミンに感謝しています。総合で習ったことを出したのですが、最後に決まったのは空手です」と木下は勝利を振り返った。
■その他の試合結果
<5分2R>
前田浩平(日本)
Def.2-1
野尻定由(日本)
<5分2R>
梅原拓未(日本)
Def.3-0
いちごみるく(日本)